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今日の筆洗

2016年04月30日 | Weblog

 一寸の虫にも五分の魂というが、小さな虫の中に悠久の歴史の流れを読み解いた研究者がいる。名古屋大学名誉教授の大澤省三さん(87)だ▼オサムシなど身近な甲虫たちの遺伝子を分析し、進化の系統樹を描いた。そこには、大陸から分裂した大地と海底の火山活動で隆起した陸地の結婚で生まれた日本列島のダイナミックな歩みそのものが刻まれていた。博士が仲間と書いた『遺伝子から解き明かす昆虫の不思議な世界』は、そういう謎解き絵巻だ▼広島に住む大澤さんの書斎で、「一九四五年一月一日発行」と書かれたガリ版刷りの雑誌を見せていただいた。『愛知の昆虫誌十一号』。発行人は、当時十六歳だった大澤少年である▼戦時中、旧制中学に通っていた大澤さんも、勤労動員で名古屋の軍需工場で働かされた。それでも昆虫採集のため上高地まで足を運び、新種を見つけた。工場長の訓話中に、地面を這(は)う珍しい甲虫を見つけたこともある▼戦時一色に塗り込められた時代に、十代の少年が研究誌を発行していた。好奇心の輝きは消えなかったし、それを分かち合う人々もいた。何としなやかで、まっすぐな知性か▼いま大澤さんは、奥さまの介護をしながら研究を続けている。慣れない家事は大変ではないのか。そう尋ねると、いたずらっぽく笑った。「段取りをつけ、きちんとこなす。家事は実験と同じですよ」

オサムシ

手塚治虫のペンネームの由来らしいです。



今日の東京新聞 主な内容

2016年04月30日 | Weblog

George Washington
ジョージ・ワシントン

軍人、政治家、米国初代大統領。1775年4月~1783年9月のアメリカ独立戦争において、植民地軍総司令官として戦う。1783年のパリ条約で大英帝国はアメリカの独立を承認。1789年にアメリカ合衆国の最初の大統領選挙が行われ、ワシントンは初代大統領に就任した。また彼は、典型的なバージニアの黒人奴隷所有者としてプランテーションの経営をしている。生きている間は奴隷を解放せず、妻が死んだ時に自分の奴隷を解放するよう遺言を残す。なお、インディアン民族に対しては絶滅政策を採った。

国: 米国(バージニア州ウェストモアランド郡)
生: 1732年2月22日
没: 1799年12月14日(享年67歳

ワシントン名言

三菱自動車へ

正直は、常に最上の政策である。

Honesty is always the best policy.

博打好きな方へ

 賭博は貪欲の子供であり、不正の兄弟であり、不幸の父である。

 


今日の筆洗

2016年04月29日 | Weblog

 チェルノブイリの地を、二度訪れたことがある。そこで書きとめた、かの地の人々の声を今読み返せば、苦い思いがこみ上げてくる▼原発事故から十年たった一九九六年の四月に現地入りした時、何度も聞いたのは、「悲劇は終わったのではなく、続いている」という言葉だった。だが悲劇は続いているだけでなく、繰り返されてしまった。しかも日本で▼ソ連政府は事故後もチェルノブイリ原発の再稼働にこだわり、三基の原子炉を動かした。最後まで動いていた三号炉が停止されたのは、二〇〇〇年の十二月十五日。その時、原発の元幹部は、こう語っていた▼「事故直後に完全閉鎖しておけば、チェルノブイリ原発を再び動かすために使った巨額の投資分で、エネルギー運用の効率化など抜本的な対策をとることができたはずだ」▼日本はどうか。福島の事故後に新たに投じられることになった原発の追加安全対策費は、二兆円を軽く超えるという。北陸電力の志賀原発など、複数の活断層があると指摘されたのに、一千億円以上もかけ再稼働を図るという。活断層の恐ろしさはその目にどう映っているのか▼チェルノブイリ原発の元幹部は、こうも語っていた。「国民が抱えるだろう重荷を直視せずに原子力政策を決めるという点では、事故後も何も変わってはいない」。この言葉もまた、今の日本を言い当ててはいまいか。


今日の筆洗

2016年04月28日 | Weblog

 三菱自動車には、決して忘れてはならぬ日が、二日ある▼まず一月十日。二〇〇二年のこの日、横浜で同社製のトレーラーからタイヤが外れ、二十九歳の主婦を直撃して命を奪った。この年の十月十九日には、山口でトラックがクラッチの不具合で制御不能となり、三十九歳の男性が死亡した▼ともに、欠陥が隠されていたために引き起こされた事故。だから同社は一月十日と十月十九日を「安全への誓いの日」と定めてその日が巡りくるたび、全社員が黙とうを捧げている。利益より何より、安全第一、お客様第一との誓いを新たにする日なのだ▼その「誓い」も涙していよう。三菱自動車による燃費データの不正は、どこまで根が深いのか。不正が四半世紀続いていたことが分かった。競合車に負けぬ性能を謳(うた)うため架空のデータを使い顧客を欺いていたという▼一月十日の事故を題材にした池井戸潤さんの小説『空飛ぶタイヤ』に、登場人物の一人が自問する場面がある。不正を重ねた「ホープ自動車」の経営が行き詰まったらどうなるか。<数万人単位の失業者が出て、株主をはじめ多くの利害関係者が多大な損害を被る。だが、もしホープ自動車が生き残るとして、その存在意義とは何なのか>▼三菱自動車の社長は、今回の問題は「会社の存続に関わる事案だ」と言ったが、いま問われているのは、「存在意義」だろう。

存在意義とは

存在意義とは

存在意義、存在理由とはフランス語で「レーゾンデートル」ともいう

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会社の存在意義であれば、
自分の会社がなぜ社会の中で存在しなければならないのか?

人間の存在意義であれば、
自分自身がなぜ世の中に存在しなければならないのか?

という、存在する意味、意義、理由であり、哲学的な意味を持つ

自分の会社はなぜあるのか?

うちの社は、こういう人たちにこういった技術でこう役に立っている
我が社がなければ、こういった人たちがとても困るのだ
というものが存在意義

私の仕事はなぜ必要なのか?

私の仕事は、社会的にどう役立つのか、どんな意味があるのかが存在理由

つまり、根源的な問いかけであり、価値や意味を問うもの
そして、それは最も奥深いところでの人のモチベーションとなるもの

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例えば、宅急便は

①ただ荷物を運ぶだけの仕事ではなく
②社会に必要とされるインフラであり(震災時に必要物資を届ける)
③荷物を届けるとは送る人の心を届けることである

①ただ荷物を運ぶだけの仕事
と思っている人は会社をすぐに辞めてしまうが

②社会に必要とされるインフラであり(震災時に必要物資を届ける)
③荷物を届けるとは送る人の心を届けることである
と思っている人はたとえ辛くても仕事を続けることができる

そういった違いをもたらすものが存在意義といえる