みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

天の神に祈ってから

2017年05月29日 | ネヘミヤ記

ネヘミヤ記 2章

 一気に夏が来たような暑さがここ数日続いています。きのうの最高気温は34度でした。明日までこのような気温との予報が出ています。

 アルタシャスタ王の第20年のニサンの月というと、紀元前444年の3—4月頃。それは、ネヘミヤがエルサレムの様子を聞いてから3—4か月ほど経っていたということになります。

 ネヘミヤは、エルサレムから来たユダヤ人の話を聞いた時に、「この人の前に、あわれみを受けさせてくださいますように」と祈りました。「この人」とは、自分が仕えているアルタシャスタ王のことです。つまり、ネヘミヤは自分のエルサレム行きについて、王の許しを得たいという願いをもっていたのです。


 だからといって、ネヘミヤは王の前でこれ見よがしに「しおれる」、「悲しい顔つき」をすることは許されません。ですから、ここでネヘミヤのしおれた様子を王が見て取ったのは、これまで隠しに隠してきたことがもう隠しきれないまでになっていたということなのでしょう。
 けれども、王の前でこのような態度をとるのは、ネヘミヤに限らず、王の側近として仕える者にとってはいのちの危険を意味していました。それで、ネヘミヤは「ひどく恐れ」たのです。


 王に促されて、ネヘミヤは悲しみの理由を述べました。それも、「天の神に祈って」から…。このことばを心に留めました。

 ネヘミヤは「天の神に祈ってから」王に、町の門、城壁を再建するためにエルサレムに行かせてほしい、と願いました。王の快諾には、もちろん普段から王が、また王妃がネヘミヤを信頼していたということがあるでしょう。それ以上に、数ヶ月前の涙の祈りが答えられたということだと、ネヘミヤは感謝で胸がいっぱいだっただろうと想像するのです。


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