治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

告白・続

2016-12-08 08:48:37 | 日記
昨日愛甲さんからお電話がありました。
先日愛甲さんは神田橋先生のお勉強会に行ったのに、「愛着障害は治りますか?」を鞄に入れて行ったのに、なんとなく渡しそびれたそうです。「浅見さんから献本していただいたほうがいいと思って」

そうだなあ。

と思い「そうします」と言いました。
なのにぐずぐずと献本していませんでした。何しろこの本ができるまでの経緯が大河物語になってしまうので、お手紙に着手できなかったのです。
そもそも父を亡くし、「人間脳を育てる」が出て、神田橋先生が静養に入られ、「治療のための精神分析ノート」が送られてきて・・・

という経緯がないとこの本は生まれなかったからです。
そのすべてを文章化するのが大変に思えたのでした。

そして愛甲さんはてっきり私から献本が行っていると思ってメールをしたら「きていない」ということで慌てて先生に送ってくださったそうです。
そうしたらお電話がかかってきて、絶賛してくださったそうです。
とくに「十五本の芋づる」を評価してくださったそうです。
ほっとしました。

その話のあとに、私が「実は私は胎児性の愛着障害の人とか恐怖麻痺反射の人が嫌いなんです」という話を打ち明けました。
そうしたら「普通嫌いでしょうね」と言われました。
普通、っていうのは普通一般社会では嫌われることの多い人たちだということです。

愛甲さんはもちろん嫌いではないのです。
どうしてかときくと、愛甲さんはこれまで重度の人たちの施設で仕事をしたこともありました。重度の人たちはほとんどが恐怖麻痺反射を持っています。背中を見ればわかるでしょう、と。たしかに。
そしてそういう人たちとも仲良くするのがお仕事なので、別に嫌いではないそうです。

なるほど。たしかにそうでしょうね。

私の場合、なぜ嫌いかというと
恐怖麻痺反射なり胎児性の愛着障害なりの人は、基本的に卑怯者だからなんです、と言いました。

だってそうでしょう。
怖がって身を丸め、他人がやられていても味方だとも表明しない。助けにもいかない。
自分だけが大事な人たちです。
そういう人たちに友だちがいないのは当たり前に思えます。

死んだふりするギョーカイ人。
YTが暴れ回るのを傍観していた人たち。
大大大博士祭りのとき私がやられるのを黙りこくって見ていたけど本が出たら急いで買った人たち。
そらパパの大地バッシングを黙ってみていた人たち。
それどころか八歳の子どもに対し「本を出した以上当たり前」と言い放った鬼畜たち。
それを「ひどい」と思いながら表立って味方はせず見ていた人たち。
河馬絵騒動のときのフォローの自由ガークラスタ。
のこのこの非常識な申し出に死んだふりした岩永先生。
花風社の本を読んだりイベントに出かけたりしているくせに叩かれたくなくて必死に隠す鳥烏賊。

みんなみんな卑怯者です。
なんでこの人たちは保身しか考えないのかと思っていた。だから私は、灰谷さんから「それが胎児の戦略だ」ときいたときぴんときたのです。そうか死んだふりじゃなくてまだ産まれていなかったんだ。

父を亡くして、私は愛されていた子だったんだなあと身体にすとんと落ちました。
そしてそれと同じ境遇に恵まれなかった人々がいたことを知りました。
だから愛着障害について知ろうと思いました。
「基底欠損」を抱えた人たちのことを知りました。
私が卑屈クラスタと呼んでいた人たちの卑屈には理由があるのだと言うことを知りました。
その人たちのことを知ろうと愛甲さんに質問しまくり「愛着障害は治りますか?」ができました。

そして愛着障害について知った今

やっぱり私は

愛着障害を抱えた人たちが大嫌いだ

という結論に至ったのです。
理解はします。
理由があるのはわかります。
でも大嫌いだ。
卑怯者は大嫌いだ。
自分の中にある正しさを実現できない人は大嫌いだ。
正しいと思ったことを正しいと言えない人は大嫌いだ。
大嫌いな人を大嫌いと言えない人、大好きな人を大好きだと呼べない人が私は大嫌いだ。

とくにそこに留まろうとする人とは相いれないと思います。
治したい人は治してください。方法はまとめといたから。
十五本の芋づるから始めてください。