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ティラノサウルス ポーズ3.2



「ザ・ありがち」な構図で、児童書などにもありそうであるが。マンガのように描くことはできるが、もっと完成度を高めて仕上げたいところである。
 模様なしで暗いカーキくらいの色にした方が強そうだが、結局明るめの色にしてしまった。暗い色バージョンも作ろうか思案中。
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2021空山基個展”Dinosauria”


渋谷パルコ2階のNanzuka 2G で開催中の、空山基氏のロボット恐竜原画展に行ってきました。空山氏といえばセクシーロボットなどの作品が有名ですが、子供の頃から現在まで動物や恐竜にも情熱を抱き続けているということです。



これは何か偵察機のようなものが飛んでいるので、スターウォーズのような砂漠の戦場なのでしょうか。ステゴサウルスは戦闘用なのか、この惑星に平和に暮らすロボット生命体のようにもみえる。4気筒?の排気管があるということは、エンジンで動くのでしょうね。



上顎のラインや歯の大きさが位置によって異なる点など、こだわりが感じられます。喉のところにシャフトがあるのが気になります。手前の1頭は、ピアスやブレスレットをつけているのは何だろう。



前足はナックル歩行するようです。これはやはり水中を泳ぐシーンが欲しいところか。次回は是非、水中の姿も制作していただきたい。水中を高速移動するならサメ型か魚竜型でしょうから、水陸両用の作戦などの用途があるのでしょう。首に何か文字が刻まれているのは何だろう。



他の作品はどれも無題で、ティラノサウルスだけは「T-rex black mental」とある。black mentalとは、ダークサイドみたいなものか?黒い機体がダースベイダーのような悪の実力者を彷彿とさせる感じはある。これは、歯の並びとか非常によくできている。「眼窩」みたいな眼の表現もいいですね。ロボットなので、前足の向きはかなり自由になるようだし、足の指骨は均一化された設計のようです。

近々ポスターが販売されるようです。
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ティラノサウルス ポーズ4



念のためジュラシックワールドのT-rexの画像もみると、なるほど涙骨の角質の前端が、方向としては前眼窩窓の上縁の方に流れている。しかしこちらは、前眼窩窓の上縁に何か縁取りのような突起がついているものの、ひさし状の稜ではない。だから違和感はなかった。アロサウルス云々は関係なく、このジュラシックワールドのT-rexを参考にした時に、前眼窩窓の上縁を強調して稜をつけたのかもしれない。
 いずれにしても鼻骨の幅はかなり狭いもので、その両側は、前方では上顎骨が膨らんでいるからともかく、前眼窩窓のあたりは急な崖のようになっている。つまり、鼻すじの幅を太くはできないはずである。
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ティラノサウルス ポーズ8



友達に「ティラノサウルスの絵、描いてよ」と言われて、さらさらと描いてみせる場合はやはり、斜めこちらを向いてガッと口を開けている感じがいいでしょうね。「こちらに向かって襲ってくる」シーンは、獲物が恐竜であれ人間であれ、定番中の定番である。

ティラノサウルスを描く場合、世間にイメージがあふれているため、どうしても映画やテレビのイメージがかぶってきてしまうということはある。やたら大きく、強く、頑丈な印象が強調される。ジュラシックシリーズのCGなんかはさすがによくできていると思うが、CGにも結構いろいろある。日本の放送局の科学番組(なんとかスペシャル)のティラノサウルスのCGには、気になることがあった。

ティラノサウルス類(ティラノサウリダエ)の魅力の一つとして、目鼻立ちが整っていることがあるだろう。眼窩が斜め前方を向いていることに関連して、ティラノサウルスでは額から鼻すじにかけて、Y字形がある。左右の涙骨の前方突起(眼の上前方の水平なところ)が鼻骨の後方部分につながるところのY字形である。ティラノサウルスでは上顎の腹側はわりと幅広いが、鼻骨は結構細長いので、涙骨のすぐ前方でキュッと引き締まって、鼻骨の幅が狭くみえる。文字通り、鼻すじが通っているわけである。これはティラノサウルス科が美形である一つの要素ではないだろうか。

なんとかスペシャルのティラノサウルスCGは、鼻すじが妙に太いように見えた。鼻骨の幅が広すぎるのではないかと思ったが、どうも外鼻孔の位置よりも外側に稜をつけているようだ。つまり涙骨のひさし状の角質を、ずっと前方に延長していて、それが鼻骨の幅よりも外側、前眼窩窓の上あたりを走っているのである。これは違和感があった。アロサウロイドでは鼻骨の側面が高くなっていてゴツゴツした粗面があるので、自然に角質の稜をなすと思うが、コエルロサウルス類ではそういうことはない。涙骨のひさしが前方の鼻骨のわきにずっと伸びているという根拠はない。ティラノサウルス類の鼻骨は中央が盛り上がっていてゴツゴツした粗面があるが、側面の上顎骨とつながる部分はなめらかである。このCGでは、大型肉食恐竜であるアロサウルスやギガノトサウルスなどが、みな鼻骨のわきに稜があることから、ティラノサウルスでも稜をつけないといけないと思ったのではないか。ティラノサウルス類では鼻骨のわきに稜をつけるのではなく、背面にゴツゴツした突起をつける方が良いと思う。
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ティラノサウルス ポーズ5



他の恐竜ではなくティラノサウルスであることを示すには、正面顔で顔の幅感を出すのが一つの手ではある。アーティストの作品では時々みるが、自分ではこういう絵は描いたことがなかったので、なかなか楽しかった。
 なわばりをパトロールしていたら、左の方に他のティラノサウルス個体が侵入した匂いがしたので、警戒して低くうなり声を出しているところ。
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スピノサウルスについての議論

スピノサウルスについての議論は本当に尽きなくて、当分の間楽しめますね。

ナショジオの記事ではイブラヒム側とホルツ側の双方に取材しているが、確かにイブラヒム側のいうように、ホルツ側は水中捕食者の定義を狭くしすぎているというのはわかる。

私は東京港野鳥公園で、たまたまウが潜水して水面下で魚を追いかけるのを見たが、後肢で強力に推進しながら、水中で頭を魚に向かって突き出していた。長いS字状の首で。。。それで害鳥にされるほど繁栄している。アビやカイツブリも水中で捕食するのに何も困っていないようだし。
 獣脚類のS字状の首は、主竜類以来の進化史の遺産(レガシー)だから、そう簡単に変更しにくいというのもあるだろう。そもそもスピノサウルスの祖先の原始的なスピノサウルス類の段階では、水辺で水面上から吻を突っ込んで捕食していたに違いないわけで、その時点でS字状の首は大変重宝していた形質のはずである。それを捨て去るにはよほどのメリットがないといけないのではないか。スピノサウルス類が獲得した長めのS字状の首を保持しているからといって、常に水面上から狩りをしたとも限らないのではないか。そういえば原クジラでも「サギのように首が長い」種類がいたような気がする。

スピノサウルスの尾が扁平でも、ワニほどの推進力はないともいっている。
原始爬虫類の基本形から進化したなら、ワニやモササウルスのように全身をくねらせるのが最適かもしれないが(ワニ類は地上性の2足・4足を経ているとしても)、獣脚類は胴を固定して2足歩行するのを基本として進化してきた。その条件下での水生適応の話だから、例えば後肢と尾を併用して泳いだのではないか。
生物の形態が、常に最適化された状態を表しているという概念も、100%ではないかもしれない。キノボリカンガルーは木登りが苦手なことで有名である。まだ木登りに十分適応していない状態ともいわれている。骨格の化石だけを機能形態学的に解析したら(そういう研究がされているかどうか知らないが)、この動物は木登りに最適化されていない。よって木には登らないはずだ、と結論されることはないだろうか。
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