トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日も取水地、明日も取水地…

2021-03-31 | 水辺環境の保全
 河床低下を防ぐ段差工の下二段が底抜けしてしまった。この位置にあった取水堰が2014年の18号台風による土砂崩れで破壊され、それ以来、取水維持のために河床維持作業を継続している箇所なのだ。ここが抜け、更に上部の土砂が流出することになれば取水は不可能になる。何としても維持しないとフイールド水域の生命線が断たれることになる。
 段差工も丸太を据えるのではなく杭列で始末すれば斯様な事は生じないけれど一列50本の杭15,000円ほど必要なのでとても賄えない。

 無駄口叩く前に全ての予定は放り投げ必要な資材と道具を前日に積載し早めに現場へ向かった。車止めから現場まで資材を抱え運ぶに三往復する。必要な道具一点でも持ち合わせなければ作業が出来ないのだ。朝、自宅を出る直前になって6尺のバールも必要になるだろうと考えて一旦は拠点の道具小屋に立ち寄ってしまったから、早出しても作業開始はそこそこの時間からになった。
 底抜け部に玉石を積み上げて復旧するという手もあるけれど抜けた部分が大きすぎるので已む無く丸太を下げて固定した。これで更に上段との段差は高くなり水の洗堀圧力は増す。体積的にも砂利を投入するほどの砂利も無いので太い丸太を横たえその周囲を玉石で埋めた。下段の段差工は玉石だけで復旧させる。
 作業開始   ➡    下二段を復旧   ➡    上段の逃げ水流路を中央に誘導

 この上から砂利を投入し隙間を埋めれば完璧なのだがそこまでの砂利は用意できない。予定より早めに終了したので取水路の対岸の伏流水の流路を埋め水流を中央寄りに誘導し対岸の浸食を防ぐ手立ても出来た。流出した土砂を補いたかったのだが三本鍬で掻き寄せるのは重労働で非効率、次回に唐箕を用意して運ぶ作業が増えてしまった。ここで据えた水流誘導の丸太も番線結索しなければならないし、今回の出水で送水量が11ℓ/分と半分以下に低下したし、エンジンポンプによる「強制排砂」をも行わなければならず「一週間に十日来い」のモテモテぶり、あーあ、モテ期も案外辛いもの、老骨に鞭打つ己等はMだわい。

          

降雨が多けりゃ水止まる

2021-03-30 | 小人閑居して憮然
 29日朝、24時間雨量で170mm越えの記録だったが、実質的には28日夜間の降雨出水で影響が大きかったのだ。フイールドに行く途中の地域の幹線道路は排水溝で排水されずに溢れた痕跡が至る所にあって、その規模は住み始めて初の規模と言って良いだろう。フイールド駐車場への農道も枯れ枝や枯葉が流れて散乱し集中的な出水を伺わせた。

 そうなると心配は一つだけ「水辺の被害はあるのだろうか!」と言う事に尽きる。水系の水見回りをしたが放水路からの放水が間に合わず越流した事を除けば特段の被害は無し。傷みの激しかった放流路から下流は、流路の上中下とに設えた河床保全工事のお蔭で順調だったのだ。しかし隣り沢からの送水は断水寸前で、先日の強制排砂から三日三晩でチョロ水しか出てこなくなった。もう三日坊主としかぼやき様が無い。直接的な要因は出水による土砂奔流で取水升が埋没したのだろうという事は自明の理でもあった。

 こうなると予定も工程も無視し水商売に走らなくてはならない。いつも通り携帯スコップと飲料水を携えて向かったのだが被害は思わぬ場所で発生していた。河床の低下を防ぐ段差工の下二段が底抜けしていたのである。これを放置すれば河床が取水升水平線より下がり取水が不可能になる。そうなれば営々と築いてきた水辺環境は無に還ってしまうのだ。
 取水升を覆う土砂と取水路の整備だけの道具しか持ち合わせておらず、結局は翌日に道具類を搬入し段差工の復旧保全をする羽目になった。後回しなど出来ない損傷である。

 かくして全くの予想外・想定外の出来事で目論んでいた作業は日延べ、とは言え一年以上前からタイムスケジュールも手立て手段も講じられる永田田んぼの蛭や吸血住虫らのM的グラグラ振りは呆れ果てるばかりで、その上、解散なんて声も聞こえる現状には言葉もない。

 取水路の逸脱   ➡    復旧終わり

 2段で底抜けした。緊急補修をする事に。

イチヤクソウ花穂を上げた

2021-03-30 | 小父のお隣さん
 昨年、崖地で開花していたイチヤクソウを思い出して覗いてみた。時期的には早いのかもしれないとも思いつつ探したら特徴ある葉が目に入り周囲にも小さいながら株が点在している。通り道だし知られれば大方は盗掘被害に遭う可能性もある植物である。
 花穂はまだ萌え出たばかりでもはっきりそれとわかる形で昨年にここで見るまでは15年ほど前に一株だけ徐竹作業中の竹林で見ただけで、あの場所のイチヤクソウは翌年には姿が無かったから本当に久しぶりの出会いなのだ。一度見た切り、と言う植物にハルリンドウがあるが、これも消えている。春蘭やエビネなどは皆無になってヤマユリは昨年一株、ササユリは数本の手太楽で播種して開花すれば盗掘される現状では繁殖の気力も失せるがまあ、身分相応か・・・・。

二枚貝の生存確認をする

2021-03-29 | 小父のお隣さん
 池での越冬が無事だったのかどうか、生存確認と底砂の洗浄を兼ねて掬い上げてみた。今までは池の水を落し、タナゴやドジョウを回収し手探りで底の砂泥の中から拾い上げたのだけれど、この手間が馬鹿にならない。思案投げ首の結果、燃料缶の上側を切り取り、取手も切り取って缶の側面に固定して浚渫用のバケットにしたのだ。

 これを使用するには膝まで池に入らねばならず素足で水温12度の中に立ち込むのはちょっと辛く痺れるようなヒートショックで倒れるような危惧不安ものぞく。しかし浚渫バケットの具合は上々で、底に押し付け引き寄せるだけで底砂は簡単に回収できたのだ。この作業では砂の中の汚れも拡散することなく回収できて池の水の汚れも最小限で済んだのだ。

 籾蒔きパレットを洗浄台にしてシャワー状に水を掛けつつ汚れを洗い落としマツカサ貝とマシジミを回収した。洗浄した底砂はそのまま池の魚溜まりに沈降させる。冷たい思いをしたものの水抜きもせずに済んだから今までよりは安直だった。
 さて生存確認だが昨年11月の生存確認して越冬に入った時点で13個、今回も13個健在だったから環境としては悪くなかったのだろう。
 マシジミも大型の空の貝殻はあったものの、最初に導入してから6年以上は経過しているから寿命と見て差し支えない。しかし、昨年生まれの稚貝が少なく感じたのはヨシノボリが消えていたせいなのだろう。幼生の中間宿主として新たに用意をしなければならない。

         

 

久しぶりに強制排砂作業

2021-03-28 | 水辺環境の保全
 前日の結果の始末で早めに自宅を出発し拠点から強制排砂で使用するエンジンポンプなどを積載し取水地に向かった。取水地ではいつも通りの排砂作業を行う。前日に取水路の手入れを行っていた事もあり手持ち無沙汰だ。まだトンボの出る時期には早く、沢をぶらついても楽しみは無い。
 そこで待ち時間を活用し隣り沢の吐水口まで歩き吐水の実際を見る事にした。今まで強制排砂は多く行ってはいても吐水口での確認はしたことが無く、電話で吐水口の様子を頼んで知らせてもらった事はあるものの、これは吐水口近くで会友が所在ない時間を過ごしている時に限られる。

 だからこそ強制排砂の終了は吐水口の水色で決めたのでは無く「強制送水時間」で区切りをつけていた。ケータイのカウントダウンタイマーを使って45分あるいは30分程度ポンプで圧送水する事で排砂を完了した事にしていたのだ。今回、吐水口の様子を観察するのは初めてで、強制送水を始めてから20分後に到着、まだ泥水が出ている。40分後も泥水の濁りは薄くならず50分後にようやく濁りが薄くなったのを感じて取水地へ戻った。そんなかやで1時間以上の強制送水は久しぶりなのだった。

 強制送水中20分後   ➡   強制送水中50分後   ➡    強制送水終了後

 思い返せば前回の強制送水は昨年の10月で5カ月を経過している。これだけ長期間、強制送水を実施しなくて済んだのは二重透水壁を設置した結果であるのは間違いないけれど、その結果長期にわたり排砂作業を行わずに済んだ事が微粒子の沈殿固着を招いてしまったであろう事は間違いないだろう。1時間もポンプ圧送してようやく水が澄み始めたという事がその証左である。
 大概、エンジンポンプによる圧送を終えた直後から、何の加減なのか一旦は水が止まり回復は翌日になることが多いのだけれど、今回は順調に吐水していて流量も戻っている。念のため15ℓのバケツ満杯になる時間を計ったら40秒だった。補正すると毎分22ℓ程度の吐水量となる。最大吐水量は26ℓなのでやや不足だけれど翌日の吐水量が回復時の基本データ値なので翌日も測定するが22ℓあれば底を露わにした二つ池も一晩で潤うだろう。

 この時期、ニホンアカガエルとヒキガエルはオタマジャクシだし、シュレーゲルアオガエルは繁殖期に入った。カワセミも番いで姿を見せ始めたから水切れは何としても防ぎたい。つらつら考えると自発的に活動している様に見えても、何のことはないカエルやメダカに雇われ水番しているようなもので自転車操業の水商売はコロナ禍でも大繁盛しているわい。

※ 翌日の吐水量測定は25ℓ/分だった。ポンプ圧力を最後だけ5分程度上げて送水すれば26ℓに届いたかもしれないが、既に送水チュープはパンパンだったから破裂させては元も子も無い。欲はかくまい嘆くまい。これが水番の通る道。


ツマキチョウ、キアゲハ初見

2021-03-27 | 小父のお隣さん
 食草園の手入れしていた所でキアゲハの飛翔を見た。この作業継続中にツマキチョウも現れた。初見である。キアゲハの初見個体はやはり小さく見える。感覚的にはクロコノマチョウサイズ以下である。どちらも飛翔するだけで立ち止ってはくれず撮影は不可能だった。
 ツマキチョウは少しばかり追っかけしてみたのだが、途中でスジグロシロチョウがバトルを仕掛けてきた。大きさも異なるのに「何を寝ぼけている!」と一喝したくなる。あるいはメスと思ってのアタックだったか知る由もない。

 これに触発されて少々早いと思ったもののトンボを探しにY川添いと水源地の沢を遡上してみる。初見は概ね四月の上旬なので一週間か10日ほど早いのであるが、今までの初見は探して初見になったのではなく作業中に出会った初見が全てなのだから、意図して出かければ少し早く出会えるかとの皮算用は役立たなかった。

久しぶりに送水量減少

2021-03-27 | 小人閑居して憮然
 定例の水見回りで二つ池が大きく減水しているのを確認。漏水多発池だし棚下には3カ所ほど漏水の出口もあるから「顕在化間違いない」と周囲を見回ったが形跡はない。となれば送水量の減少しかなく吐水口からは通常の3割程度の水量に減少していたのだ。
 理由は数日前の150mmほどの降雨によるものだろうとは経験則から判る事で「大方、取水升が埋もれたのだろう」と考えて取水路の整備と取水桝内の砂泥の浚渫をするために水源地へ向かった。途中、管路最底部にある排砂バルブを開き下り管路の排砂を行わせつつ取水地の手入れをするのである。

 取水升上のフイルターには落ち葉の断片と砂泥で目詰まりしており、これを取り除いて取水升内の沈殿砂泥も掬い取った。昨季だったか取水升上流部に浸透壁を設置した成果もあり升自体が土砂で埋もれる事は無くなっても泥水内の粒子は沈殿する。それでも以前に比べれば送水管口まで土砂で埋まる事は減ったのだ。このことから水量減少は送水管内に沈殿した砂泥が送水量を減少させている事は明白で、そうなると排砂バルブだけの排砂作業では復旧しないのは経験則で理解している。
 それでも水源地の手入れを済ませ帰路、途中の排砂バルブを閉め尾根を越えた上り勾配に入る排砂バルブで排砂をしてみたが、やはり水量の復活は無かった。これでポンプによる強制排砂しか手段は無くなったもののいつも通りの顛末でまあ、明日のお楽しみ・・・。

           管路最低部の排砂       管路上昇部の排砂

サルトリイバラに産卵

2021-03-26 | 小父のお隣さん
 予報では20℃超えだったものの風が冷たくて二枚貝の生存確認は日延べだ。短パン姿で池に入る元気はない。ましてや強制排砂作業で水源地と吐水口を往復したものだから時間はあっても「次の作業」なんてとんでもなかった。

 作業は行わないがフイールドの状態くらいは確かめておかねばならない時期にもなったので拠点西側の段々を見回りしてきた。その折、日当たりの良い斜面にルリタテハが見えて、どうも産卵している様子だった。写真も撮ろうと寄ったものの逃げ去って撮れず、サルトリイバラの葉裏を丹念に見て一粒の卵を確認できた。面倒だから接写までは行わなかったものの視覚的にはブルーの卵に見える。

 主蔓の脇から伸びた脇蔓をも見たら裏面には無くて表面に卵があった。ここで視後硬直してしまったのである。何故かと言うと「産卵は葉裏、あるいは葉表」のどちらか片面に産卵するとばかり思っていたからで「表裏に産卵する」なぞとは露ほども思っていなかったからであった。
 「産卵するなら表でも裏でも」とおおらかなチョウなのかどうかまで知らない小生なので、まあ、言わば「未知との遭遇」に違いない。

 そこでムラムラしてきたのは「食草園にサルトリイバラも!」という欲望だ。ルリタテハが産卵するホトトギスは植え込んだし毎年種子の採り蒔きもしているが尽く失敗なのだ。発芽は見ないし株を定植すれば威之志士様の跋扈蹂躙で消える。今期も庭から大株を里帰りさせたけれど今のところは大丈夫でも幼虫を観れる事が出来るかどうか分からない。
 だからこそサルトリイバラの実生幼苗を林内から数本採集し食草園に定植を試みたいのだった。結局は予定していた作業を押しやり明日はサルトリイバラの掘り採りと定植を行う事になるだろう。
 一旦思い立つと「モテない性格」いいえ「待てない性格」の小生なので、いつもこれに跋扈蹂躙され予定は未定となって心を痛める哀しいおいらなのであります。
   
            葉裏の卵      葉表の卵
            

闘い済んで火を呉れる

2021-03-26 | 水辺環境の保全
 水辺からの放流路と沢への流路の補修がようやく終わった。この日の放流路の設えは、言わば余分のおまけに近いのだったが材を無駄にせずに済むし細かい設えは流路の環境寿命を延ばすだろう。

 キクラゲの榾木用にと伐採したコナラの幹が余ったし細身ではあるものの杭も数があるから「念入り」に設えを施す事にしたのだった。中身は段差工の部分を増やし段差が大きくて洗堀が甚だしい箇所に丸太を据え、いわば丸太の河床風にした。これで段々の高さも減じられ洗堀も緩和され、何よりも水生生物の生息環境が向上もするはずなのだ。

 しかし、200本に近い杭の切り出し加工と打ち込み、段差工用に丸太の加工と据え付けが何日続いたのだろうか。肩も腕も痛みが残ったままである。先日にはもぐさを購入したので、ようやく午後の一時を使って腕と肩にお灸を据えることが出来た。腕や脚のお灸だけなら裾をまくり袖を捲るだけで据えられるけれど、肩となるともろ肌抜きでないと具合が悪い。袖を肩までめくり上げお灸を据えても布地に着火しかねない。煙も馬鹿にならないから台所の換気扇の下で上半身裸で据える。こんな条件では冬場にはやり難い。

 この日の午後、杭打ちは終了とした打ち上げご褒美の代わりに両肩と肘のツボにお灸を据えた。現実的な効果は別として気分的には「効いた」感があるから「闘い済んで火を呉れる」のも、あながち悪くは無いのだった。

             放流路上段部                 放流路下段部

流路末端、河床低下の防止作業

2021-03-25 | 水辺環境の保全
 水域から流れ出た水の流路末端部の設え損傷が目立ってきた。それもそのはず、水域を設える最初の作業としてこの部分の整備から始めた場所なのでかれこれ15年は経過している。その間に多少の手入れを行ってはいたけれど今回、多量の杭を製作したことでようやく手を入れられる。

 最初は流路の中で一番大きい落込み部の滝つぼの出口に杭列を設えておいたのだが両側が侵食され出水時の水位を高くする機能が失われたままだった。今回、この杭列にさらに杭を足して壁を作った。これにより増水時には水位が上がり、落ち込み部の洗堀浸食への抵抗になるはずなのだ。まあ、そうは言ってもエビデンスは皆無!。

 次の作業は流路の中ほどに入れ込んだまま動かせなくて放置していた大石を玉石で作った堰と一体化させることが出来た。本来、据えたかった場所に据えておかなかった結果、その部分の浸食が進み堰の決壊に繋がる恐れがあったのだ。浸食部に太枝や6尺のバール、梃子台に据える玉石や角材などを使いながら息を切らしつつ据える事に成功した。石組みの下手に丸太を据え杭打ちをして固定、これでこの堰の安定度は増しただろう。
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 この作業の下見で堰からの落ち込み部の水溜りに足を入れた時にヒキガエルの卵を見つけた。「こんなところにも産み付けるのか!」が素朴の感想だったが、このままでは雨後の出水で水無し部まで流され死滅するのが落ちである。そこで作業に先立ち全て回収し第二トンボ池に移した。

 さらに下流部に段差工を施した。傾斜は緩やかなので浸食を危惧せずに済む部分なのだが、段差工で浅いプールが維持される事で水生生物が住み易くなる。降雨出水になれば流される羽目になるものの、普段のチョロ水でのプールは良い生息環境を提供するはずである。
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 残りは食草園の南側を流れる部分で、ここも段差工を施していたのだが長年の劣化で段差工自体が消失、補修の必要があった。流路は礫交じりの粘土と砂利の河床なので杭を打っても入り難く難渋した。ミカンコンテナほどの大石を移動させたことで息絶え絶え、そのあとも一撃入魂の杭打ちが続いてホントくたびれたのだが、雑破ではあるものの、少しだけ手入れが出来たので安心だ。
 こういう作業が続くと自ずから楽しみも変わってくる。こんな日のお楽しみは何と言ってもローソク、いいえ、休息しつつ台所の換気扇の下で肩と腕にお灸を据える事である。肩へのお灸は着衣姿では出来ず、キッチンの片隅で換気扇を回しながら上半身裸で行うから真冬にはチョット辛い。
                         

今日のエッ!品「味噌酒粕漬けのキュウリと野沢菜」

2021-03-24 | 何よりの楽しみ
 漬物が「料理」であるかどうかの議論はさておいて、二週間ほど漬けこんだ野沢菜とキュウリを取り出して試食する。イブリガッコとキュウリの古漬けを入手できず野沢菜漬けと値引き札の付いたキュウリの浅漬けを投入したのだ。機会があればイブリガッコとキュウリの古漬けは酒粕漬けにしたい。

 さて、味はやはりうまい。キュウリの浅漬けはキッチンペーパーで水分を拭き取り、野沢菜漬けも水分を絞って漬け込んでおいたのだが粕床の緩みは増している。仕方が無いから切り干し大根と高野豆腐を再投入し水分を採る事にした。キュウリは半分を試食する。酒粕漬けの影響が濃く出て塩味より甘い感じのする漬物になっている。野沢菜の漬物も茎1本をズルズルと口に吸いこめるほどの感覚で、やはり塩味より甘味感が勝っている。
 砂糖は入れていないと思ってレシピ本を確認したら大匙3杯ほど入っているし、粕は塩分を抜く作用もあると記載されていたので「塩抜け」は間違いなかった。

 これを熱いご飯に乗っけてしまえば他のおかずは無くとも食せるが栄養失調になりかねないから、あくまでも箸休めや口直し、あるいはお茶の友としての扱いだろう。他人には勧めないけれど容器から取り出して洗わずに食べられるのが何ともお爺の横着さに適っていて嬉しい一品である。

           

杭が欲しくてもう一本

2021-03-23 | 水辺環境の保全
 啄木の詩では無いけれど「切り出せど切り出せど杭の準備は楽にはならず・・・」てなもんや三度笠で、乱杭を打つのに百本程度の杭ではあっけなく足りなくなってしまう。まだ予定の半分も設えていないのだ。そんな事から駐車場のコナラ1本を除伐した。この樹の陰になってサクランボが育たないまま歳だけ喰っていたから今期の成長は少しだけでも期待できそうであるが、伐採した1本から使える杭10本は採れない。

 さて、それはともかく杭の総量がなかなか見えてこない。まず杭を作って乱杭打ちをしようと思っていたのを撤回し、順次杭打ちしながら不足分を作り補充する手立てに変更した。これで杭作りの単純作業から少しは気分転換も出来るし残りの必要量も推測しやすくなるだろう。この日に伐採した幹の部分と前日にホダ木用にと伐採した幹を使い段差工の補強をしつつ杭打ちも行った。当初に設えた段差工の間隔は材料不足で傾斜の割には広くて、その結果、洗堀も激しく底抜け直前の段もある。この落込み部に幹を沈め固定すれば段差部の洗堀も多少は緩和できるだろう。

 てなことで、今回の作業で放流路の手入れは終わりにして下流域の杭打ちを始められる。残った杭の数を眺めてみると倍の数をまだ必要だという事が何となく感じられる。山は芽吹きが始まり、植生の手入れも播種もしたいのだけれど孫悟空では無いし頭髪も無くなった以上、分身の術は使えず老骨に鞭打って粛々と続けるしかないのだが、ここでハタと気が付いた。
 小生は鞭や蝋燭が好きなのかもしれない、と・・・。まあ、高いところは苦手なのだが蝋燭は使わないもののお灸は据えるから間違いないだろう。この年になって自分自身の新発見があるだろうとは予想もしていなかった事だ。そこで初めて「生涯学びの場」の意味が氷解したのだった。

        杭作り   ➡       杭打ち・段差補修工

増水後の水路の確認

2021-03-22 | 水辺環境の保全
 春の嵐で150mmほどの降雨があった。増水中の奔流で状態を確認したかったものの「大雨注意報」が出てしまって出かけようとした足元をすくわれ果たせず、急激に減水後の流路を今朝になって確認したのだ。

 総括すれば概ね「耐えてくれた設え」と言って良いだろう。破壊されたり流されたりした部分も無かったから度々出現する漏水孔の潰し作業を続けていれば機能は維持できるだろう。
 何を隠そう、新しく段差工を施した放流路の途中で大きな漏水部が出現していた。この潰し作業で下流部の漏水の出口と繋がっているのが判明した。漏水孔周囲にスコップを立て入れ脚を載せて打ち込むとズブズブと抵抗も無く入る。地中に空洞か軟弱部がある証拠でもあった。ここは渇水時に掘り返して漏水孔の鎮圧を試みたい。

 下流域     放流路下部    放流路上部から

 流路の段差工や乱杭部や列杭部の必要性は浸食防止の環境保全ではあるけれど、同時に水生生物の住み易い浅いプール状態を豊富に提供する意味もある。杭周りやゴロタ石などの下の水溜りにも結構な数のヤゴがいるのだ。

「出た出た月が…」ではないけれど

2021-03-22 | 小父のお隣さん
 残念ながら本命の撮影は不可能だった。僅かに芽生えの徴が見えるエノキの林冠部をヒオドシチョウが飛来していたのである。産卵に来たのは間違いなく「寄ろうか止めようか…」の風情も伝わってくるのだが産卵行動は見せなかった。まあ、止まったとしても黒い影のようにしか写らなかったはずだし「あのブドウは酸っぱい!」感覚で未練を断った小生だった。
 それではあまりにも可哀そうと思し召しされたかどうか知る由も無いけれどルリタテハは撮影させてくれたのだ。

 トンボ池の葦角抜きを行って中島の葦角も切除しようと上陸したらクビキリギスなのか大型のバッタがいた。近くにはエボガエル、が二匹居たからようやく生物の種類も増えてきたと言えよう。姿は見ていないけれど林内からはタゴガエルの鳴き声も聞こえた。
                    

 

今日のエッ!品「ヨモギパスタに発酵食材ソース」

2021-03-22 | 何よりの楽しみ
 雨の日曜日、24時間降雨量で150mmほど降ったから良い雨だったに違いない。水辺の最終放流路の補修も済んだし流路の段差工も再構築してあり翌日の流れ方を見るのが楽しみだ。ホントは午後、雨天を突いて奔流確認に出かけるつもりだったのだが「大雨警報」が発令されやむなく断念したのだ。
 そんな時の処し方は用意してあった。初摘みのヨモギでパスタを作って食するのがセルフデイサービスのメニューにしてあったのである。ヨモギはアク抜きして冷凍保存してあるし強力粉も薄力粉も用意してあるのだ。萌えだした春の香りを堪能したいのと乱杭打ちと段差工での河床保全の大仕事が終わって、言わば郷里の言葉で言えば確か「わっぱか」で、田植えや稲刈りが済んだ後のご馳走の様なつもりの献立なのだ。このご馳走・振る舞いの名前はあったはずなのだが出てこない。
 夜半に思い出したのが「早苗饗」、こういう字を当てるとは初めて知った。普段使いの言葉だが漢字だと読めないサナブリ・・・。稲刈りの後は違った漢字と読み方なのか、そこまでは記憶が戻らない。

 ➡  規定量の材料を用意してこねる。ヨモギは微塵にしてないので叩き包丁を入れすり鉢で摺りつぶした。25g程度で良いかと判断したのだが、たっぷり50gでも良かっただろう。まあ、初めての調理だし喰えればそれで満足しなくては…。
 二枚貝の餌を作るのにも粉砕機が欲しくて店頭まで出かけたのだがホームセンターでなく電気店での品も見たいので購入はしていない。それで擂鉢になったのだが飼育用の飼料まですり鉢で作るのは難儀だから早急に1台購入する事にした。今期の飼料は心機一転、栄養価の高いきっと好まれるレシピになるだろうと妄想中なのだ。そのためにも欲しい一台・・・。

 ➡  冷蔵庫で2時間超寝かしてから延ばした。延べ棒はあるのだが延べ板が無い。炬燵板の上で伸ばしてみたらうまくいった。たたんで切り出し強力粉をふるいながらお互い同士の接着を防ぎ沸騰した湯に投じ茹で上げる。

 この間にソースを用意したのだが材料のほとんどは発酵食品でまとめた。写真右側、皿の上の赤いキムチから時計回りに粕漬け切り干し大根、粕漬け高野豆腐、粕漬け野沢菜で左側の小鉢はヨーグルトである。これらをフライパンで加熱してソースもどきにした。味はキムチによるところが大きいのだがパスタに掛けてから「ゆかり」を振りかける。これには塩分もあるから「お好み」と彩りと言うところだろう。
 味はキムチ風味の粕漬け風煮込みソース、と言うべきか、酒粕漬け自体がスローフードなのでスローフードに手前味噌ならぬ手前パスタを合わせた一品になった。食べる前は「どんな味になるのか」危険な香りもしていたのだが意外と優しい味で美味しいと言うのが爺我自賛!。次はヨモギの量を増やし胸肉のひき肉でポピュラーなミートソースで食べてみたい。
 夕食はこの一皿限りではあったけれど満腹・満足・慢心のデナーであったわい。まあ、我が人生「貴方好みの貴方好みの一品になりたい~‼」なんて言ってくれるのは食い物と工作物だけで、あの歌謡曲の一節は我が辞書には片鱗も無いのだ。