Oceangreenの思索

主に、古神道、チベット仏教、心理学等に基づく日本精神文化の分析…だったはずなんだけど!

跡継ぎ

2010-04-11 | 戦国~天下泰平
戦国~安土桃山時代、優れた武将は何人もいた。 だが、次代が続くかは、別の問題だ。 戦国乱世が続くなら、継いだ人間が淘汰に負け、 他の優れた人間にその座を奪われても問題はない。 だが、世襲が基本で、 他に安定した世代継承のシステムを持たない時代、 太平の世を作ろうとしたら、優れた跡継ぎにより、 安定した政権基盤が築かれることが必要だ。 継いだはいいが、諸国を従えることができず、 クーデターを . . . 本文を読む

鎖国

2010-03-17 | 戦国~天下泰平
戦国時代は、海外との交易の盛んな時代で、 織田信長が南蛮趣味であったのは勿論、 徳川家康も、関ヶ原に南蛮風の鎧で登場したりしている。 それが、二代将軍秀忠の時代に鎖国政策に転じ、 次の家光の時代に、体制として完成を見た。 徳川体制の間、鎖国が維持され続けたことが、 結果的に産業革命の輸入を遅らせ、 日本の近代化を遅らせたと批判する論者もいる。 だが、戦国乱世の傷の癒えきらぬ日本に、 勢力地図 . . . 本文を読む

利休とお金

2010-02-12 | 戦国~天下泰平
千利休が切腹を申し付けられた理由とされる説の一つに、 安価な茶道具を法外な値で売った、というのがある。 本当かさえ分からないのだけど、 利休が目利きすれば、それだけの値を付けても、売れたのかな? *** もし、王仁三郎の言うとおりに利休が明智だったとしたら、 彼の家臣たちは太閤の世に、どうしていたんだろう、と思う。 もちろん、優秀な一人前の男である武人たちだけれど、 明智の家臣として顔が知 . . . 本文を読む

お市の信長

2009-12-29 | 戦国~天下泰平
地位を得た人が、よく、 自分をエラく見せるために、部下や後輩を ぞんざいに言ったりする事がある。 あいつはどうのこうのと、分かった風に言ってみたり、 自分はあれをしてやった、これをしてやった、と、 大袈裟に吹聴したり。 お市は、そういうのを鵜呑みにする人だった。 *** 明智は信長の許で、参謀として成果をあげたし、 アイデア・マンで、情報通だった。 戦略に有利な新しい情報を有効に使うこと . . . 本文を読む

元三大師と天海

2009-12-17 | 戦国~天下泰平
知っている人の方が多いかもしれないけど、 上野公園の東北に位置する両大師堂には、 元三大師と天海が、一緒に祀られている。 生きた時代の違う二人だけど、 天海は、元三大師をこの上なく崇敬していた。 *** 元三大師は、平安末期の天台宗の僧侶で、 比叡山中興の祖といわれる。 魔物に取りつかれて、禅定によって これを克服したという。 それ故に、 災厄を避けさせてくれる厄除大師としても尊敬された . . . 本文を読む

平家=渡来ペルシア人系説

2009-11-22 | 戦国~天下泰平
もちろん一般には、平家は 桓武天皇から分かれた氏族だと言われている。 ところが、(トンデモ説かも知れないけど) 平家というのはペルシア系だと いう話もあるのだ。 *** 古代というのは 思っているよりずっとグローバルな世界で、 唐は、能力さえあれば民族を問わず官吏に登用する 多民族国家だった。 その都、長安には、 シルクロードを経てやって来たペルシア系の人々が 多数住んでいたという。 . . . 本文を読む

水色桔梗

2009-11-11 | 戦国~天下泰平
明智の旗は、水色桔梗。 濃い水色に、白く桔梗紋を抜き出した、 珍しい旗である。 丹波の亀山城は、五層の天守閣で、 これも珍しい洋風だったとか。 イヤな予感がする… まさか城まで、水色に白じゃなかったろうな(笑) 有事の際に川を塞き止めると、周囲は一面湖となり、 亀山城は、湖水の中に、 難攻不落のその姿を浮かび上がらせたという。 *** どうやら光秀は洋風趣味? とすると、利休の趣味と . . . 本文を読む

戦国武将という偶像

2009-11-05 | 戦国~天下泰平
今の人は、戦国武将という物に 幻想を抱きすぎだと思う。 武将たちを、ほとんどテレビゲームの主人公か、 神話の英雄みたいに思ってる。 もちろん、常に死と隣り合わせにある事から来る 判断力とか不思議な力はあったと思うけど、 別にみんな、普通の人間である。 立場が人を作っただけだと思う。 *** 基本的に、戦国の覇者は、 ごちゃごちゃした批判を浴びなかったろう。 今みたいに、自由な言論を保証 . . . 本文を読む

本能寺へ

2009-11-04 | 戦国~天下泰平
明智光秀を悩ませ続けたのは、 あらゆる行為について、 自分の動機を誤解され続ける事だったろう、と思う。 戦国時代というのは要するに、 大名たちが己の煩悩のために戦い続けた時代で、 それを非難する者もいなかったのである。 人は自分の動機で他人を推し量る、と言ったが、 そういう意味では、 光秀を正しく推し量れる人はいなかったろう、と思う。 日本に“ロジョン”は伝わっていなかった。 僧侶たちでさえ . . . 本文を読む

ボーイズラブ

2009-10-22 | 戦国~天下泰平
私観に過ぎないが、 昔は“やおい”と呼ばれ、 いまは“ボーイズラブ”と呼ばれる世界。 それを好む女性たちは、多くが、 前世に戦国時代に生まれ、 衆道を好んだ男性だった事がある、と思う。 衆道とは男色の事で、当時は一般的だった。 仏教が男尊女卑の教えと解釈されていた。 だから多分、女性を軽蔑もしていた。 その為に、女性に生まれたのだと思う。 女性である事を経験するために。 女性として愛す . . . 本文を読む

三成の理屈、高虎の理屈

2009-10-07 | 戦国~天下泰平
石田三成の理屈というのは要するに、 部下は飽くまで主君に従わなくてはイケナイ、 主君は部下をどうしようが自由、だと思う。 利休の切腹に三成が絡んでいれば、の話だけど。 藤堂高虎の理屈というのは、 部下には、自分を一番高く買ってくれる主君を選ぶ権利がある、である。 どんな物なんでしょうね? . . . 本文を読む

弁天さまの娘

2009-10-07 | 戦国~天下泰平
おねと秀吉が結ばれたのは、親の知らぬ間の恋愛による。 当時はとんでもない事だった。 秀吉よりやや身分が高かったというおね。 一説には、まだ十三だったとか。 ロリコン秀吉の面目躍如たるものがある(笑) *** 秀吉がおねをたらしこんだのかもしれないが、 おねもまた、秀吉を選んだのだと思う。 おねは愛嬌のある、サービス精神の旺盛な人で、 生まれながらに弁天さまの強い護りを受けていた、 と思う . . . 本文を読む

復讐

2009-10-04 | 戦国~天下泰平
斎藤義龍の母親は、 美濃守護・土岐氏の愛妾で、道三に下げ渡された人だった。 もとは遊女だったとも言う。 下げ渡された、とは… と思うが、 当時は良くあることだった。 女は幾らでもいて、代えがきくのか? 愛して抱いた女を、気に入った部下に与える。 それは誉れだった。 女性に人権などない時代。 *** 帰蝶の母は、おそらく道三に愛されたのだろう。 光秀の叔母にあたるのか。 精神的な美し . . . 本文を読む

圧力と恋心

2009-09-26 | 戦国~天下泰平
お三は、秀吉に自殺に追いやられた。 千家に圧力をかけ、お三を力ずくでひれ伏せさせようとした。 お三はそれを悲しみ、自殺したのだろう。 それは、人間としての尊厳を貫くことだ。 思いは、力に従わない。 力に従う恋なら、娼婦と同じだし、 娼婦を求めているなら、 自分の中身を理解して愛してくれている訳じゃない。 もしも従うなら、それは魂の脱け殻としてだろう。 お三は誇り高い。 淀とは違う。 * . . . 本文を読む

明智氏

2009-09-19 | 戦国~天下泰平
明智一族が、まだ斎藤道三に仕えていた頃。 彼らが居を構えた明智城は、 美濃と信濃の国境近い、恵那の山あいに位置した。 美濃とは言っても、ごく辺境の小城だが、 美濃・三河・信濃三国国境の要地として重視された、岩村城にも程近い。 明智は謎の一族で、出自も明らかではない。 美濃守護だった土岐氏の支流とも言われるが、 わたしは別の事を考えている。 *** 信濃の南端、美濃との境に、阿智という村が . . . 本文を読む