湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

カレルギーの思想

2009-09-18 19:42:05 | Weblog
鳩山由紀夫総理大臣はどんな人なのでしょう?

私は彼に良い印象をもっていませんでした

アメリカ留学中に世話になった、恩人の妻を奪い結婚しました
田母神前航空幕僚長との付き合いも
マスコミが田母神氏を批判すると
嘘を吐いてまで、田母神氏との関係を否定しました
人格的には、まったく信用のおけない人物です

ところが、彼の論文を読んで、印象が変わりました
日本の政治家にはめずらしく、哲学を持った政治家でした

ただし、自分で作り上げた哲学ではなく
祖父の鳩山一郎、さらにはクーデンホーフ・カレルギーの思想であり
充分に自己の思想として血肉化されているのかは疑問が残りますが・・・

とはいえ、クーデンホーフ・カレルギーの思想自体は素晴らしいものであり
また、明快な思想でもありますから
常識的な理解力さえあれば、誤解の入り込む余地はありません
鳩山総理のような、優秀な知性の持ち主であれば
正しく理解していると信じてよいと思います

クーデンホーフ・カレルギーの生涯と思想については
いずれ、このブログで紹介したいと思っていました
それは、このブログを始めた時からの懸案でもありました
しかし私にとっては、極めて重大なことでしたので
簡単には手をつけられないで、今日まで至ったのです・・・

カレルギーの思想を、私は簡単には紹介できませんが
まず一つ、最重要なものを挙げるとすれば

「ヨーロッパ統合」の提案です

カレルギーは、現在、EU(ヨーロッパ共同体)と呼ばれるものの提唱者なのです

これ自体をカレルギーの思想としてもよいのですが
むしろ彼の思想から導き出された政治的提案であると考えるべきでしょう
ならばカレルギーの思想とはなんでしょうか?

鳩山一郎訳の「自由と人生」の冒頭は

人間は神の創造物である
国家は人間の創造物である
従って、国家は人間の為に存在するが、人間は国家の為に存在するのではない
国家なき人間と云うものは考え得られるがー人間の無い国家は到底考え得られない
人間は目的であって、手段ではない
国家は手段であって、目的ではない

鳩山一郎によって「自由と人生」と約された
カレルギーの著書の題名は、直訳すれば「全体主義と人間の対立」です
書かれたのは1935年
ヒトラーとスターリンがヨーロッパを制服すべく
それぞれの全体主義思想を、盛んに宣伝していた時代でした

人間を手段(道具)とする全体主義思想が猛威をふるう時代に
人間の自由を守るべく
ナチスとも共産主義とも闘ったのがカレルギーでした

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