市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

いのちのつながりと自然の恵み

2016-01-18 | 環境
生物多様性」って言葉はご存知ですか?
地球には様々な生物が存在していて、私たちはそれらの関わりやつながりの中で暮らすことができているということです。

昨日、この「生物多様性」について知り、一緒に考えようというワークショップが開かれました。
場所は上総更科公園の公園センターです。



「食(地産地消)」「省エネ」「ゴミ減量」という生活に身近な3つのテーマについてグループに分かれて、
専門家、市の職員、市民が一緒になって話し合います。



どのグループもファシリテーターの方の進行がとても巧みで、活発な意見やアイディアがどんどん生まれていました。
行政と市民がこんな風に一つのテーマについてとことん話し合う機会はあまりないと思いますが、とてもいいものですね。
今回、子どもたちへの教育が重要だという意見が多く聞かれましたが、
私はその子どもたちを教える教師や若い世代の親御さんたちに、このようなワークショップの体験をしてもらいたいと思いました。

これに参加していて思い出したのが、
脚本家の倉本聰さんが、ある雑誌の対談で話されていたことです。

「カナダのハイダ族という先住民族は、カナダ建国の時に居住地を国有地にされてしまいました。
でも、ハイダ族にはその意味が分からなかった。彼らには土地を所有するという感覚がないのです。
その代わり、『トラップライン』という狩猟用の罠を仕掛ける権利だけは持っています。
自分たちが暮らす地球・自然は子孫から借りているものだから、もっと豊かにして子や孫に渡さなくてはならない。
その自然が今年与えてくれた「利子」の一部だけを自分たちが食べさせてもらう、というのがハイダ族の考え方なのだそうです。
それが人間本来の考え方で、そうであれば争いごとなんて起きないはず。
でも、今はいろいろな利害があって、特に経済が科学と結びついて、人々の所有欲がどんどん増している。
これはものすごく大きな問題です」

また、倉本さんが小学生のころ、先生に「資本主義って何ですか?」と尋ねたところ、
「これからは壊れないものを作っちゃいけないんだ。壊れるものを作るんだ。それが壊れたら直さないで捨てる。
そうすれば新しい需要が生まれる。それが資本主義だ」と言われたそうです。

電通PRセンターが70年代に提唱した「戦略十訓」も、この先生の言葉と共通するものがあります。
「もっと使わせろ、捨てさせろ。無駄遣いをさせろ、季節を忘れさせろ、贈り物をさせろ、組み合わせで買わせろ、きっかけを投じろ、流行遅れにさせろ、気安く買わせろ、混乱を作り出せ」

確かに、当時はそんな考え方が日本の成長に必要だったのかもしれません。でも、もうそろそろその価値観を本気で見直さなければならない時期に来ていると思います。

生物多様性地域戦略ワークショップは、全4回シリーズです。
1回目が今日紹介した身近な生活環境(エコライフ)、2回目が工場や海辺の再生などの都市環境、3回目は獣害、不法投棄、農林業などの里山創造、4回目は自然体験、観光など教育・歴史文化となっています(2回目まではすでに終了)。

お問い合わせは市原市環境管理課まで。

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