ヘブル人への手紙 13章18−25節
11月はきょうでおしまい。2019年も残り1か月となりました。今年の教会暦では一年の最後がきょうになっていて、明日の待降節第一日曜日から新しい暦が開かれることになります。そろそろ振り返りの頃になりました。クリスマスカードも用意しなければと思っています。
ヘブル人への手紙は本日で終りです。ここには、名前が特定されないこの手紙の作者の姿を垣間見ることができます。
たとえば、19節に「私があなたがたのもとに早く戻れるように」ということばからは、作者と手紙の読者とが以前は一緒に生活していたということが伝わります。23節には「私の兄弟テモテが釈放された」とあります。作者とテモテはとても親しい信仰の友であり、同労者だったことがわかります。ちなみに、この手紙の個人名は、ここにある「テモテ」だけです。24節では、この手紙を受け取った教会の指導者や信仰者たちについて想像させてくれますし、「イタリアから来た人たち」ということばからは、手紙の差出人や受け取り手がどこなのかをも考える手がかりとなりますが、はっきりしたことはわかりません。
「私たちのために祈ってください」また、「なおいっそう祈ってくださるよう、お願いします」ということばを心に留めます。キリストを信じる者たちの間では、互いに祈り合うという交わりがあります。そしてそれは、単に形式的、儀礼的なあいさつのことばとしてではなくて、実際に神に祈り、とりなすのです。それが、一人ひとりの歩みにとって大きな意義を持っています。
私自身、多くの方々のとりなし、祈りがあって、その祈りを聞いてくださる神によってこのような歩みをすることができていると改めて思います。ですから、私も「祈ってください」と求められたらそうする、という日々でありたいと願います。