治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

身体を正しく使う

2014-03-17 09:00:13 | 日記
コンディショニング講座、一度目の試みは、皆さんにお喜びいただけたようですね。
発達障害が身体障害でしょ、って、花風社は十年前から気づいていました。
それはもちろん、身体障害的側面しか、発達障害にはない、という意味ではありません。
でも脳機能障害なのだから
身体の不便さを抱えている人が多いこと
ここに対処したら、それだけ生活が少しはラクになるだろうと想像がついたということです。

その途上で、様々な本を出してきたわけですが
昨日はまた、新たな知見が花風社関連の企画に得られた日だったと思います。

自閉症の(とくに重度の)お子さんには排泄の問題を抱えている人が多いので
昨日は排泄の問題を解決する運動とか
この春になる時期に心身の調子を崩す人が多いので
それに対処する運動とか、具体的に教えていただきましたが

その他にも「正しい身体の使い方はラク」であり
そのための目印はきちんと身体に備わっていること
それを教えてもらった講座だと思います。
「体幹ができていない」と私たちはおおざっぱに言ってしまいますが、それがどういうことなのか、具体的にどことどこがつながっていないのか
その場で見せていただいたような気がします。

私が最近個人的に気をつけているのは
立つときに両足に均等に体重をかけるということですが
(やすめ、の姿勢にならないようにする)

これだけでもやはり、体調はよくなりますね。
それがなんでだか、昨日わかりました。

実はコンディショニング講座の前日、急にオフになり
川崎大師にお参りし、護摩炊き修養をしてきました。
私は正座をすべきお稽古事をしたこともなく、我慢して正座をしなければいけない機会もあまりないのですが

先日引退したばると関の美しきロシア人の奥様が、和服姿で枡席にずっと座っていらっしゃるのを見て
大関の奥様ともなると、ロシア人の方でも正座を覚えるのだなあ、と感心し
ロシア人の方にできるのだったら日本人の私にもできるだろう、と考えるようになり
それから正座を意識して練習してきました。
護摩炊き修養で、それを実験しました。

その結果、正座も「腹筋で座るとラク」ということを発見したので、栗本さんにそれをご報告すると
昔の人は正座して食べていたから、食べ過ぎなかったそうです。
なるほど。
私にとって正座をラクにできるようになることのメリットは
桟敷席(砂かぶり)でお相撲が見られることです!

その他、寝相における「アナログなアセスメント」もおもしろかったですね。
寝相も資質の現れなんですね。

日本人の身体なりのコンディショニングというものが、確実にあることがわかった日でした。
なぜ日本人が畳生活をするようになったか
西尾幹二先生の「国民の歴史」で読んだことを思い出しました。
同じ極東アジアでも、日本だけなんですよね、椅子文化がなかったのは。
椅子は楽ちんだし、合理性で勝っているので洋室が圧倒的に多くなってきたのではありますが
やはり畳の上で覚えなおせることはたくさんありそうです。そういうDNAなのですから。

最後になって
「朝起きたときに身体がなくなっている」という方の訴えがあり
栗本さんがいろいろアセスメントと対策をとっていらっしゃいましたね。
藤家さんが身体をなくす場面とかをリアルで目撃してきた私にとっては、すんなり信じられる話でした。
カタトニアとかなんとか診断名がつき
漢方とか一生懸命やっていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
「薬」という発想しかないと、治りは遅いですよね。

栗本さんが教えた処置により
帰宅されてからも元気だったそうですが
不思議なものを見たなあ、というのが、私の感想でした。

次回は6月に行います。
この講座は、人数制限がかなりあるため、巡業はできませんので
ご興味のある方は、どうぞ横浜にお出かけください。
もちろん地方でグループを作り、栗本さんをお呼びになることも栗本さんのスケジュールによっては可能かもしれませんが
一応花風社が主催の栗本さん関連のセミナーは、
首都圏限定で行っていきたいと思います。

お越しいただいた皆様
栗本さん
楽しく有意義な時間をありがとうございました。


☆☆☆☆☆☆

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
昨日はありがとうございました! (だるま)
2014-03-17 18:59:59
こんばんは。昨日はありがとうございました。

参加者の皆さんのお役に立てたようでよかったです。

>その他、寝相における「アナログなアセスメント」もおもしろかったですね。
>寝相も資質の現れなんですね。

確かに、その人の資質を知るヒントになると思います。(&どこが疲れやすいか?疲れているのか?)
講座に参加された方で、今朝の寝相が違っていた方も見られ、体に興味を持つ方が増えるきっかけになるといいと思います。


返信する
ありがとうございました! (浅見淳子)
2014-03-18 09:15:51
だるまさん、ようこそ。
有意義で楽しい講座をありがとうございました!
寝相、立ち方、それぞれがアナログなアセスメントにつながるのがおもしろいです。
また我々が「体幹」とおおざっぱに呼んできたもののアセスメントが
実は足首からも見えるというのもおもしろい発見でした。
身体はつながっているんですものね、本来。
次回もよろしくお願いいたします。
返信する