先月の中旬の頃から、「稲刈りしたいけど雨続きでできない」、そのうちに「地域の祭礼で稲刈りできない」、とぼやいていた農家が多かったが、今ではすっかり綺麗さっぱりの田野となった。人はいないがそこにはそんな汗と思い入れと喜びが漂っていた。
11月早々、米作りを始め出した若者がもくもくと稲刈りをしていた。最近はコンバインなどの重機で刈り取っている風景が多いなか、地道に稲刈りをしている姿が美しい。
稲の黄色の絨毯が絵になる。それがだんだんと少なくなっていくのは、希望の道すじをたぐる行為なのかもしれない。都会のサラリーマンなら数倍以上の収入があるのにあえて収入の少ない農的暮らしを選択している若者もちらほら増えてきている。そんな若者たちに秘かなエールを送りたい。