トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ケータイの携帯

2022-08-31 | 感じるままの回り道
 ガラケーにしろスマホにしろ持ち歩いていても着信がある訳で無し発信もする事も要せず、単なる携行品でしかないものの歳を考慮すると緊急通話用には意義がある。そこで外出時フイールドだけは持参するのだが概ね電源は入ってはおらず時計代わりに使うだけなのだった。
 ガラケー時代はサイズが小さかったから胸ポケットに収まったもののスマホサイズになるとそうはいかなくなった。胸ポケットでは浅すぎるしズボンのポケットでは携行感が悪い。特に夏場の上着は薄いTシャツ風になるからポケットを付けると服装が歪む。そこで腰ベルトにケースを取り付けて作業するのだが、水筒、蚊取り線香、カメラ、スマホとぶら下げると結構なボリュームになって腰回りが煩いのだった。

 8月と言うのに猛暑もあれば雨降りお憑きさんありで姥捨て山へのお出かけも渋い。そこで夏場だけの急場しのぎに肩掛けタイプのスマホケースを作ってみた。腰ベルトに付けていたスマホケースはペットボトル用のケースが丁度良いサイズだったし衝撃も多少は緩和されるスポンジ生地なのでそのまま流用する算段であったけれど、たまたま買え替えて廃用としたシェーバーのケースが丁度良いサイズだったから紐を取り付けて肩掛け式に作ってみたのだ。

 肩掛け紐は手芸店で綿ベルトを購入して使う心算でいたものの文具売り場に首掛け名札用の細ベルトがあったからそれを流用した。このベルトの両端にはスナッチがついているから接続するのに小さい金属環を縫い付けようと思ったものの、たまたま裁縫箱に入っていた登山靴の紐をスナッチを掛ける部品にしたらうまくいったのだ。金属部品よりすべてが繊維製品の方が脇に当たっても危なくない。
 これで腰ベルトの装着品がひとつ減ったから少しは軽快感が出ようというものだが既に盛夏は過ぎかけて九月中盤くらいからは半袖の作業シャツに切り替えられるから肩掛け式の出番は一カ月というところか・・・。

 使えるシェーバーケースを捨てずにリサイクルした事になろうが、肩掛け式で使いたかったのかはてまた作ってみる事に興味があったのかどうかは自分でもとんと分からず仕舞い。まあ、高齢世代ゆえボケーッとしていればボケるのは自明の理であって介護予防の一方途と思えば納得感がある。そう爺我自賛、自ら褒めて伸びる高齢者なのだった。
 しかし出来上がりに試しに使ってみた。この日は前かがみでチェーンソーだったためか脇にぶら下げても前に移動してブラブラと煩わしかった。前かがみの作業でなく立ち作業、刈り払いなどではこのような事は無いだろうからまあ、TPOと言うところであろうか。

     
 

8月定例会

2022-08-31 | 月例会
2022・08・20(土)9:30~12:00

会員 7名
活動 林床の刈り払い

 月例会が重なる隣接のグループの参加者は5人で年々数が少なくなるのはどこも同じなのが里山保全活動をしている団体の末路はこんなものだろう。やはり入口に公の入門講座などが必要で、今現在周辺にある団体の大半はその講座の修了生が立ち上げたのだ。行政側は「予算がない」で講座は皆無となって久しい。この結果、新規の補充が無いまま高齢化と衰退が顕著だ。
 今回の活動は刈り払い機3台の稼働に終わったので予定範囲を終了させるには難しかった。林内のネザサやヤマフジ、ヌスビトハギ、ノイバラなどは刈り払いを続けないと立ち入りも出来なくなるのだが、普段は入域しない範囲の刈り払いはどうしても後回しになる。
 里山保全全体を俯瞰した時「まずはここから」着手が望ましいけれど年年歳歳難しくなっている。

    ➡  ネザサ刈り     拠点斜面の刈り払い

流下魚の回収

2022-08-30 | 水辺環境の保全
 温水田のカサスゲ抜去を終え帰宅前、到着時に仕掛けておいた糠瓶を引き上げに行った。上の池からの棚田跡の水域を順々に巡らす流路の段差を落す箇所が2カ所だけ壺になっており、ここに流下した魚が溜まる。壺に留まらず更に流下する魚体もあるだろうがほとんどは途中で流れが消失するに合わせて日干しになっているはずだ。
 こんな環境に棲息させていても繁殖繫栄は望めないので梅雨後や越冬前に回収をして上の池に戻している。今回、一番下のツボからは一匹も回収できなく最初の壺からクチボソを回収できた。

 今回、早めに仕掛けを投入したのはタイリクバラタナゴの流下・棲息確認をしたかったためで、あわよくば今夏誕生したであろう仔魚を見たかったのである。結果的にタイリクバラタナゴは一匹も入っていなかったのだが放流した親魚30匹では溢れ出るほどの量にはならなかったのかもしれない。
 現在、新しい糠瓶を製作中なので、これが完成したら上の池に仕掛けて生存確認と繁殖確認を試みたい。今回の仕掛けには写真のようにクチボソ21匹が入っていて当歳魚、二歳魚、三歳魚と思われる世代間差が認められるからクチボソに関して言えば順調に世代を重ねていると判断できる。

 世間は食材不足・高騰の折りでも当座はカワセミ様御用達の一品供給に滞りがなさそうなので祝着至極。これでカワセミ様飛来の環境維持一端に寄与できるはずだ。カワセミ採餌場であってもカワセミが「生物生産緑地」への寄与は不明で端的には消費者でしかないものの見えてる事だけで結論は出せない。「枯れ木も山の賑わい」と言うではないか。
 カワセミは池入れる、いいえ受け入れる一方、アオサギは追い立てる相手としているのだが、これを「不平等!」とする向きもあろうけれど小さなフイールド環境ではアオサギの採餌量は環境破壊になるほどの量になる。協調や調和をもたらさない行動は破壊者のそれである。てもさってもそじゃないか、てもそじゃないかぁ。

        
 

今日のトンボ「リスアカネ」

2022-08-29 | 小父のお隣さん
 左の写真はマユタテアカネの未完熟体なのだが小生にとって「茜色」とはこの個体の体色を想ってしまう。それはともかくマユタテアカネの翅端斑のある個体と混同し易いのがリスアカネで下の写真もマユタテアカネの翅端斑型と思って撮影したものの頭部前面に眉形紋、小生的には「豚鼻紋」に見えるのだがそれが認められなかったの迷っていたけれどS先生が「リスアカネ」と断定してくれた。

 斯様に小生の同定は困難で思い返せば童貞などとうの昔に失っている訳だから同定など出来る訳で無し、てなもんや三度笠・・・。リスアカネなどの翅端斑のあるタイプは何度か記載したが理由は分からないものの魅力的なのだ。マユタテアカネの翅端斑のあるタイプのそれはリスアカネより「薄い」とこの日初めて記憶に入った。今まで濃淡の違いなど意中に無かったのである。同定できるようになるまでにはその勘所を押さえる必要がある事は承知でも普段観察される10種程度でもそうはいかない。
 たまたまS先生にぼやいていたら先生曰く「私は車両の車種は全くわかりませんから違う車のドアに手を掛ける事は度々あります」と言われ少しは安心したのだった。しかし、でも、飛翔するトンボを一瞬にして同定してしまう眼力と写真を図鑑対照しても結論出せない還暦はとうの昔に済んだ小生との落差は甚だおおきいのだった。

     

ノアザミのポット替え

2022-08-29 | 今日は真面目に
 この日、大気が不安定で雷予報も出ていたのでフイールドはお休み。結果的に雷は来襲せず最高気温は34.5℃にいたったから家でウダウダするには最高だったのだ。とは言え生まれも育ちも雅な百姓であれば「天秤棒暇なし」のごとく肥桶を担ぐ事は無いものの培養土を担いで植え替え作業をせにゃならぬ。

 7月1日に採種仕立ての種を種蒔きポットに直播してほぼ8週目、発芽して展開させた若葉には細かい毛がびっしり出てきたし小さなポットからはみ出すようになっては移植せねば苗が弱る。庭土をふるって用土にするにも採土する場所がなく已む無く培養土を購入したものの袋を開ければ人工材の塊みたいな物で小生の思っていた用土とはかけ離れた品質だった。
 仕方なく狭い空き地から用土をふるいにかけ調達し半々で混合したら丁度良くなった。これを2.5号ポットに移し替えて作業終了である。丁度良く1ケース内に収まったと言うべきか収めたと言うべきなのかフイールドにはある程度の開花群が育ったから追加はこの程度で良いのだった。
 草紅葉になる頃までにはポット内に根がまわるだろうからそれまでに植え付け予定場所の耕起とネザサの根茎を排除して準備をせねばならない。フイールドのノアザミ群も多くの種子を冠毛で飛散させたはずなのだが、その割には周囲の発芽株が見られない。自然増殖の株は育苗箱の苗数ほどは発生してくれないのが山々である。

 ➡ 

ジュズダマの抜去

2022-08-28 | 小人閑居して憮然
 もともとは小生が流域本流の河床から採種したのを蒔いたあと始末なのだ。10年ほども前の事でクロコノマチョウの食草にと10粒ほどをばら蒔いたのだが数年は大人しいままだったのに、ある時から俄然勢力が大きくなり様子を見ながら間引いて数を抑えていたものの勢いは止まらず草丈も株数も他を圧倒する有様で、遂に全草抜去し元の植生に戻す事にした。

 今期初夏の頃にジュズダマだけ刈り取ってあるのだが、こんなことではへこたれない性質でしっかりと復活している。やはり根茎ごと抜き取らねば衰退根絶は出来ないのだった。チョンチョン鎌を研ぎなおし、これを株もとに打ち込み根切りを行い引き抜く事1時間、思っていたより早い終了だった。
 と言うのも法面は全て浚渫土を重ねて構築した地盤なので土質は柔らかい。この法面形成するのに何年かかったか思い出したくも無いけれど、今ではしっかりとした植生の中に今期定植したハンノキが背丈を倍にして育っている。これを食草とするチョウは現在生息していないもののハンノキが成木になる頃までに飛来し定着すればこの上ない。

 今回のジュズダマの抜去根絶は小生の「不明の至り」なのであって、クロコノマチョウの食草はススキも葦もあるから不足はないと思いつつ「食の多様性」なんちゃって導入した結果なのだ。ジュズダマ自体は至近のY川河床にうんざりするほど繁茂しているから敢て持ってくるほどの植物ではないけれどそこはそこ、少しばかり浮気の虫が蠢いて手を出してしまった、と言う男の性みたいな顛末に近い。
 ジュズダマを抜去しても見た目は殆ど変わらず踏み荒らしたようにしか見えないが、植生の構成からすれば協調性のある植生群落になったと言うべきだろう。まあ、自分で自分の自らの不品行を是正した・・・てなもんや三度笠。
 もともと、本来、教科書や手引書なんてもんは無いのであって、とにもかくにも痒い蚊の跡、自行自得するしかないのだった。

 ➡ 

何時も感嘆!保護色の精緻

2022-08-27 | 小父のお隣さん
 食草園のネムの木肌に違和感があって乱視と遠視なのだがついつい顔を近づけガン見してしまった。体長は80mmほどの幼虫と50mmほどの幼虫なのだが体色が似ているから同じ種なのだろう。
 脚が前部と後部に分かれているからエダシャクの仲間なのかとも想定したけれど分かるはずも無い。そもそも想定する事事態が無駄なのである。まあ、種はどうであれ保護色の精緻さには何時も感嘆する。とはいうもののフイールドにカンタンが生息しているかどうかは知らない小生である。
 何はともあれ、日々観察の対象であるトンボでさえ種の判別は簡単では無いのだから他の虫など絶望的なのだ。

  

Bee団地にスズメバチの巣‼

2022-08-27 | 小人閑居して憮然
 考えてみれば見る程、スズメバチの営巣するに格好の条件が揃っている。大きな腐木の根っ子を日当たりの良い草地に転がしてあるのだ。これは刈り払われないように草地との境界にした結果なのだが斜面を掘り進めるより巣の取り付け体として大株は安定性抜群であろう。
 写真の中央部、草の立ち上がっている背後の暗い部分の下部に巣穴があって、その前には土の細粒が広がる。ハチを撮影して確認するとどうも腹部の黒い部分が幅広い。オオスズメバチはもう少しスマートの様に思えて図鑑もネットもと比較してみたものの一致するような画像は無かった。

 地中に巣穴を作っているし体長も35mm~40mm程度に見えるから働きバチに間違いないと思いつつ黒縞の感じで,
この段階では判別頓挫である。

  

 いくらBee 団地とは言えスズメバチ類は入居制限したい。高級ホテル「Bee Beetton」脇に巣穴ではいつ何時襲撃を受けるか分からない。今のところ巣穴の前に立っていても警告行動はしてはいないけれど紛れもなく防衛境界線の範囲に入っているのでウカウカしてはいられない。巣房の蛹が更に羽化羽化して来れば一挙にその数は増えるのである。

 そこで翌日に巣の撤去を慣行した。頭部を覆うネットやゴム手袋は用意できても白色の長袖上着が無い。近い物と言えばYシャツしかないから不快さはこの際我慢して久しぶりに着用したのだ。やはり通気性も吸湿性も悪く直ぐにびしょびしょになって気持ちが悪い。傷みの無いYシャツが数あっても日常的に使えるような生活では無し、作業衣としての不快さも半端ではないから結局は箪笥のゴミである。
 まずは巣穴付近にスズメバチ殺虫剤を緩やかに噴霧して巣の入り口付近の草を刈り込み鋏で刈り取って露出させた。切株の下から羽音をさせながらハチが出てくるたびに薬剤放出して捕獲する。巣穴の周囲から土を取り除きつつ奥まで穴を広げたものの巣に到達できない。

 羽音がしなくなってから顔を地面に横たえ中を覗くと僅かに蛹室の白い繭が見える。手の届く場所ではないから牽引器で根株を起して取り外す事にした。これしか選択肢がないのだ。根株にベルトを掛け牽引器で曳き起こす。倒してしまうと後が厄介だから巣が見える範囲に留めて巣を撤去した。
 この間に取り逃がしたハチは4匹程度だったから12匹はいたのだろう。観察していた時の印象は数匹程度と思っていたものの群れの中では狩りに出かける個体ばかりではないので全てを外部で確認するのは無理だったし女王バチは判明しなかった。逃げた個体の中だったかも知れない。

 自宅でハチの薬剤を洗い落としてからネットで検索・対照してみたらどうもヒメスズメバチらしい。腹部末端が黒い事が決め手になった。巣の出入りの個体を見ていても気になった腹部の黒色はやはりオオスズメバチのそれでは無かったのだ。ハチの出入りを確認した時に「何故遅い時期に営巣開始したのか⁉」と言う疑問はヒメスズメバチの習性を知って理解できた。
 そもそも餌はアシナガバチだけと資料にあったからアシナガバチが営巣し、ある程度個体が増えてから自らの繁殖行動を開始するしアシナガバチが活動を終える前に繁殖を終わらせなくてはならない条件がある。故に巣の規模も働きバチ30匹程度までなのだとか。
 大きさはオオスズメバチにつぐ大きさなのだが性格はおとなしいものの針が太く痛さはオオスズメバチを凌駕するともある。それらはともかく、これでようやくBee 団地への立ち入りが安全になった。

  


保全・亡前・唖然‼ 生態学的廃墟にされる

2022-08-26 | 小人閑居して憮然
 トンボ池の漏水防止作業をしようと一輪車を取りに行って「ありゃりゃー」てなもんや三怒嵩になってしまった。バードバスとして設置した周辺の植物が綺麗に抜き取られ裸地にされている。刈り払いでなく抜き取られているからわざわざ定植したカラムシ・ヤマハッカ・フジバカマなどは跡形もなく消え失せている。これでは生態的廃墟を作った事にほかならず広がれば生態的砂漠化につながる。

 漏水防止作業を終え戻ってきたら今度は流路を変更しているのに出会った。見過ごすわけにはいかないから注意したのだが言い分が「草茫茫だし手助けしようと思って…」とのたまうのだった。小学生でさえ手伝いする時は「どうしたら良い?」と普通は尋ねるだろう。趣旨も意図も知ろうともしないでの介入は破壊行為そのものでしかない。
 側溝からの流水を引きこんでいるのは「土砂堆積」で窪地をかさ上げして使える土地にするための手太楽で、かれこれ10年以上もかかりながら、ようやくU字溝より地面が高くなりバードバスを設えたのであった。植生を整えるのも宿根草を中心にして表流水に含まれる砂泥を捕まえやすくするための仕掛けなので、こういう手練手管は道理が理解できなければすべてが雑草茫茫「うっとおしい!」の認識で終わる。

 この場所に限らず「生物生産緑地」として創出し維持している範囲については「刈り払いするなら通路だけにして」と毎期言ってきたことではあるのだがどうしても「丸坊主」にしたいのは消えない。度重なれば「小五月蝿い事ばっかり言ってくる!」との心証だけが肥大する。
 ゆえに植物や植生が「なんの役に立つか」と言う事より「茫茫はうっとおしい。丸坊主が清々しい」では小生の頭部ではないのであって、ことフイールドに関すると押しなべて全草刈り払いへの欲求が高いのである。

 しかしながらフイールドの見えにくい場所に目を転じれば林内はフジ蔓が数えきれないほど立ち上がっているしネザサのシュートも伸びている。こういう場所からこそ刈り払わなくてはならないと思うけれど関心は無く、小生が刈り払う羽目になる場所なのだ。保全中心より人中心の思考から脱却できないのでは保全活動にかかわる資格は無い。
 島倉千代子の歌にあった「要するところは刈りもせず、要せぬところをするまま気まま」ホント、里山保全の形体は様々あってしかるべきだけれど「保全」の概念さえ無い作業は破壊への一歩でしかない。こういう状況下では手を出さない人が保全に寄与していると断言しても良いだろう!。

      

 写真左下の竹囲いした法面部分は春から草取りされ続けている部分で降雨出水するたびに通路下を通る土管から溢れた水で表層が侵食されてきた。囲いは早春にタンポポやオオイヌノフグリの花畑だったのを刈り払われデルフェニュームなどの洋種園芸植物を植えつけられた場所なのだが「店員さんが秋まで綺麗に咲きますと言ったから」と植え付け後に自信をもって言われたのだ。結局は日当たりも悪いし草勢も衰えて枯れ果てたのだが野草の花畑より「木に花を接ぐ」ような環境適応も考慮できないのには呆れて話す言葉も無かったのである。まあ、日常と言えば日常でこれが平均的意識なのであろうし「水と油だなあ!」と見るたびに思わずにはいられない象徴する場所である。
 土壌や植生に関心も無ければ保全の第一歩すら歩めないどころか破壊行為である事さえ気付く事も無いのである。
 

       

ようやくトンボ池漏水部の補修

2022-08-25 | 水辺環境の保全
 二段重ねの太い護岸木の下側から漏水があるので「このクソ暑い時に土木なんて!」と思いつつも干上がってしまってからは遅いのであり熱中症覚悟はしないまでも作業に入ったのだ。このところ連日33~34℃で、この日はいくらかは涼しくなると言う予報だったものの33℃まで上がった。

 漏水の流入部は護岸木下側なのだが経験則から導水管下側に水道が出来る事が多いので第二トンボ池への落水口の周囲を綺麗にして確かめたら塩ビ管下側が空洞だった。当然と言えば当然の侵食で結果的に塩ビ管を外して新たに土を詰め鎮圧し敷設、その両脇と上に土を盛って一件落着だ。
 埋め戻すに必要な土が無く御決りの浚渫土を投入して形だけ作った。足を入れればニュルッと潜る泥土なので破棄されていた木樋を渡し、気休めの渡り板である。一跨ぎで通れない事も無いけれど滑って転んでポッキリコでは介護予防に反する。ここは渡し板で視点と平衡感覚の協調動作を育成しよう。こう言う事を「動的平衡」と言うのだろう・・・違うな。

 ➡ 

ジガバチの引き込み箇所

2022-08-24 | 小父のお隣さん
 蜂満神社の巣房を観察していたら稈孔を閉じるのに砂礫を使っているのに気が付いた。ハキリバチやドロバチの仲間3~4種が利用しているのだが泥を詰めるでもなくヤニを詰めるでもなく煙突でも無い初見とも言える閉じ方なのだ。
 その場所の記憶がよみがえってきて「なるほど!」と思わずにはいられなかった。ここを利用したハチは砂礫を詰める習性だから当たり前なのである。

 そこはジガバチが狩ってきた幼虫を引きこんだ稈である。その時のS先生の観察で「その後も引きこんでいた」とおっしゃっていたので3カ所の砂礫で閉じられた部分は恐らくジガバチの仕業と言って差し支えないだろう。本来、地面に穿った巣穴の中に餌となる幼虫を引き入れて産卵し閉じる習性のジガバチだから綴じ蓋は松脂でも無く泥でも無く砂礫なのは当たり前田のクラッカーであろう。写真を比較対照して一目瞭然だった。

 ➡ 

  

ちょっと早かったのだが…

2022-08-23 | 何よりの楽しみ
 例年だと9月中下旬頃から採集可能なのだがどういう分かなのか一月も早く栗の毬が開いて落ちていた。もちろん数は無いし見ればムシクイの実が半分ほどだったけれど拾って「初物」としたのだ。
 数時間、水に浸して幼虫を排除してからレンジて加熱して賞味する。未熟果とも思えぬ味はするけれど完熟とも言えないビミョウーさがある。やはり落ち急ぎするのは庭の国光もそうだけれど甘味がのり難い。

養生池 and 越冬池へお引越し

2022-08-23 | 小父のお隣さん
 思わぬ暑い夏になって今になって「7月末に避暑池へ移動させれば良かった…」と思っても後の祭りである。産卵用母貝として庭の池で飼育しているドブ貝とマツカサ貝は水温が30℃を越える環境では生存が難しくなる。6枚入れていたドブ貝なのだが7月初めに1枚が底砂の上に全身を現して10日ほどで口を開いてしまった。潜って生活している二枚貝が全身を現すのは弱ってきた証拠なのだが、その時点で避暑池に移動させておけば良かったと思っても後の祭りだ。

 猛暑日も続いたりしているから「避暑させようか、どうしようか⁉」と思い煩っているうちに更に2枚が姿を晒してきた。ここでふんぎりがついたのだ。「たとえ胎内にタナゴの卵を抱えていても移す」事にしたのだ。避暑池のタイリクバラタナゴと仔魚が混在しても已むを得ない。魚体はカワセミの生きる糧なのだし下流域とは断絶した環境で手出しを止めればすぐに干あがる水域でもある。

 この日、雨上がりの曇天で作業は取りやめたものの10時頃には薄日が射してきたから池に入り貝を取り出した。ドブ貝は5枚、マツカサ貝5枚を取り上げたのだが、もう1枚あるはずのマツカサ貝が行方不明になった。すべて篩に通して発見を急ぐ事は止めてブクブクを取り付けた容器でフイールドまで運んだ。

 フイールドの生簀にはタイリクバラタナゴ用のドブ貝5枚が入っていたはずなのだが4枚しか確認できなかった。生簀底面に破損個所がありそこにネットを当て補修しておいたのだがその隙間から逃げ出したかも知れない。庭の浮揚水槽の底面濾過の濾過マットの中に砂礫から更に潜り込んだ個体もいたから、こちらが思っているより賢いのかもしれない。

 とりあえず生簀に入る貝の数を確認し更に生簀自体も揺すりながら底泥に押し込んで置く。設置した時に泥土を5cmほど入れたのだが今回、手探りで貝を探している感触では貝の厚みさえも泥が無い。恐らく貝が移動をし続ける間に泥の微粒子は流れて減少したのだろう。それで今回の補充は沈泥部の砂層を採取して5cm厚にした。
 このまま来春3月末まで肥培・越冬させる事になる。今回、産卵の可能性を考えて8月までは庭の池でと思っていたのだが貝の負担を考慮するとタナゴの産卵期間に付き合わせるのではなく4月から7月までの4か月間だけ庭の池にお出で願うのがベターに思えてきた。今回、池内繁殖個体はヨシノボリ回収時の1匹だけしか確認してはいないものの「繁殖確認」出来たので来期以降は「産卵管を伸ばした時期から7月末まで」程度の期間が母貝には無理がない様にも思えてきた。
 フイールドのタイリクバラタナゴ用の母貝は生簀での生存確認出来たら池に放流する予定だったけれど、同居させつつ越冬させ、春に元気の良い母貝を取り出して使った方が失う確率が低下する様にに思えてきたから只今生簀シェア中である。

 胴長を装備して池に入ったついでで新たに視認できたオオカナダモを貝掘り熊手を用いて泥土層から根毎揺すり掬い取り処分した。これで今季4回目のオオカナダモ駆除なのだが冬までにもう1回は確実に除草する必要がある・・・。「環境保全」と一口に言うは易いが安いだけで現実は百姓とならねば維持できない綺麗ごとでは済まないのである。


今日のトンボ「産卵体てんこ盛り」

2022-08-22 | 小父のお隣さん
 8号台風2日間の雨降りお憑きさんでトンボ連もジリジリして雨宿りしていたのだろう台風一過の14日、出るわ出るわ産卵する個体の多かった事。大型トンボの産卵を同じ日に次々と視認できるなんて何時もの事では無い嬉しい非常事態なのだ。
 まずはマルタンヤンマ。今期初めての撮影になっていささか慌てた結果、どの写真もピンボケで、未だに正常心を保てないとは無駄に歳を重ねた証拠でもある。

 トンボ池の浮草の上ではクロスジギンヤンマの産卵だった。盛夏になると個体数が減って姿を見せない日々が続いたのだが久しぶりのご対面だった。とは言え向き合った訳でもなく身体を回しながらの産卵であったものの遂に正面は見せなかった。

 恐らく今季初のヤブヤンマの産卵撮影である。ヤブヤンマも今期の視認は少なく久しぶりに泥土に産卵しているのを見る事が出来た。この場所は上の池の今期に設えた絞り水の誘導路の土手なのだ。浚渫土の土手だからまだ軟らかい。この土手の設えがあって産卵を目撃できた、とも言えよう。

 タカネトンボの産卵は駐車場脇の絞り水溜まりだった。ジーと突っ立って撮影機会を待ったのに訪れず写真は上の池でのオスのパトロールである。タカネトンボのために掘削した林接池からは昨季に産卵していたのに一体も抜け殻を発見していない。そういえば他の大型トンボの抜け殻もほとんど視認できてはいないのだった。

 とは言え次々と産卵体が目の前に現れる日などそうそうあるものではなく感激の「涙そうそう」である。いーや感涙と言った方がよろしいか。高齢になると涙腺が緩むけれど、ではなぜドライアイなのか理由が分からん。上が緩んで下は出難いのでは物理の法則に反する。通常、下部ほど水圧は高くなるはずなのに言わばアッパッパになってきたのである。そういえばこの頃「アッパッパ」を着用しなくなった。ステテコ姿も見ないのは空調設備が浸透したからだろう。

 さてトンボに戻ると童謡では「トンボの眼鏡は七色眼鏡、青いお空をみてたから 見ーてたから…」でも「お爺の眼鏡は遠近両用、いけないグラビア見てたから 見ーてたから」・・・。まあ、情けない顛末で動揺するがカマキリの動揺は癒されるう。とは言え自身の末期を想わされもして泣かされるう。「男子、孤涙を守る」なんちゃってアルデバラン。

*お返しは心を込めて熨斗つけて

2022-08-21 | 性向有毒の翁なれば

               チクっとなアブの注射は三回目

               木立闇アリの巣穴にアブを置く

               アブ捕れば翅をむしりてアリにやり

               アブを曳く蟻一匹や草いきれ

               ファーブルと化してしゃがんで蟻を追い

               山はアブ居間はコロリをアリにやり