MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ジャズ大名』

2017-02-20 00:11:56 | goo映画レビュー

原題:『ジャズ大名』
監督:岡本喜八
脚本:岡本喜八/石堂淑朗
撮影:加藤雄大
出演:古谷一行/財津一郎/神崎愛/岡本真実/殿山泰司/本田博太郎/今福将雄/小川真司
1986年/日本

「ええじゃないか」と「ジャズ」の違いについて

 最初の舞台はアメリカの西南戦争が終わった1865年頃のバーモント州。ジョー、ルイ、サム、そしてアンクル・ボブは船で故郷のアフリカに戻ろうとしたが、嵐で船が沈没し、救命ボートでたどり着いた先は庵原藩が支配する駿河湾の沖合だった。
 庵原藩の藩主の海郷亮勝は音楽をこよなく愛し、黒人たちが奏でる「メイプルリーフ・ラグ(Maple Leaf Rag)」の虜になり、幕末の官軍と幕府軍による戊辰戦争を無視して演奏に夢中になり、演奏の邪魔をされたくないがために庵原藩の城内は彼らの通行を自由にして、地下の座敷牢で黒人たちと家来たちを含めてジャム・セッションを始める。それは新政府軍の殿銃隊が奏でる「トンヤレ節」をかき消すような勢いで「大名行進曲」が演奏されるのである。
 城内にいた石出九郎左衛門と松枝姫が騒音を聞いて外を見ると、現代の東名高速が映る。

 外の「喧騒」を余所に自分たちはジャズに高じるというストーリーはアイロニーというよりもただの無関心というふうにしか意味が取れず、面白みを感じなかった。


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