みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

願いは叶わず…

2017年01月18日 | 申命記

申命記 3章

 「みことばの光」は5年で聖書全巻を読み終えるように組まれています。2017年は今のサイクルの最終年。来年から始まる新しい5年サイクルの準備を始めています。基本のあり方、一日の文字数、表紙のデザイン、頁立てなど、検討することが多くあるのですが、まずは「これでどうでしょうか」とパイロット版を作成しました。今年は新しい日本語訳聖書の刊行も控えています。そのような中で、「みことばの光」の特長を保ちつつ、さらに用いやすいものに…と願っているのですが…。

 3章の前半には、シホンとオグというヨルダン川の東側の地を支配していた二人の王をイスラエルが破ったことが語られています。征服したこれらの地を、ルベン部族、ガド部族、そしてマナセ部族のうちの半分がとることになりました。

 後半には、約束の地を直前にして、モーセからヨシュアにイスラエルの民の指導者が替わろうとしていることが記されています。申命記はモーセによることばですから、モーセは自分の願いが叶わなかったことを包み隠さずに民に話しているのです。ヨルダン川を渡って、「良い地、…良い山、レバノンを見させてください」との願いを主は拒まれました。モーセは、ピスガの頂から川の向こうを見ることを許されるのみでした。そして、後継者であるヨシュアを力づけ、励ませとのつとめが与えられます。

 モーセは「ノー」との答えにくさらず、いじけずに主のことばどおりに、ヨシュアを力づけ励ましました。 ここまでがんばったのだから、せめて川を渡らせてあげればよいのに…などというのは、私の勝手な思い。主のお考えは、もっと深く高いことを改めて知るのです。


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