イングランド中部の小さな町、
シュルーズベリー Shrewsbery の駆け足観光、続きです。
駅前からのびる急な坂道を登りきったところにある、堂々とした建物、
シュルーズベリー市民図書館 Shrewsbery Town Library 。
表から見ただけでは古いのか実は見かけだけでそうではないのか今一つ判断がつかないわざとらしいほどの威風堂々。
とりあえず素通りして、表通りをそのまま歩き続け、興味深い裏通りに迷い込んだら結局、いつの間にかこの建物の横手に回り込んでいました。
(ガイドブックも持たず下調べもせず、ただ古い建築物が異常に多く残る街という前評判だけきいてシュルーズベリーに行ってみたのです。)
わかりました。相当古いようです。
普通の市民図書館のようですが。
図書館の中に入って建物についての能書きを読む。
ひゃー、第一級保存指定建築。
1552年から1882年まで、名門校パブリックスクールの中でもトップクラスの6校に含まれるシュルーズベリー・スクール Shrewsbery School の校舎だった建物だったそうです。
上の写真の「ハーフチンバー」部分は創立当時の1552年に建てられた古い建物の現存する一部。
メインの堂々とした石造りの建物のゲートをくぐると小さな中庭に古い部分と立派な「新しい」石造りの部分が密着してたっていました。
「新しい」ほうといっても建造は1594年、増改築は1630年まで続きました。
(建物に関する詳しい記述は帰宅してグーグルして調べました)
古い方の一部は1980年代の増築部分に飲み込まれています。
二階、もと教室、現在はフィクション(小説)書架閲覧コーナー(だったかな)
三階、もと講堂は専門書のコーナーになっていて、静かに閲覧しながらメモを取る人が何人かいました。
ランセット窓に切り取られた外の風景がびっくりするほど美しくて、写真を撮りました。
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500年ものの黒ずんだ木の窓敷居にはびっしりと刃物で彫り付けた落書きがしてありました。
代々、在校生が記念に自分の名前を彫って残したみたいです。
1700年代、1800年代の年号とサイン、昔の落書きってなぜかきちんとレタリングがしてあってすごく達筆なんですよね。
シュルーズベリー・スクールは超有名校なので偉人有名人を多数輩出したことで知られているそうです。
地元の有名人、進化論のチャールズ・ダーウィンもその一人。
落書き署名の中には有名人のものもあるらしいのです。
ちゃんと見て写真を撮っておかなかったのがちょっと悔やまれる。
図書館利用者や私のような観光客が勝手に落書きを彫って行っちゃったら困るでしょうに....覆いも何もしてありませんでしたよ。
狭い階段は昔風な石造りのものでしたが新しく作りつけられたのだというのが一目でわかりました。
これも写真が不十分ですが、コピー機がちんまり収まるアルコーブ(くぼみ)のある階段室。
真ん中(写真の左端にちょこっとうつっている部分)はエレベーターです。
段差を完全に撤廃、アクセシビリティ対応が完璧です。
周りをびっしりと古い建物に取り囲まれた図書館...
「ニセ・チューダー(モック・チューダー mock・Tuder)」らしい建物の後ろに12世紀の城塞、シュルーズベリー・カースルが見えています。
その隣、左手奥に突き出ている4本の煙突のある建物は、シュルーズベリー駅です。
図書館の向かいの人目を惹く建物群。
葉の落ちた立木の向こうに少し見えているのが「本物チューダー」のゲートハウス。
連載2回目の記事を読んでください。
番外編も含め、昨日までのシュルーズベリー記事のリンクを貼りました。☟☟☟
1;
また同伴、夫のチェスの試合のお付き合い、短時間で見てきたチューダー様式の街並みが見事にのこるシュルーズベリー
2;
チューダー様式の街並みが見事にのこるシュルーズベリーの街並み見ごたえのあるショッピングエリアの表側
3;
裏道へ入りタイムトリップした気分、時間が足りない観光地ではなさそうなシュルーズベリー観光
4;
客寄せ効果抜群!シュルーズベリーの駅そばの八百屋さんの店の奥で控えめに客寄せをするバターナッツスクオッシュ
ちなみに、シュルーズベリーの広報ウェッブサイトによると、図書館員をはじめシュルーズベリーの市民対応職員は全員、自閉症スペクトラムのサービス利用者に対応できるように研修を受けて習熟度に応じて検定試験の修了書を持っているのだそうです。
自閉症の方も図書館をどんどんご利用ください!ということみたいです。
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