治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

感覚統合学会 続き

2010-11-08 07:55:56 | 日記
さてさて、感覚統合学会の続き。

医療福祉教育の連携として
旭川の例に触れることができました。

地域の特殊性としては
広い北海道の第二の街なので(それでも人口は三十数万人)
特別支援学校も寮生活で
医療教育福祉がまさに一つの敷地の中にあること。

選択肢がないというデメリット(と私には思えるもの)がある反面
まとまりやすいこと。

がわかりました。

医療の面で言えば
療育の先進国で行われている多職種による診断と治療
(医師・心理士・OT・ST・PT)が実現しているようでした。

医療の核となるドクターが
他の職種の方々にリスペクトを持っていられるのが
ちゃんとわかりました。

感覚統合学会での発表ですから当たり前ですけど
感覚過敏なんてない、と言い切るドクターや
感覚統合にはエビデンスがない、無益であると主張するドクターと違って
感覚プロフィールを知ることがその人の社会生活(とくに就労場面)に大事だという認識をお持ちのようでした。

また、医療から教育への働きかけも「アフター5」に行われているし

ドクター以外の医療職の方が親御さんのケアにも当たられていました。

地域の大学にも、成人の就労支援を含む幅広い年齢層の方の支援をしている先生がいました。
この先生の発表も聞きましたが
やはり感覚プロフィールをアセスメントの一つとして大事にしていらっしゃいました。

感覚統合を含む様々な療育の方法論にはそれなりのアセスメント方法があります。
人間をさまざまな面から分析します。
一つの分析方法で人間のすべてが推し量れるわけではないし、すべての問題を解決できるわけではない。
でも多様な軸を自分の中に溜め込んでおいて、適切な場所で出せるのが専門性。

私は栗林先生そのほかの専門性のある先生方と出会って、その思いを強くしています。
優秀な人は、他業種から学ぶ。

おそらく連携が取れているところってそうなんじゃないかな。

現場の教師も含めて、あらゆる職種がリスペクトされている場所なのではないか。
今回の感覚統合学会では、OTの先生たちがいかに現場の先生たちに気を使っているかわかりましたね~。
それぞれの専門職は、それぞれ専門性がある。
教師も同じです。それをリスペクトしない専門職を、教師は受け入れないみたい。

ま、なんの仕事でもそう。

みんなそれぞれ信念があってやってることなんで

○○療法の是非。
○○療法のエビデンス。
○○療法はトンデモかどうか。

編集者と支援者の区別もろくにつかない。
編集者は「対立」を生み出すのも仕事なのにそれも理解しない。

ネット上でこういう議論ばっかりしている医者が主治医だったら
本当に運が悪いと思います。

旭山動物園に行った時買ったキティちゃん、久々の登場です。

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