トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

前立の肥大、後悶の痔疾

2024-04-27 | 蝶の食草園

 常識的には「前門の虎、後門の狼」とでも言えば良いのだろうがトラもオオカミも現代の実生活ではピンとこない。そこで「ピンとくる!」諺にするにはタイトルのような言い換えが大切になると小生は信じて疑わないのである。これだと「泣くに泣けない、万事休す」感が如実で切実である。まあ、ピン!と来なくて万事休すの事態もあるけれど・・・・・・・・。

 さて我がフイールドでアサギマダラ用の食草としてキジョランの育成を試みてはや20年、その生育実績は思わしくないのが実態である。とにもかくにも育ちが悪く、いろいろと手を替え品を変え場所を変えて育成これ努めているけれど思わしい成果は出ていない。トチノキに絡ませた蔓はトチノキの先端まで上り詰めてはいるけれど蔓の太りは思うほどでなく葉の繁り量も豊かとはいえない。

 その上に健全な苗を定植しても数年も経たずして黄変して来る。S先生の観察によれば「ウイルス感染の症状」との事だからまあ、「薬石効なく」いずれは枯れ死の運命だ。写真は一昨年に播種し昨年に定植した苗なのだが1年を立たずして黄変して来た。定植当初は先端の成長も良く、期待していたけれど「どっこい、そうは問屋が卸さない」てなもんや三度笠である。キジョランは気難しい植物と言う印象があるけれど自らの生育環境を選ぶ傾向は強いのに加えウイルス感染には弱いのかも知れない。まあ、一般的には個性の強い植物ほど生存競争には弱い傾向があるようなので前立腺の肥大、肛門の痔疾と例えたい悩みは続くのである。ちなみに我が身を振り返れば年齢相応の天の配剤、お約束事は死ぬまでのお付き合い、に加え「…も」あったもののまだ珍しく高価だった洗浄便座を取り付けてから無くなった。これは投資した甲斐があったと言えるが投資話には関心は無し・資金も無し・・・。

                     


今日の素労風努「発酵惣菜(ザーサイ編)」

2024-04-26 | 何よりの楽しみ

 もう常備菜もどきになってしまった発酵惣菜だが朝昼晩と食べ続けては減るのも早い。キムチの1kg空き容器に仕込んでも10日とは持たないのだった。だからこそ次の分を用意するのだが今回の主材料はザーサイにした。既にザーサイ入りは作ってみたのだがその折はアワビ入りの小袋ザーサイしか見つけられずしこたま食べたとは言い切れない。今回は業務用のザーサイ一袋800g入りを購入して半分を用いたのだ。

 さて、いつも通りヨーグルトチーズを用意したのだが今回はその時に絞られたホエーを乾燥糀の戻しに使ってみる。今までだと乾燥糀を戻すのに100gにつき1カップの水を加えていたのだがホエーをその代わりにすれば無駄も無く全体の水分量も減らせる。戻した糀に芯が残っていると食感が悪いのでしっかりと保温発酵をして活性化は外せない。順序としては糀の戻しが終われば混合して完成である。

 今回の失敗は事前にザーサイの味見をしなかった事で好みより辛い味になってしまった。今まで食した事のあるザーサイは国産の瓶詰だったりスーパーのトレイに盛られた物ばかりだったからこれほど辛くはなく、その感覚で用いてのガッカリなのだった。袋には「本場のピリ辛ザーサイ」とあったから読んではいたものの「本場の味」を知らない倭人の小生では見当がつくはずもないのだった。残りのザーサイはそのままでは食べたくないから水洗いをしてみる。ザーサイの中に唐辛子片がわんさと入っているので辛いはずだ。当然、唐辛子は摘まんで除いたけれどザーサイそのものには結構な辛さが残っている。食べれない事も無いけれど酢砂糖で漬け直せば新たな食味に出会えるだろう。まあ、姥捨て山の孤爺ともなれば新たな出会いはそんなもんだわい。

 さて、本題の発酵惣菜、混ぜ合わせ冷蔵庫で休ませてから味見してみる。やはり辛みが強く、食べている途中から頭部に発毛はせず発汗するし食べ終わっても口の中がヒリ辛い。辛みを押さえるには洗い流しただけでは恐らく不足で国産の瓶入りかアワビ入りのザーサイを使わざるを得ないけれど高価なものになってしまうから低年金暮らしでは無理なチョイスだ。辛みを別にすればザーサイを噛みしめる感触は❤であってこれは白菜やキャベツにはない美味しさなのだった。今回の残りのザーサイを酢と砂糖で漬け直して次回に回そう。ザーサイの食感は捨てがたい。本来、ザーサイは好きなのだけれど常備菜にするには高すぎる。


ノアザミ開花・モンキアゲハ初見となる

2024-04-25 | 小父のお隣さん

 トンボ池傍のノアザミが開花した。ノアザミは宿根草と理解しているのだが数年で消えてしまう株もあって実際の繁殖サイクルはどうなのだろうか。その年の種子は夏には発芽し越冬後、翌春遅くには開花株も出る。遅い株でも翌々年には開花し結実するから宿根数年の命でも周囲の株は維持できる勘定だがはたして実態はどうなのか分かるはずも無し。株の減った分は今期の種子で晩春に定植できる苗を育てなければと今からステテコの紐を締める。

 モンキアゲハの飛翔を確認した。大型のアゲハ類で一見して同定できるのはモンキアゲハとナガサキアゲハくらいで他の黒い種、カラスアゲハやクロアゲハなどは見分けられないので初見日の記載が出来ない。ジャコウアゲハは自宅周囲で多々見ているから判断できるがキアゲハとナミアゲハも混同しがちだ。何度説明されても記憶に残らないのは歳のせいだろうか・・・。

 

      


上の池の泥浚い

2024-04-25 | 水辺環境の保全

 遅れに遅れた泥浚いにようやく着手である。本来ならば昨年末に終了させておくべき作業なのだが先送りできない大工事を二つ、その間に酷い腰痛で1月は全滅、とやら何とやらで定例作業が便秘状態なのだから仕方がない。そんな事で流入する砂泥も溜まってしまい沈泥部には長い砂州が形成されてしまった。さながらあの股覗きの景勝に匹敵するから股覗きしてみたのだがどうと言う事も無し。カラスが背後で煩いから作業しながら「バカア~バカア~」などと応答していると静かになって小生の勝!。こう言うバカアをやりながらでも作業しないとつまらん作業になる。

 この日はどういう訳か朝から左の肩が痛くて、いわゆる凝り痛なのだが郷里の表現だと「切ない」痛みなのだった。運動的には障害は無いけれどこの切ない難儀な苦痛では連続作業などもってのほかで、少し泥浚いを行っては立ち木の瘤に背を当てて痛い部分をクリクリ押すと痛気持ちが良い。それで何とかひとまず終了にまでこぎつけたのだった。とは言え四辺ある池の周囲を全て行う必要があるけれど他の水域の沈泥部や泥溜まりを先に片付けるのを優先するので再び、この池の泥浚いが出来るのはいつ頃になるのか全ては川の流れのように成り行き任せである。

 浚い上げた泥土は水際に盛ってあるが、予定では堤の上端面に広げるつもりだった。しかし護岸丸太を据え、足場を整えている間に使いやすくなった法面の肩にショウジョウバカマを移植されてしまい当方としては大迷惑かつ使い勝手が非常に悪くなってしまった。高くなった浚渫土をそのまま崩して広げる訳にもいかず、スコップで掘り取り場外搬出するか、はてまたスコップで堤の上端面に投げ広げるか…。どちらにしても労力は増えてしまうのだった。


庭池でのタナゴ自然繁殖は如何に…3

2024-04-24 | 水辺環境の保全

 浮揚水槽を併用せず庭池での自然繁殖のための環境を整え中なのだが、今回の改良型エアーリフトでとりあえず決着である。溶存酸素量も緩やかに池内循環も初号器で間に合うと思うけれどエアー口は二つあるし酸素量も循環量も増えても差し支えはないだろう。

 てなもんや三度笠、で朝曇りで出勤意欲が減退し改良型のエアーリフト制作となった。とは言え夜間の小用時にお約束のビビビッが来てしまいプランが決まってしまったのだった。初号器と同じ部材は無く、そもそも初号器はありあわせの廃物利用だった。二号器は改良型と言うてみても本来はこうすべきなのであって、使える廃物が無かったからエルボと支柱になるアルミ材は購入した。

 製作工程は単純でアルミ材は三等分して両端にネジ穴を開け、所定の位置で曲げて終わりである。アルミの三脚は重さが不安だったのだが三点支持としたことで軽い事からくる不安定さは現れなかった。初号器よりも円筒をやや短くして水面に落ちる水流ではなくしたのだが水平方向への水流の増加は目に見える効果は無かったと言って良い。それでも二基設置した事で池を循環する水流はしっかりした。池の外周を周るようにしたので中央部には餌やらゴミやら集まるはずで、ゴミは取り除けば良いし、母貝の餌も貝の住んでいる魚溜まりの砂層に集まるはずである。

 これから母貝用の給餌も行う事になるが作り置きの粉末があるし、今回新たに供給してみる餌は先日に試作してみた豆乳ヨーグルトに納豆菌を合わせて納豆もどきにした物と、高野豆腐を納豆化した物が使えそうなので試す事にした。高野豆腐が主材の一品は粒子が荒いのでタナゴも食べるだろうし水に溶け込んだ物質は母貝が吸い込むだろう。しかし二枚貝の餌に納豆菌は果たして丁か半か、やってみなけりゃ分からない。


今日の素労風努「三菌合奏のアレ!」

2024-04-23 | 何よりの楽しみ

 一般的には「思いついたが吉日」と言うのだろうが小生的には「思いついたら即日」あるいは「思いついたがストレス」てなもんや三度笠、なのである。今回も妄想の赴くままに作ってしまった混合物はあろうことか出自は「第三さて案」なのである。となると小生はさしずめ薄幸食教祖様と言う事になるだろうが献金や信者は未だ無い。そんな背景なので「アレ!」としか言いようが無くなった。「アレ」とは知る人ぞ知る固有名詞であるのだが世間的には「第三さて案」出の液体に用いるのは道義的にも拙いだろう。

 さて豆乳ヨーグルトに納豆菌を投入して24時間、ヨーグルトの性状から緩めのドロッとした物質が出来た。ひと匙口に入れるとまずは大豆の風味が来たから「死ぬことは無いなぁ…」が第一印象である。物の本には「拙い食品を食べた折りの緊急措置には納豆を食べておくのが安心」とあるし「アレ」のレポートにも「納豆菌は悪玉菌を押さえる」ともあったので色々やってみた。まずは原液をそのままではそうそうゴクゴクと言うほどの欲求は出なかった。

 ここからが本番で「アレ」の三大菌種の内、欠けていた糀菌を市販の甘酒にして加えてみたのだ。乾燥糀は冷蔵庫内にあるものの甘酒に仕立てるにはお粥から手を染めねばならずそれがストレスで今回は安易に市販品の甘酒を使った。まあ、試飲であるから1カップあれば大丈夫なのである。まずは甘酒と豆乳ヨーグルト納豆菌ミルクとを半々で混合し試飲する。甘酒の糖分で飲みやすくなって冷やして飲めば夏の健康飲料に甘酒より効果が強そうである。残っていた甘酒でもう1杯作り、今度は強炭酸水を入れて飲む。これもなかなかいける。冷蔵庫内に残り物の甘い梅酒があるのだが「これも美味しいはず…」と思いつつも試飲は無し。一夜過ぎても消化器症状は平常で死因となるような要素は無かったと証明された。

 今回、高野豆腐にも納豆化の暴虐をしてみたのだが高野豆腐の物はオリゴ糖などと混ぜ合わせペースト状にしてパンに塗るのが容易な使い道だろう。とは言え豆乳ヨーグルトに納豆菌を加え発酵させ更に糀菌を加えた液体発酵物の方が用途展開が容易だし、なにしろ「三菌協力」のドリンクは史上まれにみるエッ!品でもあるがまあ、「いいね!」はつかないだろうが分かる人には判る!。効用のほどを検証するに最短距離は成分分析なのだろうが万札が飛ぶし、そこまでするには高年齢低年金の孤爺には痛い。このなんじゃのんじゃ液体、遺体にならずまずは良かったとする。


二つ池の急速減水・・・

2024-04-22 | 今日は真面目に

 二つ池の棚下、法面基部からの漏水は流入部が不明のまま長らく流れてきたのだが昨年末頃よりより多くの漏水が観られるようになった。それも周囲が水浸しにならない様にとパイプで誘導している脇からの出水なのだ。漏水していると言ってもオーバーフロー部から溢れている間は減水とは言えず、流入部が不明のまま「処置無し!」で来たけれどここ一週間の間に水位の低下が著しく水位で20cmの低下をみて既に一部は底が現われた。

 ここまでに至ると放置は出来ず、かといって流入孔が不明のままでは対処も出来ずで考えあぐねつつ思案投げ首、場合によっては責任を取って思案吊り首も致し方なし、と妄想しつつ二つ池の前段、沈泥分水部も泥浚いに入った。泥を浚いば当然ゴタ濁りの水が流れていく。この泥水の先頭を追跡すれば流入部が判るやも知れんと泥水の遅い流れに合わせ度々作業を中断しつつ注視してみた。池の対辺に濁りが届く頃になって筋雲のような僅かな泥水の筋が護岸木の下に吸い込まれているのを発見して直ちに掘削する。漏水孔は親指程度だったがまずは一カ所を撲滅した。しかしその程度では下棚への漏水衰えておらず、他に主力部があるか小さな漏水孔がまとまって流れ出ているのかまでは判らないのだった。

 僅かな流入部を確認 ➡  護岸木脇を掘り下げ鎮圧復旧

 とりあえず二番手の策として漏水部近くの葦を全て抜去した。葦は古来より漏水の発生源となる嫌われてきた水域植物でもあり、地下茎が枯れたりカニやイモリの侵食や棲息で漏水孔に拡大するのは至極あたり前田のクラッカーなのである。であるからこそクロコノマチョウの食草、トンボの羽化台として残して置いた一画の葦を全数抜去したのだ。これにより葦が生えていた範囲に漏水部があれば判明し易くもなる。ただ抜去当日では濁り水になっているので翌日以降の点検になってしまう。上の棚から流入する水量は毎分20ℓ程度は維持されているのにここにきて急遽減水理由が判らない。流出部の水量も増えているとも思えず何ともこの棚の漏水には泣かされ続けるのだった。


今日のトンボ「初見だけど困った…」

2024-04-21 | 小父のお隣さん

 泥浚いを終え水見回り、と言うよりトンボ見回りになってきたのだがまあ、朝令暮改の小生であるがゆえにどうて事は無い。「ヤレヤレ嬉しや!」と早速の成果がオオシオカラトンボの初見、だったのだが自宅のPCで画像を眺めていて「もしかしたらシオヤのオスでは?」と疑問、猜疑心が溢れてきたのだ。横にあったトンボ図鑑の写真を参照するとシオヤトンボの交尾の写真でオスの腰の色が麦茶色を呈している。それはこの日初見となった個体の模様と同じなのである。しかしシオヤの特徴のひとつ、ズングリムックリには見えない。「さーて、困った」ネットでオオシオカラトンボを検索して覗き歩いてみたけれど両方に確信など持てるはずもない小生なのだった。

 思い起こせばモテるはずもない人生を送ってきた孤爺であるからして、この期及んで解決する訳も無し。翅の付け根が黒くなっている写真もあったから、それを目当てに判断できるかと幾つかのサイトを覗いたものの、そうでない写真もあったりしてもう、なんとまあ、イライラする初見の個体だった。さーて、シオヤかオオシオカラか。例年見ていても見ていない小生だった事が良ーく分かるが教えられた特徴を忘れているかも知れず、寝つきは良くても夜間頻尿の回数が増えそう。

     


遅まき過ぎますが・・・

2024-04-21 | 今日は真面目に

 「やって嬉しいひな祭り!」どころではない半年も先延ばしした林道上の落ち葉掻きをようやく桜の花が散る頃になって手を付けたのだった。思い返すまでも無く師走の頃は上の池の保全工事で結果として酷い腰痛で年末から1月は全滅したのだった。その上に水源地の破壊が進み已む無く腰を上げざるを得ず、これも足掛けで腰を掛ける暇もなく4月初めまで作業を要した過去最大規模の保全工事となったのである。まあ、自転車操業・水商売の事とて、ぼやいても嘆いても地団駄踏んでも粛々営々と微力を投じなければフイールドの環境放棄になってしまうのは必定だから仕方なし、で「自分を誉めてあげたい」と寝しな・起き掛けにつぶやくしかないのだった。ネットのつぶやきは何のプラスにもならん。

 さて、落ち葉が溜まり舗装脇まで堆積すると絞り水や雨水は路面上まで溢れ、出水の度に勝手気ままに落ち葉と砂泥を混じり合わせていく。そんなこんなで半年も経過すると「落ち葉半分・泥半分」の物質がたっぷりと水を含んで路面に溢れていたのだ。これはこれでスリップし易く早急に片付けたかったのだが優先度としては何時も後回しになる作業と言う事もあり桜が散る頃になってしまった。「身軽孤爺は泣いたとさ 辛い作業を泣いたとさ 桜の花びらが風に散ったよな~」てなもんや三度笠であるが津軽の娘御に思いをはせたのは妄想でもなんでもなかった追憶だったわい。

 まあ、それはともかくガーデンレーキで搔き集めたのは良いけれどそのまま搬出する訳にもいかず一昼夜ほど水抜きをしてから回収集積をする。とは言え、この日は20度越えのいわゆる「良い陽気」なのだったが身体髪膚は暑さに慣れておらず作業には不快だった。結局は身が入らず一車運んではプラプラ、また一車運んではカワトンボ見にご対面、とはかどらず、それでも数日を要すれば終わるだろうと熱意は見られない作業になった。集積した落ち葉と泥土の塊はカブトムシの繁殖場所になってくれるはずなのだが豚コレラを生き延びた一族の跋扈蹂躙が激しく、丸々とした幼虫に育つ頃には掘り返され全滅だろうなあ。まあ、ナニはなくとも我が谷の縁で人生、無駄と分かっていても行うべき事はあるのだった。たとえば高嶺の花マドンナにアタックし万死に値しようともだ・・・。そんな感じ。


今日のトンボ「シオヤトンボとシオカラトンボ初見」クロスジギンヤンマ産卵

2024-04-20 | 小父のお隣さん

 フイールドは新緑に溢れるようになった。それだけではない「花は桜」とも言うけれど桜は散ったが野草の花盛りになった。小生は上を向いて歩かない。姥捨て山の孤爺らしく下向きでトボトボ歩くのだ。そうすれば走馬灯、いいえ花の絨毯が後方に流れてる感覚になる。まあ、言わば恍惚境でもあるけれどあっちもこっちも恍惚であるからして特別感は無い。この時期になるとエンジン式刈り払い機の雄叫びが聞こえるようになって「野草を育てる」感覚でない「雑草は丸刈り払い」感覚では「何が里山保全か!」と思うけれど世の趨勢は環境保全とか生物多様性とか高々に言うてみても現場の認識はこの程度が現実である。

 まあ、それはさておき今日もシオヤトンボ初見。シオカラトンボ初見、クロスジギンヤンマ産卵初見、オスのパトロール初見とてんこ盛りになった。トンボに愛着や探求心がある訳でも無いけれど水辺環境の指標種としてカエルやトンボの栄枯を観察し続けるのは理に適っていると考えるからである。種類が増え個体数が増す事は「環境が正しく維持されている」事に他ならないので「いいね!」やアクセス数より頼りになる数値でもある。

 クロスジギンヤンマ産卵のカットはどれもデジタルズーム領域になってあからさまにピントが合わない状況になる。タフカメラの限界と承知していても少々酷い性能だ。スマホで撮影すると画質は良いけれど10倍ズームまでなので個体識別が難しい距離にあるからボケても「それ」と判る1枚を載せた。

 シオカラトンボとシオヤトンボは長い間混同していてS先生に指摘され、ようやく判別するようになった。それでも小生にはオス同士はパッと一別では間違ってしまう。

 


河床安定化作業 22日目(障壁切株の排除)

2024-04-20 | 何よりの楽しみ

 前日の作業は小雨が落ちてきて撤退した。丁度チェーンソーの燃料補充と切れ刃の研磨をしなければならない段階だったので小雨をついて作業続行とはせずに帰宅だ。切株の切除する範囲はものの1時間もあれば終了するところまでになったのだがくたびれ果てているご老体では「頑張る」選択肢は全くないのである。明日に回したところでなんの支障もないのであった。

 自宅でオイルの補充とソーチェーンの研磨を済ませておいたので到着後は直ちに作業開始だ。この日の予定では切株の地上部は切除するつもりだったのだが切株の右岸側を少しだけ残して置けばこれが障壁となり右岸側への過度の侵食は阻止できる。悩ましかったのだが下流域を見下して右岸の水際予定線状になる位置で切り残しを作る。流路側へ根が張り出し流路を中央に向ける形状になっているので、これも流路底の高さで頭切りして切株の下流側に堆積した砂礫を侵食させる流れを目論む。その効果を上げるために流れの方向を整える大石を据えてみる。

 この日の前夜、90mmの降雨があったのだが、この程度だと流路の侵食は判るほどには進まず、やはり24時間雨量で200mmは降らないと水流浸食による流路の整えは望めない。そんな事で多めの雨量を望むのだが降れば降ったで取水升が砂礫で埋まりフイールドは断水の憂き目になる。どちらにしても双方満足は無くて手間暇はお約束なのが水商売・自転車操業なのである。それでもこの日の作業で一旦は終了とする。玉石の積み込みは不十分なのだが出水後の河原で玉石を集めた方が揃いやすいので後は成り行きと気分次第でボチボチ行えばよいのだ。

 そう思いつつ何気なく据えた大石を眺めたのだが、写真左下のそれだけれど突然とお尻に見えてしまった。孤爺、独り沢奥でのツッツモッツから解放されたとたん妄想が生き返ったみたいでボケていても我が業は健全であった。まあ、三途の河原の支配人から尻を向けられたと思えば得心もするがしり合いになるのは御免である・・・。でもなあ、邪心を捨て鑑賞すればビーナス像の一部に見えなくもない。Oh!オフェーリア、何てこったい・・・。


今日のトンボ「クロスジギンヤンマとショウジョウトンボ初見」

2024-04-19 | 小父のお隣さん

 発生数のカウントのためにクロスジギンヤンマの羽化殻を集めに立ち寄ったところで羽化直後の二匹を発見して直ちに撮影する。クロスジギンヤンマの発生は11日に確認していたが抜け殻だけだったから成体を見たのが事実上の初見日である。トンボ池では珍しいクロスジギンヤンマの抜け殻を回収した直後に赤茶色のトンボが飛翔したのが見えて回収容器は地に置いて早速カメラを用意したけれど止まってはくれず見送るだけの空振りとなった。この時点では種類が判らなかったのだが帰宅して「トンボ図鑑」で調べるとこの時期に飛翔する赤色系のトンボに該当するのはショウジョウトンボだけだったので「ショウジョウトンボ初見日」とした。

 この日4月19日時点でアサヒナカワトンボ、クロスジギンヤンマ、ショウジョウトンボの三種類が出たことになる。通常なら他に先立って出現するダビドサナエやシオヤトンボはまだ確認できていない。この理由は一昨年10月の集中豪雨による生息域破壊の影響なのだろう。恐らくコオニヤンマも今期は出現しない可能性が高い。


今日のトンボ「トンボ池のクロスジギンヤンマ羽化」

2024-04-19 | 小父のお隣さん

 長年、観察していたが発生初期にトンボ池でのクロスジギンヤンマの羽化は記憶にないのだった。それだからこそいの一番に三日月池に詣でるのが通例だった。この日も水見回りをしていて脱皮殻を二つ見つけたので池内に立ち入って次なる殻を探してみたが見つけられなかった。ついでに主力の三日月池にも立ち寄ったのだが新たな発生痕は見られなかった。抜け殻だけでカウントすれば10匹は羽化している勘定である。残念だがまだ羽化体は見ていないので初見はお預けのままである。

 お犬様を引き出して例えれば「待て!」のままでヨダレが垂れ続けている状態だが決して老衰のせいではない!。漏水は水域だけでもう沢山なのだが口唇からも鼻腔からも漏水している現実とはねぇ・・・。その現実を思い鑑みるとついつい目尻からも漏水するがてやんでぇー花粉に黄砂では打つ手がないわい。

 


河床安定化作業 21日目(流路障壁根排除)

2024-04-19 | 水辺環境の保全

 20日目にして「いったんは終了して更なる出水後に次策を考える」と決めたつもりなのに一夜明けたら一転して「障壁物の切株を排除すべき」と通例夜改となり、日中は曇天の予報なので出かけた。立ち枯れした幹は処理したけれど切株はまだそのままで、この切り株が川幅を広げさせずに頑張っている現状では奔流は急なコーナーで水の圧力を高め、結果として越流・決壊に繋がった。故に切株を排除して流路幅の拡幅を行わないと堤の強化は行ったもののさらなる出水、つまり豪雨が発生すれば水の圧力は同等のまま働いてしまう。それを緩和するためには流路幅を広げ、尚且つ河床を下げる侵食水流を生み出す事が肝要なのだ。つまりは単位時間当たりの許容流量を高めることでしか防げない。そのための障壁になる切株を排除出来れば右岸方向へ流路幅を広げられるのである。

 作業開始 ➡  株元を掘り出す

 そんな事でツルハシ・スコップ・チェーンソーを携行し現場に到着。まずは切株を河床の高さまで露出させてから切り崩しに入る。「抜根作業」などとても無理なので河床近くまで切株を排除すれば出水の度に流路幅は広がるはずだ。てなもんや三度笠で周囲の砂礫がチェーンソーを駆使するに邪魔だけれど大きく掘り取る労力より切断力の方が早いのだ。切株表面の砂泥は丁寧に落したつもりでも洗い落とした訳でも無いのでどうしても砂を噛んでしまい切れ味が早く落ちてしまう。今回は燃料満タンで作業終了と見積もっていたのだが小分けに切断した結果はもう少しのところで燃料切れとなった。車両まで燃料とヤスリを取りに行くつもりのところにパラパラと落ちて来たので、そのまま撤収となった。

 それでも作業前より切株を切断した事で流路幅は60cmほど広がった。まだ切株の右岸側が残っているので、これをこのままだと更なる流路幅拡張は難しい。次回に切株の右岸側も掘り出して切除すれば後は奔流のなせる儘に川幅は広がるだろう。写真右側上部の丸太は水流を切株方向に誘導するための設えで増水すれば水流は切株方向に向かわせられよう。この水流で切株下流側に堆積したままの土砂・砂礫を排除できるはずなので流路幅が広がる目論見である。妄想も汗を流せば現実となりやっと決着が見えて来たが草臥れも明らかだ。

    

                 雨落ちて三途の河原追われ下り

※ さんずとは「辛う暫す、痛い惨す、再残す」である(孤爺独白)


庭池でのタナゴ自然繁殖は如何に…2

2024-04-18 | 小父のお隣さん

 タナゴのメスに産卵管は見えていないもののオスは既に婚姻色を呈しているから産卵環境を整えなくてはならない。先日はウオータークリーナーを外し曝気ストーンの接続はバルブ介在無しの二口に変更してこれはこれで十分な反映があったのだった。ただ池の水は雨水と水道水だけなのでフイールドの水域から種水を4リットルほど運んで投入したのである。ただ、まだ水温が低いので藻類の繁殖状態が不明だし曝気だけで維持した事も無かったのでその点は心配でもある。

 暮から産卵母貝生簀として軽石砂を用意しアク抜きと微生物の定着を兼ね池に沈めておいた。この日、避暑兼養生兼越冬の野池の生簀を上げて生存確認をしたのだが過去に類を見ない生存率だった。半数が失われている。考えられる理由は昨秋の集中豪雨による泥土の堆積に落ち葉が積み重なり、恐らくは呼吸困難になったためではないかと判断した。泥土より落ち葉の堆積が厄介だとすると次回からは網で囲い落ち葉が入らない工夫が必要だ。時間的には対応できる処置でもある。

 産卵用母貝は半減してしまったが庭の池の環境がウオータークリーナーを使わない設定になった事で餌となる物質がフイルターで濾し取られるリスクは減ったのだ。これで食べ物が豊富にあれば溶存酸素量も多くなったはずなので個体数は少なくとも母貝としてスタミナは増えて役割は果たし易くなったと考える。野池から引き上げた産卵母貝は一旦は藻場の横に設置した軽石砂層の生簀に落としたのだが潜り込む母貝の動きを見ていて考えを撤回し、昨年までの魚溜まりの底層砂に放した。その理由は浮遊する貝の餌となる藻や人工餌にしてもおっつけ沈下するからで魚溜まりの底層砂より高い位置にあって尚且つ外枠で囲まれた生簀では食料の流入率が落ちると考えての結果である。まあ、暮れ以来、準備してきた生簀は無駄になったけれど越冬用生簀に変更は可能だ。

 もう一つはエアーストーンでの曝気でも池内の対流は発生するけれど360度全周囲に及ぶ。これでは池全体の大きな水流にはなり難く母貝への食料供給流も弱くなるだろうと考慮しての設えである。曝気は変らないけれど曝気を利用して大きな対流を発生させるには水流をまとめなければならない。そこで写真のようなエアーリフターを試作した。基部は重さが必要なので魚類の隠れ場所にしていたレンガの筒と塩ビ管を合わせて構成してみる。水の排出口は塩ビ管に開口するつもりだったけれどエルボを使うのが簡便だから使ってみたところうまくいって排出された水流は池の長辺をしっかりと流れて届いている。これで循環流の設定はOKである。

 ➡  ➡  曝気、もうひとつもリフター方式に変更予定

 稚魚が発生した場合、共食いされる前に隠れる場所が必要で、その場所はマツモを使った藻場を設定した。金魚藻で作りたかったのだがカワニナの食害甚だしく育たなくてマツモに切り替えたのだった。しかし、マツモの繁殖力は旺盛で折々に取り除かないと一夏で池が埋まる。とは言え毎日の事では無しで、とにもかくにも稚魚の発生はあるかどうかは早くても盛夏にならないと成果は判らん。ただただ待つのみ。池に母貝を投入した事でこれからの管理はタナゴより母貝にシフトする。給餌の手間は母貝が優先である。まずは姥捨て山の渓流から珪藻を採取して池に入れた。増殖は難しいと言われるが余った浮揚水槽を活用し珪藻の培養にも挑戦するのだ。孤爺も一難去ってまた一難、追われるゴキブリのような日々になった・・・。