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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

堤真一✖️宮沢りえ「近松心中物語」

2018-02-11 10:30:47 | 日記
シス•カンパニー公演 秋元松代原作 いのうえひでのり演出 堤真一 宮沢りえ主演「近松心中物語」です。劇場は、新国立中劇場。
商売の用事で廓に初めて出かけた忠兵衛(堤) そこで見かけた梅川(宮沢)に一目惚れ。通うようになります。が、そんなに金が続くはずもなく、店の金に手をつけることに。そんな時、梅川に起きた身請け騒動。お大尽に負けじと、忠兵衛は、幼馴染の与兵衛(池田成志)に金の無心。心よく金を貸した与兵衛ですが、実は、彼は婿養子。店に居られない状況に追い込まれます。与兵衛には、恋女房のお亀(小池栄子)がいます。何があっても、与兵衛と別れたくないお亀。2組の心中騒ぎが持ち上がります。そして•••
今から40年近く前、蜷川幸雄演出 平幹二朗 太地喜和子主演で初演された このお芝居。それから、色々な役者さんが演じてきました。そして、今回は、新たなカップルの誕生で上演。初演から観ているオールドファンとしては、ギリ合格点というところでしょうか。悲劇に向かって進んでいく梅川と忠兵衛ですが、やはり、平幹&太地のカップルの方に、覚悟が感じられました。
平幹さんが腰を悪くしたて、ラスト梅川を抱きかかえる芝居が出来なくなり、当時無名の役者だった本田博太郎が代役に選ばれたことがあったんですが、その時の太地さんの「本田さんには抱かれたくない!」という一言は、演劇史に残る名言だと思います。
与兵衛 お亀の夫婦。初演は菅野菜保之と市原悦子。お亀が死んでも死にきれない菅野与兵衛の情けなさ なにがあっても与兵衛を信じる市原お亀の可愛らしさには、今回の池田&小池カップル 及ばなかったと思います。
演出的にも 忠兵衛が梅川の身請け金の小判をばら撒く場面が無かったのは残念!全てを覚悟した絶頂の場面から、一気に心中へと流れ込む大切なシーンだったのでは・・・
もう一工夫して、再演して頂きたい公演でした。


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