イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

市の文化施設も個人も表明、マンチェスターは断固としてウクライナを支援する!

2022年04月28日 06時57分32秒 | 英国の、生活のひとコマ

マンチェスターに行きました(昨日の続きです)

今日の話題はひまわり。

マンチェスター・ピカディリー駅の案内キオスクです。

写真に写っている、パグとラブラドール・リトリーバの混血のイヌも非常に興味深いのですが、その話はおいといて...(飼い主の女性には強い東ヨーロッパ系の訛りがありました!)

ヒマワリはウクライナの国花だそうですね。タネから抽出するひまわり油を世界的に輸出しているそうです。

ウクライナ支援のシンボルとして定着しつつあります。

この案内キオスクの下の部分をぐるっと囲うひまわりの装飾には特に何も説明はありませんでした。

そして、夫とカーテンの生地を買いに行った、布地屋(手芸用品売り場も充実しています)の外の雨どいに...

かぎ針編みのヒマワリの花がぎっちりとたくさん結び付けられていました。お店がかかわっているのか、個人で始めたデモンストレーションか、複数の人々が加えていったのか不明です。2種類の黄色い毛糸が使われていました。

今回、夫とわざわざマンチェスターに行った目的は美術館での美術鑑賞...

入口を入った正面の、対になったロダンの名作(!)ブロンズ像2体にウクライナの国旗がだらんと下げられているなんだかしまりのない支援の表現は先日のストックポート日報でお伝えしましたっけ...

その時は正面ホールを通り抜け、売店と別館の展示をちょっと見ただけだったのですが、出直して夫と再訪した今回は階段を上がって本館の展示をずらっと見てまわりました。

正面に、ヒマワリの絵の油彩がかかっていたのを前回見落としていました。アーテイスト名を見てくるのを忘れました。あまり印象に残らなかったものですから。

美術館内のカフェのカウンター内にも国旗がかかっていいました...

世界各国での支援表明、経済制裁、ロシアの選手を冬季パラリンピックやウィンブルドンのテニス選手権から締め出し...やらないよりは絶対やった方がマシです!...でも本当に効果があるのか...?本当に効果を上げる支援は武器の供給以外ないのでしょうか。

戦争は絶対反対ですが、始まってしまった戦争でロシアを勝たせるわけにはいかないところが複雑です。

マンチェスター・アート・ギャラリー Manchester Art Gallery (旧マンチェスター・シティ・アートギャラリー)に関してはまた次回。

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また行った、マンチェスター、帰りの電車で乗り合わせた笑う犬の隠し撮り...

2022年04月28日 06時57分32秒 | 英国のイヌ

マンチェスターに昨日また、行きました。前回のジャックラッセルテリアの記事の時とは別です。

前回、入り口ホールの写真を撮って、新館をちらっと見ただけのマンチェスター・アート・ギャラリーを夫と二人でゆっくり訪れたくなったからなのですが...

かえりの電車のとなりの車両に、カップルと1席わがもの顔に占領するポメラニアンを見かけて隠し撮りです。

英国ではイヌも電車に乗れます(あ、もうご存知ですね)

バスに乗るイヌは何度も写真に撮ってストックポート日報に載せているのですが。

 

約20分間ほとんどの間、私のほうをじっと見て長い舌をユラユラさせながら笑顔を向けてくれていました。

私たちのおりた駅の一駅手前で、抱き上げた男性の肩越しに私を見つめながら大口を開けて笑っておりていきました。

笑顔の余韻はいつまでも残りました。もちろん夫はイヌは笑わない、あれは笑顔じゃないときっぱり言い切っていましたが。

嬉しくなったのですから「笑顔を向けられた」ということにしておいていいでしょう?

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英国発祥の英国らしいイヌ!その実、今のような犬種として定着されたのは遠く離れたオーストラリア

2022年04月26日 06時46分09秒 | 英国のイヌ

ジャック・ラッセル・テリア Jack Russeli Terrior の写真を撮る機会がありました。(あまり良い写真でなくて残念ですが)

19世紀の初めにイングランドのジョン(愛称ジャック)・ラッセル牧師がキツネ狩り用に改良したのが始まりという、れっきとした英国発祥のイヌです。

狩猟犬としての能力重視で、見た目も大きさもかなりまちまち(数多くの異なるテリアを交配させて出来上がった犬種だからだそうです)の本家本元のジャック・ラッセル・テリアは、早い時期にオーストラリアにわたって大人気を博し、その地で現在のような犬種として定着した...と書かれていました。

びっくり!

たいていの英国人はたぶんジャック・ラッセル・テリアは生粋のイングランド犬だと思っていますよ。

現在世界中でよく見るジャック・ラッセル・テリアはすべて、家庭犬版としてオーストラリアで定着したものの子孫(英国では逆輸入ですね)だそうです。

狩猟が廃れた現在、ジャック・ラッセル牧師が作り上げたもともとの英国版はほぼ廃れているそうです。

ブッチだったかボッチだったか、名前をちゃんと思い出せないこのジャック・ラッセル・テリア、「セキュリティ Security(ガードマン)」のハーネスをつけて、番犬気取りだったのがおもしろくて写真を撮らせてもらいました。

かわいい小型犬用のハーネスに「セキュリティ」、もちろんジョークだと思います。Amazon なんかで探せば何でも手に入りますよね、今は。

でもいいのかな?

「介助犬 Assistance Dog」と書かれた(おそらく)市販のハーネスをつけたイヌがイヌ連れ入店禁止の店やレストランにも堂々と入ってくるのを誰も止められないのを何度か目撃しています。

盲導犬などの登録された本物の介助犬は育成協会などが支給するロゴマークの入ったハーネスを装着していますし、資格証明のバッジをつけていたり、飼い主(利用者)が証明カードを携帯しているはずなのですが。

このジャック・ラッセル・テリアはもともとのキツネ狩り用のどう猛な性質はすっかり淘汰され、今では愛玩犬、家庭犬として人気のイヌだそうですが、やっぱり先祖の血は争えないらしくたまに他の動物におそいかかるというおっかない本来の性質が出てしまう個体もあるらしいのです。

ネコやウサギなどのペットといっしょに飼わない方が良いとも書かれていました。

走るものを追う性質があるとも。

あんがい、ほんとうに番犬としてもいけそうですね、訓練さえすれば。

 

英国人が英国のイヌと認識しているこのジャックラッセルテリアについて記事にしたのは実は初めてです。

1回だけ色があせた老犬ジャックラッセルテリアの写真を他のイヌといっしょに載せたことがあります☟

ひさしぶりに撮ったイヌの写真...加齢を物語るめずらしい毛色のイギリスにはよくいる犬種

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マンチェスターの画材屋の手作り感あふれる季節のウィンドウ飾り、そろそろおしまい、春の花ラッパスイセン

2022年04月25日 07時28分09秒 | マンチェスター

マンチェスターのアート・ショップ(画材屋)の季節感あふれる「ガラス絵」です。

 

テーマは「春の唄 spring grooves」。ラジカセ(CD プレーヤーかな、そうだとしても...)がレトロですね。

イースターの花、黄色いラッパスイセン dafodil はもう盛りを過ぎているはずです。

今日の午後にでもおなじみ木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる「自然保護林」に行って様子を見てくることにします。

そろそろ、ブルーベルの季節です。

 

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ロシアの暴挙、許すまじ!ウクライナにはマンチェスターがついている!メッセージの正当性はともかくなんだかはしゃぎすぎのような...

2022年04月24日 07時37分07秒 | マンチェスター

マンチェスターに行きました。

多目的文化施設、ホーム HOME で自主上映系(むしろ今はアートハウス系と言うのかもしれません)のフランス映画を見てきました。

その後で寄った、マンチェスター美術館 Manchester Art Gallery の入り口ホールのウクライナ支援キャンペーンが目をひきました。

ブロンズ像一対の首からウクライナ国旗をダラっと垂らしただけですが。

ロシアの暴挙、許せませんっ。ウクライナの独立を徹底的に支援します!

だけど、これ、アート作品じゃないの?「近代彫刻の父」ロダン Rodin ですよ!手前は、青銅時代 Age of Bronze、向こう側はイブ Eve。

ウクライナ支援をわかりやすく表現したのはよいのですが、芸術作品がマヌケくさく見えませんか。

 

マンチェスター中「MCR (loves) Ukraine マンチェスターはウクライナを支援する」メッセージでいっぱいでした。

 

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まだあった、イースターの名残の売り切り品。半額で近所のコンビニで半額で売られていたスイス製の高級チョコレート

2022年04月23日 07時22分53秒 | 英国のお菓子とデザート

イースターから一週間近くたって、近所のコンビニエンス・ストアで買ったチョコレート・バニーchocolate bunny です。

イースターのギフト用100g、半額の1ポンド25ペンス(205円)。

日本でもおなじみのスイス老舗チョコレート会社のリンツ Lindt 製、子供に食べさせるにはもったいない高級チョコレートです。

他のスーパーマーケットからはとっくに姿を消していた、大きな空洞の卵型チョコレートも何種類か売れ残っていました。

白いリボンのウサギはホワイトチョコレート、赤いリボンのウサギはミルクチョコレートです。ひとつは私、もう一つは娘に買ってきたのですが、今週末は忙しくて大学の寮にとどまるそうなので来週まで取っておくことにします。

大きさをわかっていただくための写真です。

 

これより小さいサイズもあったはずです。

1㎏の巨大な(空洞ではない)チョコ塊のバニーはもとの値段が50ポンド(8,233円)でした。

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少し遅れて今年も食べた、春の訪れを告げるイースターの季節のお菓子、変わった形のバージョン発見!

2022年04月22日 07時22分52秒 | 英国のお菓子とデザート

以前にも記事にしたことがある、ホット・クロス・バン hot cross bun

本来なら、イースター・サンデー Easter Sunday(日曜日)の前々日のグッド・フライデー Good Friday  (金曜日)に十字架にかかったキリストの受難を思って食べるはずの干しカラント(粒の小さいブドウの一種)の入った甘い「菓子パン」です。

溶いた小麦粉を流した十字の切込みが入っていなければただの「カラント・バン currant bun 」です。

だいたい新年が終わったあたりからスーパーマーケットでは売り出されるようです。「さあ、クリスマスが終わった、次はイースターのお楽しみだ!」とはしゃいでいる感じが気恥ずかしいですね。

別にいつ食べてもいいみたいですが、春まで待って季節感とともに味わいたいものです。

イースターが終わってから買ってきて食べました。

で、今日の話題は、ホット・クロス・ローフ hot cross loaf

おなじみ、ホット・クロス・バンの食パンbread loaf 版です。

十字の切込みがなければこれもただの「ブドウパン currant loaf」ですね。

たぶんずうっと前からあったのでしょうが、気がつきませんでした。

はじめて買って食べてみました。

シナモンの香りがきいていてブドウパンとはたしかに違いましたが食感はホット・クロス・バンよりもサクサク、普通の食パンに(見た目通りに)近かったと思います。

おまけ;バン状のネコ2匹

 

左が母ネコ、リヴィー、右は息子ネコ、ティブです。

 

これがいわゆる、キャット・ローフ cat loaf (ネコのパン)です。

おなじみの、脚4本を体の下に折り込んで伏せるネコのポーズを英語で「キャット・ローフ」と言います。いい得て妙!

丸くなったネコのポーズを 「cat bun キャット・バン」と言ってもいいように思うのですが...

 

ホット・クロス・バンについて書いたマンネリストックポート日報以前の記事のリンクです☟(本当はもっとあるのですが)

うっかり買ったチョコレート・バージョンの次は普通のものを買ってきた、季節のお菓子ホット・クロス・バン。

レシピ付きです☟

レトロなレシピを使って作ってみた、むかしむかし(と言っても70年ぐらい前)のホット・クロス・バン

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1本の木に別の花2種類が咲くナゾのフージョンツリー、若木を発見!家のそば(他、嘘つき首相の謝罪)

2022年04月20日 04時19分18秒 | 英国の木々と草花

私の家がある短い通りを出てすぐぶつかる、広い並木道に最近(パンデミックのさなか)植樹された、新しい花木です。

先週よその家の前庭に植えられた樹齢90年ちかい(?)ナゾの大木について大さわぎした記事のリンクです☟

今日は何の日?;グッド・フライデー、写真は無関係な2種類の花が咲くナゾの樹木、とにかくきれい

植樹されてたぶん2年目と思われるこの若い木に今年初めて花が咲きました。

実は上の記事の写真を撮った時、同じ種類の木がうちのこんなに近くにも育っているなんて気がつかなかったのです。

そう同じ!まだ細い直立した幹からは濃いピンクの「ボタンザクラ」風が華やかに咲く枝と、ナシかリンゴの花のような白い花が清楚に咲く枝がどっちもわかりやすく伸びています!

どちらもサクラの一種のように思えます。

先週見つけた老木が特殊なわけではないようです。

 

どうやら、こういう種類の木だったようですね!

さて、なんという木でしょうか(調べる方法がわかりません)

...この若い木に接ぎ木をしたようにも見えません。

日本では公共の場所に植えられている樹木にはたいてい名前が書かれた札が取り付けられていますよね、漢字とカタカナとラテン語表記で。

あれは便利です。俳句を詠む人にも植物学に興味がある人にも、園芸好きな人にもとても役立つ情報です。

これが何という種類の花木か知りたくてグーグル検索してみました。

英語版では「接ぎ木じゃないか」と一般の人がこたえていましたがちょっと納得できません。日本語版では答えが書かれているらしいYahooサイトは現在英国在住者が利用することができなくなっているので開けません。

 

この通りに限らず、ここ数年の間、私の家の周りの住宅街の歩道わきには次々と花木が植樹されています。

下の写真は、うちの通りを出たすぐの場所の、毎年花が咲くこの季節が本当に楽しみな私のお気に入りの木です。

さて...イースターの連休明けの国会でボリス・嘘つき・恥知らず・規則破りジョンソン首相が謝罪して、さらに与野党から(そう、身内の保守党からも!)追及され、辞任要求を突き付けられるお楽しみ国会中継を満喫しました。

辞める気がなさそうです。

オンラインで探し回って読んだ日本の報道はどれも物足りなく(最新情報が読めるのはBBCの日本語版ぐらいではないでしょうか)、事の重大性をあまり理解していない日本人も多いのではないかと思います。

「ウクライナ戦争で全世界が大変なことになっているのに現首相をやめさせて後継者探しなんかしている時か!?」 「去年、一昨年の話を今頃蒸し返して追及する意味はあるのか!?」 「謝って反省しているのに議会でのあの追及の容赦ない言葉はかんじ悪くははないか...?」 と思った方もいるでしょう。

「嘘つき」「バカ」発言をして議長に注意された議員もいました。

民主主義を体現する国会で、嘘つきボリスはまず「パーティなんかやっていない」発言。以後、多数回にわたりやっていたことがバレると、「自分は出席していない、知らなかった」、出席していたり、自宅(公邸)を会場として使わせていたことがバレると「仕事の集まりだった/違法ではない、違法だとは思わなかった、誰も指摘してくれなかった」と、ナサケナイ場当たり的なバレバレ嘘つき発言を繰り返してきました。

国会で首相が保身のための大ウソをつく!

先週ついに警察に違法性を摘発され、刑事罰(罰金)を喰らって、連休明けの昨日はじめて謝罪。

自分(たち)が作った法律に違反していることを警察に摘発されるまでわからなかったほど頭が悪い人に先進国のリーダー的な国家の首脳をやらせていてもいいのか、(首相バカ説)良くない!

もちろん違反しているとわからなかったはずなんて絶対ありません。

違法だとわかって(軽)犯罪行為をやっていたとすれば確信犯的な(小)悪党ということですし、「自分たちは特別だ」あるいは「バレなきゃいい、バレないはず」という傲慢な気持ちがあったことがまるわかりです。そうならばもちろん「違反してるって知らなかった」発言は国会の答弁で真っ赤な大ウソをついたということになります。

「首相バカ説」よりこっちのほうがずっとタチが悪いのは言うまでもありません。

厳しいロックダウン中に愛する人の死に目に会えなかった、お葬式も出せなかった...という一般国民の、首相と周辺が同じ時期にパーティや飲み会を繰り返していたことに対する憤りはすさまじいのですが、感情論より国会でウソをつき続けたということに問題がシフトしてきています。

ボリスが独裁国家の最高権力者みたいに首相の座にしがみつくのを許すわけにはいきません。英国は民主主義国家ですから!

法的な手続きを取って引きずりおろされる前に辞任した方が見栄えがいいのに...。

 

 

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花尽くし、ふたたび。重たげに丸く花をつける華美なサクラと退屈に過ごしたイースターの4連休(まだ続く)

2022年04月18日 06時31分13秒 | 英国の木々と草花

昨日は、英国民にとってクリスマスの次に重要な祝祭日、イースターでした。

もしかしたら、信仰のあるキリスト教徒にとってはクリスマスよりもっと信仰上、重要な意義のある日だったのかもしれません。

キリストの予言された最も重大な奇跡(復活!)が実現したのを世界に示す日なのですから。

今日は、ただの「イースターの翌日」です。それでも法定休日、イースター・バンクホリデー・マンデ― Easter Bank Holiday Mondy です。

さて、今日の写真は、今英国中どこに行っても目に入る花盛りの「ボタンザクラ」というのか?...濃いピンクのくす玉のように丸くかたまったサクラの花がぼったぼったと目の前にぶら下がる花木です。

家の近所で先週金曜日と土曜日に撮影しました。

華美で風景がパッと華やぎます。

でも日本で喜ばれる、はかなげで凛としたサクラの美しさには欠けるかもしれませんね。

今後、2~3週間の間は枯れもせずにゆっさゆっさ重そうに揺れ続けます。日本のサクラのようにはらはらと美しく散るわけでもなく、くす玉の形を維持したまま、少しずつ黒ずんで潔くない枯れ方で花の命を終えるのです。

 

さて、イースターですが、信者でもないわが家では何もしません。

 

お客もなく、大学の寮に住んでいる(毎週末帰省している)娘が来たらラム(コヒツジ)のローストでもしようと思っていたのですが忙しいらしく来られませんでした。

夫はベジタリアンです。イースターのローストを私一人のために用意するのも張り合いがなく、普通どおりのサカナのムニエルと日本のご飯で夕食を食べました。

午後、テレビでチャールストン・ヘストン主演の「十戒」をやっていたので見ることにしました!

有名なこの古典映画を見たことがそういえばなかったような...! ダラダラと長い「十戒」を見る!何と素晴らしいイースターの過ごし方でしょう?!

せりふ回しも音楽も大仰で、超大作なわりには背景が「書割り」風なのがまるわかりでショボかったりで失笑してしまい「いや、集中して見ていればそのうち目が離せなくなるほど熱中できるはずだ」と思って頑張ったのですが、集中が続かず、途中で洗濯物をたたむなど家事をしながら見てしまいそのうち話がよくわからなくなりました。結局エジプト脱出までもたず、みるのをやめました。

この年代(1950~60年代)に制作されたハリウッドの時代ものってみんなこんな感じでしたっけ?ずいぶん前に見た「ベン・ハー」や「スパルタクス」なんかは楽しめたのですが。

無神論者の夫がいやがるローマ法王恒例の祝福もききました。

 

編み物をしていたのですが、週末に毛糸を使い果たしました。オンラインで注文したくてもイースターの4連休で誰も対応してくれません。

夫の持病の常備薬2種類を薬局や診療所の重なる手違いで連休前に手に入れることができませんでした。連休中はどうにもならず、命にかかわる大事にはなってはいませんが、不安です。

今日は話題の映画を見にマンチェスターに行きたかったのですが、イースター連休期間は電車の運行が不規則なので取りやめにします。

首相、ボリス・嘘つきジョンソンはじめ、保守党取り巻き連や政府官僚が厳格なロックダウン中に無軌道な飲み会やパーティを繰り返す、という悪質な規則違反をしていたことが年末ごろから激しい追及の的になっています。

いったんは警察ほか担当機関による事実確認や違法性の重篤さの捜査が進む間は野党からの追及をかわすことが可能だった首相とその一味です。

そしてロシアによるウクライナ侵攻という世界にとっての一大事に英国の議会はそれどころじゃなくなり、嘘つきジョンソンとその一味はやれやれ...とホッとしていたであろうその時に...

とつぜん完結した警察の違法性審査!

英国政治史上初の現職首相の違法行為が確定!警察沙汰になって罰金刑ですが複数件の刑事罰が適応されました!

それでも辞めないボリス・開き直りジョンソン首相とその一味!

国会はイースターの4連休で閉鎖中、辞任要求もストップしちゃっています。

やめさせなきゃ!

金、土、日、月の4連休が明日、明けるのが待ちきれません。

 

 

 

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スイセンの咲き乱れる自然保護林でマヌケなイースター飾りを施され幸せそうに今日も立っているフクロウのヴェーラ、イースター起源説に訂正あり

2022年04月17日 07時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ

一週間前に撮った、おなじみ木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる、住宅街の中の小さな自然保護林です。

イースター時期を代表する黄色いラッパスイセン daffodil が草地を覆いつくすこの場所に異変が起きているようです。

数年前までは4分の1ぐらいの数だった白いスイセンが明らかに領域を広げているもよう!

白、黄の割合は今のところ半々ぐらいでしょうか。

 

 

金曜日、グッド・フライデーに通りかかった時に撮ったヴェーラです。

頭の上に何かのせられています。

ちょっと遠くて肉眼では識別できません。

スマートフォンの望遠レンズ機能を使ってズームインしてみました。

蛍光カラーの卵がころころぶら下がった麦わら帽子をかぶされています。

帽子の上には大きさが同じの(たぶん)ウサギとヒヨコのモコモコした飾りが載っています。

イースターらしい可愛らし~い演出ですが...なんかセンスがないような...まあ、いいか。子供が作って飾ったのならほほえましいですね!

今日はイースター Easter 、日本では復活祭とも言いますね。

金曜日に十字架にかけられて処刑されたキリストが蘇生(復活)したことを祝うおめでたい日です。

...といっても、イースターの起源は古代アングロサクソン神話の春の女神エオストレ Eostre の祭日だそうですよ。英語の「イースター」はその土着信仰の女神の名前からきているということです。古代ゲルマン文化にも似たような春の女神オスタラに関する神話があるそうなので...あまり信仰と結びつけて深く考えずに気楽に祝ってもいいのではないのでしょうか。

(前回の記事に、古代ローマ起源と書いたのは誤りでした!)

キリスト教会が、春に処刑されたのは確実でその二日後に復活されたことになっているキリストの奇跡を忘れないようにキリスト教以前から存在する大人気のイベントに便乗して祭日にしちゃったという背景があります。

「キリスト教の信仰のないわれわれ日本人がクリスマスやイースターを楽しむのはおこがましい、恥ずかしいことだ」なんて後ろめたい気分になることは全くありません!(そういうことを言う人、日本にけっこうたくさんいますよね)

英国でもキリスト教の信仰を実践している人は、2017年の調査によれば、全人口のたったの6%なのですから。

Happy Easter !!

 

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今日は何の日?;グッド・フライデー、写真は無関係な2種類の花が咲くナゾの樹木、とにかくきれい

2022年04月15日 07時38分12秒 | 英国の木々と草花

今日は英国の祝日 bank holiday、グッド・フライデー Good Friday です。

金曜日、土曜日(何の日でもない、ただの週末の土曜日です)、日曜日(イースター・サンデー Easter Sunday )、そして月曜日(イースター・バンクホリデー・マンデー Easter bank Holiday Monday )と、4連休の週末の始まりの日です。

グッド・フライデーを日本風に「祝」日とよぶのは不謹慎かもしれません。

キリスト教徒にとってはキリストが十字架にかけられて処刑されたまがまがしい日ということになっているのですから。

 

それをなぜ、グッド(良い)・フライデーとよぶのか...と思う人は英国にもたくさんいるようです。「God (神の)Friday がなまってGood になった」というわかりやすい説明が特に子供たち用に好まれているようです。正しくは、イースターを正式に祝うようになった中世の頃、good には「聖なる」という意味があったから...だそうです。

...これ、毎年グッド・フライデーの日の新聞各紙に載っているようですよ。知らない人に教えてあげてちょっと得意になれる類のウンチクですね。

そもそもキリストがいつ処刑されたのか正式な記録はないそうですね。金曜日に処刑されて、3日目(2日後)の日曜日に復活(蘇生)したと言われているだけで。

 

春分の日 the Spring Equinox (夜と日中の長さが同じの日、今年は3月20日でした)後の最初の満月の後の最初の日曜日がイースター・サンデーということになっています...「移動祝日」ですね。

まあ、キリスト教徒ではない大部分の英国民にとってキリストの復活の話はけっこうどうでもいいことです。春の訪れを祝う日と軽く認識して気楽にお祭り気分を味わっていいはずです。

信仰はなくてもキリストにまつわる逸話は伝統として敬意をもって受け入れている、特に年配の人は多いと思います。

また、もともとイースターも、クリスマスやセイント・バレンタインズ・デー、母の日と同様ヨーロッパを数世紀にわたって支配していた古代ローマ帝国が持ち込んだお祭りが発祥です。

支配国でも人気があってすっかり定着していた多神教のお祭りをキリスト教に応用した祭日だということですから。

 

さて、一連の写真は一体何かというと...!

よそのお宅前庭に植えられた、おそらく樹齢90年近くの花木です。

...見まちがいいではありませんよね、そこらじゅうで今が盛りのヤエザクラのような濃いピンク色の重たそうな花と、ナシの花のようなスッキリ可憐な白い花が同じ木に咲いているのです。

 

となりの木の枝が重なり合っているのかな、とよくよく見てみたのですが、やっぱり白い花をつけた細目の枝もたしかにこの木の幹から出ているように見えます。

どういうことでしょう?

二つの木の幹がずいぶん昔にくっついてフージョンしちゃったとか?

1930年代に開発された住宅地です。大きな庭木のほとんどは住宅が建設されたのと同じ時期に植樹されているはずです。

 

天気がよかった昨日のうちの庭です。

夫とネコのティブが春の陽気を楽しんでいます。

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簡単、インスタントの調味剤ミックスで作る、英国人好みの中華で4月に祝う旧正月!英国人のご飯の食べ方考

2022年04月13日 08時00分00秒 | 英国の食べ物、飲み物

英国で一番よく知られた中華料理と言えば...たぶん「酢鶏 sweet & sour chiken 」だと思います。

はじめて作ってみました。

日本では町のラーメン店や高級中華料理店でも食べられる「酢豚 sweet &sour pork 」ほど一般的ではありませんよね。

同じ甘酸っぱい (sweet &sour) とろみの付いたソースで煮込んだ鶏肉版「酢鶏」のほうが人気があるように思います。...ききなれないのでもうスイート&サワー・チキンと英語で呼びます。

粉末の調味料が袋に入ったインスタントミックスを買いました。今年は2月1日だった旧正月 Chinese New Year の翌週、スーパーマーケットで半額になっていたので買ってしまいこんで、実は2か月ぐらい忘れていました。

英国人はべつに旧正月を祝う習慣がありません。でも、中国系の移民文化に敬意を払って多民族国家に住む誇りをかみしめるとか...いいえ、そんなめんどくさいことは抜きにして、めでたいことは(中国文化にあやかって中華料理で)祝おうじゃないか!という人は一定数存在します。

本格的なごちそうを大勢で食べて盛大に祝うらしい中国系の人たちがインスタントの袋入り調味料を買って、英国で人気のエキゾチック中華の代表、スイート&サワー・チキンを作るなんて絶対に考えられません。お祝い気分にあやかりたい英国人(イングリッシュ人)をターゲットにした二ッチな商品なはずです。

冷凍の春巻きやおみくじの入った三角クッキーなどとともにたくさん売れ残っていました。

私の夫はベジタリアンなので、鶏肉ではなくマイクロプロテインというキノコ類を材料にした クオーン Quorn (登録商品名、マイクロプロテイン製品の代名詞にもなっています)の Pices の「鶏肉モドキ」を使いました。

タマネギといっしょに薄く色づくまで炒めて...

缶詰のパイナップルと赤いピーマンの細切れをパイナップル缶のあま~いシロップを混ぜて煮たてて、インスタントの赤い粉をふり入れます。インスタントの粉末の材料を確認してショック! 45% が砂糖でした!

かすかにとろみがつくまで少し煮て、簡単!出来上がり。

おいしい!(甘いです!)

ベジタリアンの夫は肉に食感を似せたベジタリアン用の「モドキ食材」はあまり好きではありません。

こういうちょっと私が試してみたいレシピや、我が家の定番、チリコン・カーンやスパゲッティ・ボロネーズ(いずれも子供がいる時はベジタリアン用のモドキ版と本物の肉版の2種類用意します)などのトマトベースの濃い味のソースに入った「肉モドキ」は喜んで食べてくれます。

炊飯器で炊いた「日本のお米(カリフォルニア産)」といっしょにカレーのように盛り付けました。

 

ところで、以前にも書いたことがありますが、欧米人一般は、淡泊な味のご飯をおかずの濃い味が残っている口の中に含んでバランスよく混ざりあった風味を楽しむことが習慣としてできないようですね。「口中調味」というらしい東洋人独自のこの食べ方では一般の欧米人は満足できないらしいのです。

英国ではチャイニーズ・レストランでも家庭で作る中華風でももちろん私のような日本人が作る日本の家庭料理でも、ご飯を汁物やソース(汁気のある料理)のお皿に投入してグチャグチャ、ビショビショにして食べるのが普通です。

日本の習慣を喜んで取り入れる、日本人を妻にもった欧米人男性は多いらしいのですがうちの夫は違いました。

お味噌汁の中にご飯を投入する、ご飯にお味噌汁をかけて食べる、煮魚にもご飯を浸してサカナの形を完全に崩して食べるその「悪習」を私が作った料理を食べる時だけでもやめてくれるように説得しつづけて5~6年はかかったでしょうか、もうあきらめて好きにさせていた頃にやっと夫が納得してくれました。

「自分の家では好きなように食事を楽しませてほしい」と主張して、私の嫌がる食べ方をやめられなかった夫ですが小さかった下の子供が自分と同じように私が作った日本料理を食べるのを見てハッと気がついたようなのです。

どうやら「母親が日本人のこの家庭で日本の食習慣をきちんと伝えていくことは子供たちにとって意義のあることなのではないか?」と天啓のように思い当たったらしいのです。

それからは「お母さんの嫌がる食べ方はするな」と子供たちに模範を示してくれようとするようになったのですが...ハードルは非常に高いようです。

お箸は使えるのにご飯茶碗とお汁椀を手でもって食べることができませんので、今では私もディナープレートに焼き鮭や煮魚をご飯といっしょに添えて出すことにしています。

味がついていないご飯も依然として食べられないらしいので、「お汁にご飯をポイしてべちょべちょ」だけは頑としてやめてもらって、味の付いたサカナや野菜の小片をご飯に載せて食べるのも大目に見ています。

お味噌汁はマグカップにスプーンを添えて軽食として出すと好評です。

(ちなみに、子供2人は小さい頃はご飯におしょうゆをたっぷりかけて食べたがりました。ふりかけよりもそっちを好むようでした。濃い汁気に浸したご飯がうちの夫や子供の好みに合ったのです)

もちろん、夫はスイート&サワー・チキン(モドキ)もご飯によく混ぜこんで食べましたが、許容範囲です。日本でもカレーライスをそうやって食べる人はいますよね。

4月の英国風家庭中華、「Happy New Year!」と言って食べました。

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住宅街の真ん中で邂逅、足が速いのが驚きの野趣あふれる立派な姿のキジのオス!

2022年04月11日 08時08分27秒 | 英国の動物

夕方、牛乳を買うために近所のコンビニエンスストアに行きました。

家と家のすき間から、裏庭の小さめの木にぎっしりと花をつけた満開のきれいなサクラが見え足をとめました。ふと地面に目をとめると...あら~キジ!!

私に気がついて奥のほうへとっとこ逃げ込みました。ごらんのように袋小路で行き場なし。

すき間から出てきて何軒もの前庭をおどろくほどの速足で駆け抜けて(歩幅がひろい!)...

 

一軒の家のあまり広くない前庭で立ち往生、ぐるぐると芝生の上やドライブ(駐車スペース)を落ち着きなく駆け回り、よその家の敷地内に入ってこないようにしている私からできるだけ距離をとろうとしています。

近くで写真が撮りたかったし、本当にケンケン鳴くのかも知りたかったのですが、警戒心が強すぎます。ぜんぜんそばに来てくれません。

私が一歩よれば一歩引くといったビクビクさ加減です。

勝手に「ケンちゃん」と名付けました。

スマートフォンのカメラで鮮明度の低い望遠写真を撮ってみました。

なぜ飛んで逃げないんだろう。

調べてみたら、キジは飛ぶのがヘタだとか?!ちょっと高いところ(庇や木の上など)に飛び上がることができるけど空高く飛べないのだそうです。

それよりともかく、こんなに人目につく住宅街で何をしていたのでしょう(とべないトリが無防備すぎる)!?

人通りはその時ほとんどありませんでしたが。

長い棒につけた袋網でもあればつかまえるのは意外と容易かったと思います。キジ鍋にすれば美味しいかもしれません。

英国では姿焼きのローストですね。狩猟のシーズンに(オーブンには入らないので)厨房の暖炉の遠火で焙って貴族のテーブルに上がるはずです(テレビでしか見たことがありませんが)

以前、ヨークシャーデールの高級レストランのシェフが厨房の裏庭で立派な野生のオスのキジに手からエサをやっているところに行き会いました。毎朝同じ時間にエサをねだりに来るそうなのです。名前も付けてとてもかわいがっているようでした。「こいつの兄弟姉妹、全員僕の冷凍庫に入ってるんだけどね、こいつだけは特別」と言っていました。

徒歩10分ぐらいの場所にある広大な庭園、公園のブラモルパーク Bramhall Park の森の中にはかなりの数が棲息しているらしいのですが、生きている姿を見たことはありません。時々下の交通煩瑣な道路に出てきてクルマにはねられるそうなのです。

私も一度、12年ぐらい前にメスのキジの無残な姿を目にしたことがあります。

まわりに飛び散っていたきれいな羽根を拾ってきてまだ持っています。

キジを見た通りの終わりの広大な空き地に沈む夕日がとてもきれいでした。

日没直前のオーガニック卵の黄身のような丸い太陽がくっきりと鮮やかに見えました。

コンビニエンスストアで買い物を終えて、立ち往生していた庭に戻ってまたキジをさがしたのですが、見つかりませんでした。

私が場を外したその間に前庭数軒、時には歩道をものすごい速度で走り抜けて夕日の沈む空き地にたどり着いたのかもしれません。

その空き地にはキツネやアナグマがいるのですが...飛べないケンちゃんの安否が気がかりです。

☟以前に記事にした、クジャクが住みついているらしい通りからあまり離れていません。☟

ストックポートの住宅街で異国情緒あふれる野生動物と驚きの邂逅!

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まれに見る肥満体、それでもかわいい昔ながらの商店街の昔からあるペットショップで客に愛想を振り向くまねきネコ!

2022年04月09日 06時58分45秒 | うちのネコ、よそのネコ

ちょっと足をのばしてみた、エッジリー Edgely の商店街のペットショップ(園芸用品も販売しています)に立ち寄りました。

雑然とした店内にはペットショップ特有の異臭がしていました。乾燥した動物性のイヌ用のガム(ブタやウシの耳、ひづめの付いた脚、腸その他おぞましい動物の屠体の部分!)やイヌネコ用のビスケットなどが大量においてあるからです。

私は園芸用品を買いに来たのです。

目立たない場所にべったりうつぶせに寝るまねきネコを見つけました。

ローラ、12歳だそうです。

あまりの肥満度に驚愕しました。

 

うしろ脚の「膝」をまげていると後ろ脚をすっかり隠してしまう、非常に大きなプライモーディアル・ポーチ!

念願の、よそのネコのプライモーディアル・ポーチに手を触れる機会がついにやってきました。撫でてもちっとも嫌がらない模範的な客引きネコです!さわってもよさそう、と判断してそっとつまんでみました。(怒りません)

どうも、様子が違うのです。プライモーディアル・ポーチはやわらかい毛皮の袋なはずなのですが、このローラの袋にはゼリー状の手触りのぶにゅぶにゅした脂肪か何かがゆるく詰まっていました!

買い物をした後、ローラの飼い主である店のオーナーの女性におそるおそるローラは少し過体重気味ではないかと話を持ち掛けてみました。よそのイヌやネコが肥満体であることを指摘するのは容姿のことですから失礼かも...という気づかいだけでは決してありません。

 

飼いイヌや飼いネコが極端に肥満していたら飼い主が世話を怠っているとみなされて、RSPCA (王立動物虐待防止協会)にイヌやネコを没収される(連れていかれる)こともあるのです。

「ちゃんと世話をしているのか」という質問にもとられかねません。

飼い主は言われなれているのか、ニコニコと落ち着いて、「遺伝性の先天性の体質なので太っているのはどうしようもない。厳格な食餌制限をずっと続けている。去年死んだローラの姉(か妹)も、母親もみんなこんな体型だった」と説明してくれました。

母ネコも姉(か妹)ネコも写真を撮られるのも客にさわられるのも大っ嫌いだったそうですがこのローラだけ、近所でも評判の人懐こいネコで、かまわれるのが大好きだそうです。たくさんの人がローラを見に店にやってくるそうです。

(肥満母娘ネコが店に3匹!さぞや壮観だったことでしょう)

私が首の後ろをなでてやると小型発電機のようなドルルルルルルという音で喉を鳴らし始めました。

「喉ならし、ここまで聞こえてるよー」と飼い主が3m以上離れた会計カウンターから言ってきました。

コヒツジの枕が入った気持ちよさそうな寝床が店内にしつらえてあるのに...

 

店の商品の上で寝たがるんですね。

ショーウィンドウに面した棚にも、(売り物には見えない)薄汚れたネコ用マットレスが置かれていました。

健康に気をつけてくれている飼い主の愛情と訪ねてくる人々の関心と安楽な寝床!強制されたダイエットがちょっと気の毒ですが幸せそうです、ローラ、長生きしてほしい!

いい忘れましたが、カワイイ!とってもかわいかったです。

 

このエッジリーの商店街に行ったのは2年ぶりぐらいでしょうか。

ローラのペットショップの外壁のドッグフード会社が戦前にでも取り付けていったような古い古い琺瑯の看板がノスタルジックです!

(Sharps なんてドッグフードメーカー、聞いたことがありません)

お年寄りや、すぐそばにある公営の高層住宅(いわゆるタワーブロック)に住むクルマを持っていない間借り人が固定客として必要なものを少しずつ買っていく昔ながらの個人商店が健闘している稀有な町だったのですがシャッターの閉まった空き店舗が増えていました。

自家製ポークパイを売るパン屋、レトロな店内の八百屋、チャリティショップ2店など行けば必ず利用していた店のいくつかが閉業していました。

プライモーディアル・ポーチについて詳しく解説した過去の記事のリンクです☟

どうやら完全に使い道がないというわけではないらしいネコが肌身離さず持っている不要な小袋(ポーチ)

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簡単!英国家庭の定番カレーソース、話がそれてジェンダーステレオタイプ論

2022年04月07日 05時30分04秒 | 英国の食べ物、飲み物

前回まで、サカナの話ばっかりで、ちょっと飽き飽きしたところなのですが...

英国で最も多く消費されているサカナ、コッド cod (タラの一種)を調理しました。

賞味期限当日の午後に半額近くで売られていたコッドのフィレット(切り身)を買って帰ってすぐに冷凍しました。

もとの値段の2切れ3ポンド90ペンス(635円)はけっこう高いですね。

コッドのフィレットは、軽く小麦粉をはたいて熱くしたフライパンに溶かしたバターでジュっと焼くものすごく簡単なサカナ料理にぴったりです。刻んだパセリを散らしてレモンを添えればちょっとしたごちそうに見えます。

半額落ちで冷凍2週間の落ちぶれコッドの末路は「カレーの具」、ちょっともったいないですが。

「FAVORITE VW CAMPER RECIPES キャンピングカーの定番料理」というお土産レシピ本の、「Coastal Fish Curry 海岸のサカナのカレー」レシピを使いました。

キャンパー・バン camper van (キャンピングカー)でのキャンプホリデーにぴったりの、缶詰やインスタント食材を上手に利用して簡易コンロで調理できる簡単な料理を集めた秀逸レシピ本です。

海辺のキャンプにおススメだと思われるこの「海岸のサカナカレー」には釣ったサカナを使うところがポイントなのでしょう。

「VWキャンパー」はキャンピングカーの代名詞です。英国では、日本ではおなじみの「フォルクス・ワーゲン」通じません。

 

英国の家庭で作るカレー一般と言えば、これ!

トマト・ベースの赤いカレーです。

刻んだタマネギ1個をよく炒め、しんなりしてきたら大さじ1杯のカレー粉と具をくわえてさらに炒め、缶詰のトマト(標準の400g)と砕いた固形のストック(具がサカナならフィッシュ・ストック)を加え、煮たてた後弱火でさらに2~3分。

今さら、レシピを見なくても誰もが知っているかんたんな標準レシピです。

カレー粉は赤い缶のS&Bカレー粉を、ストックの代りに「コンソメスープの素」を使えば日本でも同じ英国家庭の標準版カレーが作れます。

ひさしぶりのこのカレー、夫にも好評でした。(レシピにはない、黄色いピーマンもいれました)

日本風に、ライスを添えて盛り付けましたが、このライスは日本の白米ではありません。

インド産のバスマッティという長めの粘り気のないライスを使いました。火加減など気にせず簡単にやわらかく美味しく炊ける便利なライスです。キャンピングカー向きかもしれません。

(日本米はスーシー・ライス sushi rice といわれ、カリフォルニア産のものが手に入ります)

 

このキャンピングカー料理のレシピ本には見ていて楽しいレトロな写真がたくさん使われています。

調理された料理の写真は1枚もありません。

(☝冷蔵庫、あけっぱなし)

見ていてたしかに楽しいのですが、強烈な違和感を覚えるのも事実です。

強烈な違和感の出どころは明らかです。

調理しているのはすべて女性!

家族の息抜きホリデーなのにやっぱり主婦は料理している!

現在、英国のテレビのコマーシャルや新聞雑誌などの宣伝写真で家事をしているのはほとんどが男性です。料理シーンに至ってはほぼ100%が男性と言ってもいいかもしれません。

例外的に料理している女性は(おしゃれな)1人暮らしか、明るい母子家庭であることが想定できるようになっています。

いつもコマーシャルにきれいな女性が登場する充電式の小型掃除機は「女性でも片手で持って階段を上がれる」驚きの軽さが宣伝ポイントの一つだったり。

「家事は女性がやるもの」というジェンダー・ステレオタイプを打破するために少なくともこの10年の間に一般的になってきた社会意識の改革キャンペーンの一環のはずです。企業イメージも上がるはずです。

今や女性が家族のために料理している場面をコマーシャルに使えば批判が殺到しそうな風潮ですが、啓蒙運動なので多少オーバーな方が効果的でいいと思います。

2020年の Black Lives Matter 運動以降、テレビのコマーシャルに登場する人物の過半数が非白人(黒人が圧倒的に多いの)です。家族の場面に登場するのは黒人家庭か黒人と白人のミックス家族が80%ぐらいを占めています。

現実の英国社会を反映していない(黒人の人口は全人口の3%)という批判もありますが、私はいい傾向だと思っています。啓蒙ですからとにかくオーバーに!!英国社会を形成しているのは大多数を占める白人だけではない、ということをいくら言っても絶対に言い足りないはずですから!!!!

そしてテレビのコマーシャルへの非白人のアンバランスな比率の登場が顕著になってから、「コマーシャルに出てくる家庭シーンで家事をやるのは男性に限る」傾向も以前よりもさらに強くなっている気がします。

「女性は運転がヘタ、女性はコンピューター/政治経済 のことが分らないのでしょっちゅう夫に聞く」という宣伝コンセプトとしても有効だったというジェンダー・ステレオタイプは女性からの批判を受けてずいぶん前に廃れたそうです。

それなのに、それに対応する「男性が洗濯すると洗濯物が縮む、男性が料理をすると焦がす」などという家事にまつわるジェンダー・ステレオタイプはかなり根強くのこったようです。

夫に洗濯を任せても失敗がない、パパが料理してもママと同じようにおいしくできる...などが有効な宣伝コンセプトのいい例です。それが男性の能力を差別していることと、家事を女性に押し付ける正当化につながると大勢の意識が一致するまでにちょっと時間がかかったみたいですね。

家電製品や食材を買う時の決定権を主に持つ女性が嫌がらなかったから、かもしれません。

2000年頃には撤廃するよう広告業界で申し合わせたようです。

 

話が大きくそれました!

その頃(日本でいえば昭和ですね)の明るく楽しいファミリーレジャーのシーンが郷愁をさそうレトロなレシピ本、2009年の出版でした。

 

 

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