忘却への扉

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デンマルク国の話

2013-10-20 | 平和を
 【デンマルク国の話 信仰と樹木とをもって国を救いし話】 著者/内村鑑三 発行所/岩波書店 を読んだ。これは岩波文庫『後世への最大遺物』と併収されていたもの。
 鈴木俊郎=解説を参考にすると[明治44年(1911年)10月22日に東京で行った内村鑑三の講演内容。翌年著者51歳の時冊子に掲載する。]
 デンマークが1864年強国プロシャとオーストリアの圧迫を受け要求を拒むが戦争となり敗北する。その賠償として国土の半ばの沃土を失い荒れ地だけが残された。ダルガス父から子へと失敗に挫けず長年続けた植林が、やがて大地を復活させ国を救う。
 [明治44年といえば日清・日露両戦争の影響が精神的物質的にようやくその深刻さを加え、日本は「戦争に勝って滅びた国」の兆候を現し始めたころでありまして、日露戦争の開戦に当たりひとり非戦論を唱えてやまなかった著者(内村鑑三)の憂国の情はここに他の一つの表現をとるにいたったものと見ることができる。](他略・1976年)
 今日のドライブ中にも自動車道の両斜面と周囲の山々や農地に人家前までも、黄色い北米原産の帰化植物で荒地を好むセイタカアワダチソウの群生が急速に広がっているのを見た。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉に入る段階で、日本政府の米国追随は決定済み!?。内村鑑三の『デンマルク国の話』と正反対の大多数の国民には壊滅的な打撃であっても、一握りの者が利権を存続し富と力を持つことが大事。
 危険な地震大国日本になぜこれほど数多くの原発を作り、フクシマ後も再稼働を企むのと意図は同じ。天に向かって唾して感じない・・・。