原題:『アドレナリンドライブ』
監督:矢口史靖
脚本:矢口史靖
撮影:浜田毅
出演:石田ひかり/安藤政信/松重豊/角替和枝/マギー/坂田聡/木下明水/長谷川朝晴/田中要次
1999年/日本
コメディ映画に潜む「違法性」の是非について
矢口史靖監督は3作目となる本作から脚本も一人で手掛けるようになり今日に至り、『ウォーターボーイズ』(2001年)や『スウィングガールズ』(2004年)が予想外にヒットしてしまったので誤解を招いており、確かに『ハッピーフライト』(2008年)はとても良く出来た作品であることは認めるとしても、矢口史靖監督は本来「B級」の映画監督だと思う。
例えば、本作において最初は運転手はシートベルトを締めているのであるが(写真左)、その後のシーンはシートベルトを着用しなくなり、定員オーバーでさえある(写真右)。
あるいは上の写真に写っているように、いくら暴力団の組員といえども無断で看護婦のお尻に触れば、セクハラである。
今本作を見返してみるとなかなか笑えないシーンが多いのだが、これは監督のセンスの問題なのか、あるいは前世紀に制作されたという時代的な問題なのか微妙ではある。