イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

生涯いちどの恐怖体験か、階段にまつわる怪談

2023年10月31日 06時26分40秒 | 英国の、生活のひとコマ

ハロウィーンの飾りつけの写真を集めてみました。

話題は..ハロウィーンにふさわしい、.私が体験した怪奇談です。

今日のためにとっておいた3週間ほど前の話です。

 

 

その日、かぜ気味で早めにベッドに入ったものの、うつらうつらと浅く寝入っては覚め、なかなか寝付けませんでした。

とつぜんはっと目が覚めて、部屋の外の階段をミシミシと音をたてて下りていく足音がはっきりと聞こえました。階段を下りきったあたりで足音が途絶えました。

 

古い工場へ続く古い隘路に引っかかっていた脱脂綿が「エクトプラズム」みたいで不気味でした。脱脂綿はクモの巣を張り巡らせるハロウィーン演出に使ったものの残りだと思われます。

「夫が起きてお手洗いに行ったんだな」と思って目をあけると、夫は私のとなりで寝ていました。...今の足音は何!?

夫を揺り起こしてこの話をしたい衝動をじっと抑え込みました。そんなことで起こせば機嫌が悪くなるに決まっていますから。

下の階からは、まだ起きてインターネットゲームをしているらしい娘が話したり笑ったりする低い声がはっきり聞こえてきました。

 

夢ではないことを確認するために枕もとの時計を見ると、12時5分過ぎでした。

そしてそこで私の記憶がパッタリ途絶えます。寝ちゃったんですね。朝起きて時計を見たとたん記憶がすべてよみがえり、夢ではないとまた確信しました。

起きてきた夫にその話をしたら「12時過ぎにトイレに行ったよ。きみは熟睡しているようだった」と言われました。ええ?!

...夢ではなかったものの、半覚睡状体で時系列がごっちゃごちゃになっていたのかも...しれないことを認めます。

「怪奇談でも何でもないただの寝ぼけ話ではないか?」と言われたら反論できないお粗末なエピソードでした。

 

 

私は霊だのお化けだの心霊現象だのを見たり体現したりしたことは一度もありません。一生に一度、幽霊が階段を下りてお手洗いに行く足音を聞けた(ということにしておく)のもラッキーだったと思えないこともありません。

 

ハロウィーンの飾りつけに熱心な通りのわき道に効果的にたたずむクロネコ

私が一番怖いと思っていることを白状します。

「家中が寝静まった夜中に、一人で起きだして鏡にうつった自分の顔を見る」ことです。もちろん試したことはありません。(バスルームにも、バスルームに行く途中の廊下にも鏡がかかっていますが具合がいいことに近眼の私には、メガネをかけなければ写り込んだものはほとんど見えません)

夜中に...何時だかは忘れました。また懐中電灯かロウソクか状況をいっそうおどろおどろしくする小道具が必要だったかどうかもおぼえていませんが、一定の条件の下で鏡を見ると、自分の「死に顔」がうつる...また、自分の肩越しにのぞき込む霊と鏡の中で目が合うと即死する、という子供の頃に聞いた恐怖譚が私の「鏡と闇」に関するトラウマに根をおろしていることは間違いありません。

...「死に顔」や「即死」や「後ろに立っている誰か」の件をなしにしても、夜中に暗がりで鏡にうつった自分の顔を見てみたい人がいるのでしょうか。

 

パブの戸口にはりつけになったなった魔女が...

 

...私が日本に滞在中に就任してスピード辞任した前首相リズ・トラスの、お面をかぶされています!青く褪色してちょうどいい具合に不気味です。

 

日本では背筋がぞくぞく納涼効果が期待できる「怪談」は夏に楽しむものですよね。

英国に限らずおそらく欧州全域では怖い話は秋冬の夜長のお楽しみ...なのです。少なくとも緯度の高いヨーロッパ北部では、夏の夜はいつまでたっても暮れません。夜の11時ごろまで明るい英国の夏におどろおどろしい恐怖話を聞いても興ざめするだけでしょう。

 

うちにはもう、小さい子供はいませんが、通りには子供のいる家が3軒あります。

今晩「トリック・オア・トリート trick or treat 」に仮装して門づけに来た子供たちにふるまうための小分けしたグミのお菓子(20袋入り)を買ってきて、カボチャのランタンも用意しました。

 

ハロウィンの飾りつけと、灯ともし頃に玄関前に置いたカボチャのランタンは「うちではトリック・オア・トリート歓迎です」のサインです。

彫刻刀のようなカービング・キットがないので、あまり凝った細工はできません。スプーンでくりぬき果物ナイフで穴をあけました。

HAPPY HALLOWEEN!

 

 

 

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古木の主張!住人のセンスとお茶目さが光る緑の住宅番号

2023年10月27日 06時51分02秒 | 英国の木々と草花

閑静な高級住宅地の中にある古い住宅です。

2軒の家が壁を接して一棟におさまるこの形式の住宅をセミ・デタッチト semi-detached といいます...いや、そんなことはどうでもいい。

前庭のちょっとジャマそうな場所に堂々と生えている古木、Yew tree の幹にすね毛のように生い茂る葉を刈り込んで数字の「54」が形作られています。

今まで、気が付かなかった~。この家の番号です。集合住宅以外の、英国のほとんどの住宅には番号がついています。

この家の住所は「54、 〇〇 Lane South 」。お茶目です!

yew tree は、日本語で「西洋イチイ」だそうです。英国でよく見かける常緑樹です。幹の部分がたくさんの筋に分かれ、まんなかから分かれたり、また上のほうでくっついたりと造形的にとても興味深い古い巨木も見たことがあります。

英国では、日本の園芸アート「ボンサーイ(盆栽)」にもよく使われます。

秋、冬に赤い可愛らしい実をつけます。(同じ通りの別の家の庭木の写真です)

この実には毒があるそうです!今、知りました。

 

常緑樹に赤い実、と言えばクリスマスの彩りです。

ホリー holly(ヒイラギ)のほうがクリスマスの飾りとして知られていますよね。ユウのとなりがホリーです。

 

となりどうしでそれぞれ、生垣とよく育った庭木のホリーのある住宅2軒を見つけました。

 

同じ通りの、住宅と住宅の間にある小道のビーチ beech の紅葉が美しかったので写真に撮りました。

この小道の先には高級な老人ホームがあります。

この住宅街が開発されてから、(たぶん、住宅の様式から)120年ぐらいたつのではないかと推測できます。同じ時期に植えられたはずの樹木の樹齢も同じぐらいでしょう。1930年代の住宅も混在しています。

前回の記事と同じ通りです。

紅葉と晴れた日の日没が美しい秋がいつの間にか来ていました。

 

 

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いつの間にか来ていた、紅葉と晴れた日の日没が美しい秋

2023年10月25日 05時19分27秒 | 英国の、生活のひとコマ

日が短くなってきました。いえ、6月1日の夏至いらい毎日、少しずつ日照時間が短くなっているのですが...

昨日5時すぎに、紅葉の美しい閑静な高級住宅街で鮮やかな日の入り前のオレンジ色の空を見て、やっと秋を実感しました。

 

 

街路樹を遠くから見ると道路に面した下の方がクリっと削られたように見えるのは下を二階建てバスが通るからです。

 

 

 

肌寒くなってきました。今週の日中最高気温は12℃から15℃の予報です。

まだまだウールの手編みのセーターを着ればコートなしで外出できます。ナイロンのキルティングのパッフィ・ジャケットを着て歩いている人をけっこう見かけるようになりましたが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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肉屋の自家製を買ってみた、英国名物のポークパイ

2023年10月24日 06時30分38秒 | 英国の食べ物、飲み物

大好物のポーク・パイ pork pie

 

日本ではあまりなじみがないはずのポークパイ、ストックポート日報ではかなりの頻度で取り上げています。

スーパーマーケットや、コンビニエンスストアで簡単に手に入ります。

今回買って食べてみたのは...

お肉屋さんの自家製、サイズも大き目で値段も安くありません。6ポンド(1100円)もしました。

上の写真のガラスケースの中、「ステーキ・パイ(ビールでトロトロに煮込んだ牛肉の角切りと腎臓が詰まっています)をはさんだ左側にあるのが標準サイズです。3ポンド80ペンスだったかな?

標準サイズ1個を食べれば、昼食としてじゅうぶんなボリュームです。

 

 

このお肉屋さんは、うちからクルマでほんの5~6分の住宅街の中にある、広大な農地を有するファーム(農場)の中にあります

 

 

風情のある茶紙の袋に入れてくれました。

「地元の肉屋を応援してください」というお願いスローガンも率直でいいですね。町のお肉屋さんがスーパーマーケットの進出に圧されて軒並み店じまいしているのはどこの国でも同じです。包丁のイラストが怖いですね。

このファームの敷地内には評判のいいカフェと、注文請け合いのカーテン店、それに写真館もあります。以前はインテリア小物店もありました。

カフェでお茶、お食事をした年配の人がちょっと寄って夕食の材料を買ってかえる需要があるようです。

建てまし、改装を繰り返したと見受けられる古いファームコテージがカフェとしてオープンしています。

 

チェダー・チーズ、ピックル(根菜の酢漬け)の入った複雑な味バージョンを買いました。

しっとり、どっしりした口当たりの厚いパイ皮に煮凝り状になった脂をつなぎにネトネトの具がぎっちりと固まって入っています。

ネトネトがかたまった状態の冷たいまま食べるポークパイはピクニックやブフェイ(ビュッフェ=立食)パーティの定番です。お弁当として持って出るのにも好都合!

 

ポークだけのオリジナルのバージョンは塩、コショウだけの素朴な味付けなのですが、これはチーズ味が効いていてとてもおいしかったです。ピックルのかすかな酸っぱさも脂のくどさを和らげています。

...が、食べ慣れているスーパーマーケットのポークパイより少し塩が効きすぎったかもしれません。保存料が使われていない昔ながらの自家製と言うのはこんなものかもしれない...と納得です。

 

昔は10月に森でドングリをたっぷり食べさせて太らせたブタを11月に屠殺したそうです。

すぐに解体されたブタの屠体は、塩漬けやハム、ベーコンなどの保存食にされ、残りの肉と内臓など...あまりおいしそうでない部分をパイにしたということです。冷蔵庫がない時代でも春まで保存できたそうです。

 

昼食に食べました。

むっちりしていてお腹にたまります。サラダをつけたら栄養のバランスが良くなったかもしれません。

実はお昼ご飯を食べ終わって数時間後、「オヤツ」ということにしてもうひと切れ切り取って食べました。クセになる美味しさです。

 

夫はベジタリアンだし、娘はポークパイがあまり好きではありません。2~3日にいちど少しずつ切り分けて1人で1週間ぐらいで食べきれるかな?

さすがに毎日は飽きそうです。

 

 

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ストックポート日報初登場!知名度のわりには見かけない中国の原生犬

2023年10月22日 06時11分13秒 | 英国のイヌ

そもそもの責任がある英国に住みながら、戦争にまで発展したパレスチナ問題に関して私の意見を書こうと苦闘していました。(えぇ、私の意見なんか誰も聞きたくない?)...収拾がつかなくなったので、閑話休題。気を取り直してもう一度、オモくならないように気をつけて書き直すつもりです。

ところで先週、楽しいイヌの写真が撮れました。

中国産のチャウ・チャウ、懐かしい!

私が住んでいた関西で40年以上前、何度か見かけました。近頃、日本でもあまり見ないのでは?

英国でも、私が来たばかりの30年ちょっと前ぐらいに短期間に数匹、別の場所で見たことがあります。それ以来です。

19世紀半ばにヴィクトリア女王が飼っていたことから、英国でも周期的に流行するようです。

1980年に、野球選手の王貞治が「日立キドカラー」の宣伝にチャウチャウと一緒に出演したため、日本での人気に火がついたという記述を見つけました。私が見かけたのもその頃でしょう。

気難しく、あまり飼いやすいイヌではないとも書かれていました。大きいし、毛の手入れもやっかいそうです。

特徴は奥目の苦い顔、「青い舌」にもっこもこでおいしそう~な暖かいキツネ色の被毛...もともとは中国で食用犬として繁殖されていた、スピッツ系の古い犬種だそうです。19世紀にはロンドン動物園で「イヌの原種」として飼育展示されていたそうです。

 

飼い主の女性にさわっていいか聞くと、申し訳なさそうにひきつなをグッと引いてダメダメというそぶりをされました。知らない人にさわられるのを好まないイヌのようでした。

ぶ厚いモコ毛にグッと手を突っ込んでみたかった!みっしりと毛の生えたぶ厚い小さい耳を指でつまんでコリコリしてみたかった!

あまり英語が話せない飼い主は東欧の人のようです。スマートフォンを見せて写真を撮ってもいいか聞いたら快諾してくれ、シブい笑顔が撮れました。

このチャウの性別と名前を聞くのを忘れました。

正面から見るとライオンみたいですね。怪傑ライオン丸とかってに命名します。

 

 

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紅葉がはじまる秋の始まり、秋らしく涼しい快晴の日

2023年10月16日 06時50分16秒 | 英国の、生活のひとコマ

昨日は晴天、日中気温は12度前後の秋らしい快適な1日でした。

近所の商店街にミルクを買いに行ったついでに散歩を楽しみました。

 

おなじみの木彫りのフクロウ、ヴェーラがいる住宅街の中の自然保護区域、Cale Green Conservation Aria です。

道を渡って遠景を撮ってみました。

赤サビ色の防腐剤の色が薄れ、落ち着いた風合いになってきた...と言いたいところですがなんだかうっすらと緑色がかってきて不気味度が増したようです。

 

低い金属の柵に囲まれたこの保護エリアには立ち入りができません。サイドにまわるとリスが1匹、コマ落としのようなひょこたんひょこたんとした素早い動きでブナの実を拾っているのが見えました。

スマートフォンのカメラを構えて写真を撮ろうと柵ギリギリまで近づくと、リスはおびえてスタスタと手近な木に駆け上ってしまいました。

手(もとい、前足)で持っていたブナの実を素早く口にくわえなおして垂直にスタスタ...

捕まらないと察したからか、時々とまってこちらをチラチラ見返す様子が何とも不敵です。

どうしようもないぐらいカワイイんですけどね。

下の写真の右側がブナ林のある自然保護区域です。

真ん中に見えている、古い綿織物工場の煙突のあるところまで歩いてみました。

煙突のてっぺんに、どうやら木が生えているようです!ハトのたまり場になっていました。

紅葉が始まっています。

 

日本では季節外れですよね、見事なアジサイが...

古いテラスト・ハウス(棟割長屋)の狭い前庭のスペースいっぱいに咲いていました。

英国のアジサイは初夏から秋までずうっと咲き続けます。きれいなのはありがたいのですが、風情がないですよね。

 

この夏は涼しくてほんとうに快適でした。暑さを渇望する英国人一般には不評だったようですが、暑さに弱い私にはありがたかったです。

それに反して、9月になってからの真夏日、10月をすぎてもちっとも寒くならない今年の秋の天候を英国人一般は大歓迎したようですが...地球温暖化に伴う恒常的な異常気象の現象だということなので、喜んではいけないらしいです。

ニュース番組に出演していた環境問題の専門家が「たかが時候の挨拶と思って軽々しいことを言わないように」とくぎを刺していました。「毎日、暖かくてけっこうですね」じゃないんですよね。地球が後戻りできない温暖化に向かって確実に突き進んでいる証なのですから!

 

 

 

 

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大収穫!一軒の店で採集した最新ファッション日本語文字とローマ字の地名羅列!

2023年10月15日 03時30分34秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!

わけのわからない日本語文字を無作為にちりばめたグラフィックデザイン、今回は大漁です。

ファーストファッションブランド、リバー・アイランド River Island のメンズ、最新コレクションです。

ストックポートのショッピングセンター、マージー・ウェイのリバー・アイランドです。

ファースト・ファッション業界では、数週間ごとに「コレクション」を更新して次々と新しいラインナップを少量ずつ店頭に並べるみたいですね。

先週末、ショーウィンドウで見かけた強烈なデザインの男性用と...

(トリミングしました。うっかり私の顔がしっかり写り込んでしまったので、ショーウィンドウの全体写真はおみせできません)

子供用のティーシャツのディスプレイです。

子供マネキンの左手が「目つぶし」になっているのに注目です。

男性用は正面いっぱいに字がこれでもかというぐらいぎゅうぎゅうに詰め込まれていました。

「INTO THE DARKNESS FROM THE LIGHT、ISHIKARI、HONSHU ISLAND,、92 最初の闇 NO、世界とひとつになる、真の光と闇の世界」

子供用は、胸にロゴのようにシンプルに配置された2字と重なるツル。読めません...当用漢字でも日本語ですらなさそうです。英文はDowntown Tokyo Market と書かれています。

娘と一緒にシェークが飲める場所を探していた、その日は中に入りませんでした。

 

 

 

翌々日に戻って来たら、この「ISHIKARI」は売り切れて、日本語グラフィックではないデザインの展示に切り替わっていました。ウィンドウディスプレイにするとすぐ売れちゃうそうです。

リバー・アイランドのレディースは、流行にこだわる「ギャル」っぽい路線です。メンズはギャルっぽい若い女性と並んでサマになる「あんちゃん」ぽいカジュアルが主体のコンセプトだと思います。

男性向きのカジュアルはシルエットやカットに凝るわけにもいかず、もっぱら表面の斬新なデザインで勝負するしかないのでしょう。

日本語グラフィックは、かなりターゲットが絞られるようです。

私の完全な独断と偏見ですが!意味がさっぱり分からないけどなんとなくカッコイイ外国語が大書してあるティーシャツを平気で着て歩けるのは、いわゆる「知識階級」ではさそうです。少なくとも外国文化や語学とかへの興味がうすい人とか...?

 

2階のメンズ売り場に行ってみました。

ガラガラ!(平日でした)

ショーウィンドウの「ISHIKARI」ほどごちゃごちゃと字が詰め込まれたものは見当たりませんでしたが、わけのわからない日本語グラフィックがザクザク見つかります。

写真を撮っていたら、ヒマそうだった若い男性店員が「お手伝いしましょうか」と声をかけてきました。とっさに不要なウソが私の口をついて出ました「あのー、息子に買いたいので写真を撮っていいかしら」。店員の返事は「もちろん!どうぞ(ニコニコ)」

30年ほど前に、店内で写真を撮ったりしたらえらいことになったものです。

学生時代、デザインのマーケティングのレポートを書くのに写真を撮る必要があれば、担当教員に一筆書いてもらって、デパートなら売り場マネージャーの許可が必要でした(経験実話です)

今は、どの店でも「どんどん撮ってSNSにも投稿してください。息子さんにでも旦那さんにでもどんどん見せて、できれば連れてきてくださいね!」とばかりに写真撮影は大歓迎ですよね。

 

ファースト・ファッションですから、数週間で「最新ライン」から「売り尽くし」に格落ちするようです。

この店も、セール期間でもないのに常時バーゲン・レイルが数本用意されています。

ちょっと待てば、半額近くで買えるのに正価で買う人がいるのでしょうか?いるんでしょうね。「ISHIKARI」は数日で売り切ったようですから。

日本語グラフィックのいくつかがバーゲン・レイルで寂しく自己主張していました。

(上の写真の、レイル先頭のティーシャツの胸にプリントされたロゴ風の漢字4字は全く読めません。すべて部首ごとに分解されて再構成されていました)

 

 

 

プリントしてある文字をダラダラと書き出すことにします。

「夢が叶う、成功、花、将来、気をつけて」

「最初の闇、OTARU」

「KITAMI、XXX(不明)ザ・サイレンス、ひとつになる、2、最初の闇、HOKKAIDO JAPAN」

「世界とひとつになる」

「愛、OTARU、日本の風景」

「TKO、JPN、イントゥ・ザ・サイレンス、INTO THE UNKNOWN LANDS」

「真実、富士山」

「平和の地、TOKYO-SAKAI-SAPPORO、あなたの世界」

「92、最初の闇、KITAMI、HOKKAIDO JAPAN」

「夢を生きている、Tokyo Metropolitan Society、忍、安、魂仙、(白へんに鬼)勢、1993、東京の夜、愛と光、Underground Revolutionaries  」

「東京生活、DOWNTOWN TOKYO NIGHT、 Into The Mistical Worlds」

「TOKYO、京都の旅人、勇敢、褒美、エスケープ・ユア・マインド、隠れたオアシス、新しいビジョン、オンIオフI」

...日本語文字のネタ本は、「旅行案内」と「ファンタジーゲームの攻略本」と「自己啓発本」...でしょうか?

トーキョーやキョ―トなどと違って、欧米での知名度が高いとは言えない北海道の地名、イシカリ(石狩)、オタル(小樽)、キタミ(北見)が連発されるのにも注目です。他の人が誰も知らなそうな耳慣れない日本語の単語のひびきがかっこいいんでしょうね。

 

 

チェックのシャツとコーディネートされたこのティーシャツは唯一、普遍的なカジュアル・テイストですね。

 

私が日本にいた頃(35年以上前)、渋谷の街を歩く若い男性が着ていたアメリカン・カジュアルの「NY. CITY」、「Los Angels 」などと書かれたティーシャツと変わりありません。

お土産として東京で売り出してもイケそうです。

 

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ストックポートも例外ではない、シャッターの下りた店舗が目立つ商店街の衰退ぶり

2023年10月11日 08時00分00秒 | ストックポートとその周辺

娘がインターネットゲーム大会で優勝、「5ドルの(ミルク)シェーク Five Doller Shake」の副勝を獲得しました。

どこかでシェークを飲んで、証拠写真を配信すれば5米ドル(743円)受け取ることになっているそうです。

ストックポートのタウンセンターに比較的あたらしくオープンしたという、ジュース・タイム・バーという楽しい名前のソフトドリンク専門店に行くと言うので、私もお相伴でついていきました。

インターネット情報では営業時間中のはずでした。ストックポート日報 に何回も登場する景気の悪いシャッター通り、プリンセス・ストリート Princes Street の中ほどにあるはずです。あらら、閉まってる。

お店がつぶれちゃったみたいですね。楽しみにしていたのに残念です。

そして、びっくり。隣の、うちの子供たちが小さかったころのお気に入りのゲームショップ、その名もゲーム Game もまた閉店間近というはり紙です。

 

店内のさま変わりにもびっくり。

男の子向きの「おもちゃ屋」になっていました。もともとの主力商品コンピューター「ゲーム」の売り場は、全体の1割程度に縮小。

「ゲーム」を買う人は、現在あまりいないのでしょう。コンピューターやスマートフォンにダウンロードした方が手っ取り早いですものね。

「ゲーム」は、昨日27歳になった息子が子供の頃から働き始めるあたりまでが最盛だったのでは?みんなゲームボーイを持っていましたし、プレゼントの定番が「ゲーム」でした。息子は「X ボックス」を働いて自分で買ったはずです。

6歳年下の、男の子だった娘に「ゲーム」を買ってやった時期は短かったような?小学校高学年の頃にはもう有料ダウンロードが主流でしたから...

娘は現在インターネットコミュニティで夢中になっている空想ファンタジーゲーム、ダンジョンズ&ドラゴンズのモノポリーゲームを半額で買いました。

スペインにいる息子に写真を送って思い出を語らせました。

…余談ですが、今年日本に帰国した時に、公園や電車でゲームボーイやニンテンドー・スイッチなどのゲーム機器で遊ぶ子供たちをけっこうひんぱんに見かけてビックリしました。まだ小学生でスマートフォンを持たせてもらえない年齢なんでしょうね。ここ、英国では外出先でゲームをしている子供を(ゲーム・ボーイが廃れて以来)見たことが全くないものですから。

 

さて、目当てのミルクシェークの話です。

クリームス・ジェラートー・コォという知る人ぞ知る、人気のアイスクリーム屋があります(上の写真)いえ、ありました。

ミルクシェークの名物店です。

アメリカのダイナーのようなレトロな、しかも黒が基調の若い人たちの間では評判のおしゃれな内装で知られていました。セコンドリー・スクール(中学・高校)に通う女子生徒の間では彼氏ができたら行く「少年少女のデート御用達店」だったそうです(娘談)。

てっきり私はここへ行くものだと思っていましたが、そんないわれのある名物店に母親と二人で行くのは娘のプライドが許さず、断固拒否、同じ通りにあるジュース・バーをインターネット情報で見つけていくつもりでした。

ジュースバーが閉まっているなら仕方がない。学校時代の友達が見ていないことを願って私といっしょにクリームスに入るつもりになった娘ですが...

どひゃー、ここも閉まっている!ガラス扉にひびが入っています。

永久閉店です。

シャッターもなく、「長年のご愛顧ありがとうございます。この度...」と言った案内文ももちろんなく、営業時間を書いたはり紙や、ミルクシェークのポスターなどが貼ってあり、まるで臨時休業しているかのようですが、ガラス越しにのぞき込んでみたら中の荒みきった様子がまるわかりです。

「しかたないから、マクドナルドでマック・シェークを飲もうか」という味気ない提案は却下されました。暇を見て、わざわざマンチェスターまでシェークを飲みに行くそうです。私が付き合うかどうかは未定です。

 

プリンセス・ストリートの不景気さとショボさをお伝えします。

クリームスの右となりの保証人不要の金融ショップ、身もふたもない名の the Money Shop も、左となりの家具屋も閉店しています。

かけ事代行店 betting shop の老舗、William Hill も閉店です。

その向かいは閉店後久しい、全国展開の老舗デパートのブリティッシュ・ホーム・ストア Bhs のストックポート支店でした。(入り口は反対側の通り、マージー・ウェイMwersey Way にあります。

この先、ロンドンとイングランド北限の町、カーライルを結ぶ国道A6にぶつかる角には人気のデパート、デべナムスがありました。

デべナムスは、ロックダウンを持ちこたえて2021年に閉店したストックポート最後のデパートです。デパートの衰退事情について書いた少し前の記事のリンクです☟

なくてはならないショッピングエリアの顔、デパートの栄枯盛衰

この通りは、もとから1ポンド均一店、キャッシュ・ジェネレーター(電子機器やブランド品などを買い取ってくれる店)、チャリティ・ショップ(慈善事業の基金にする寄付された不用品を売る店)、テイカウェイ(持ち帰り食品)専門店、ゲーム・アーケード(ゲームセンター)、かけ事代行店など、庶民的な需要を満たすビジネスでけっこう繁盛する商店街だったのです。3軒のデパートのうらがわ出入り口が面していましたし。

 

角の大きなチャリティショップと、その隣のスマートフォンの修理屋も店じまいして長くたちます。

町の小売店が以前のようにやっていくのは本当に難しそうです。

 

店舗の維持費や人件費が抑えられるオンラインショップで、豊富な種類から選べてなんでも安く買えるのですから「商品を手に取って、店員さんと言葉を交わして」買いものをすることにこだわる人が少なくなっているのも仕方ないのでしょう。

この通りの衰退の決定打は、いずれも表通りのマージー・ウェイ(前述)に入り口のある3軒のデパートが閉店した時から始まったように思います。

買い物客が町に出てこなくなれば、飲食店も影響を受けます。パンデミックを生き抜いたクリームスがいつのまにか閉店していたのにはちょっとショックです。

私が2年お手伝いしていた、チャリティショップ、オックスファム Oxfam ストックポート店 も、ロックダウンと同時に永久閉店しました。それ以前に2軒が別の場所に移動しています。

この通りで、雨後のタケノコのようにニョキニョキと増えているのは、ネイル・スタジオです。オンラインと競走することなくマイペースで需要をのばしている事業だそうです。なぜか経営者や技術者のほとんどすべては中国系の女性です。

この件に関しては、いずれ改めて書くつもりです。

 

シャッターの下りた店舗に囲まれた全国展開のチェーン事務用品店、ライマン Ryman は私の20年来の行きつけの店です。

上部に残った1930年代のファサードが美しい外観です。

ボロッちい空き家を一軒置いてとなりは...

第二級保存指定建築、1920年代に創業して、30年代から、50年代の内装が完璧に残る町のパブ、Swan with Two Necks です。

向かいが、ストックポートから撤退したデパート、エメネス(M&S、旧マークス&スペンサー)の空きビルです。

 

エメネスの空きビルは、最近改装が終了。

1930年代、アールデコ様式の外観を残して、内部を徹底改装、ストック Stock という商業ビルとして開業待ちです。テナント募集の告知が出ていますがはたして店舗スペースが埋まるのでしょうか。

 

これは、「ストック」を表側のマージー・ウェイから撮った写真です。

 

ストック」のとなりは、20 年近く前ストックポートで最初に閉店した、デパート、ウールワースだったやはり1930年代の建物です。

天気が良かった先週末の写真です。表通りは工事中にもかかわらずそれなりの人通りなのに...

この裏のプリンセス・ストリートの閑古鳥のなく衰退ぶりと言ったら...ジュースバーとアイスクリーム屋がつぶれるのも無理はないかもしれません。

プリンセス・ストリートの反対側を平行に走る通りは...

...2018年に、「連合王国で一番みっともない建築物」に授与される栄えあるカーバンクル杯を獲得した恥辱のレジャーセンター、レッドロック Redrock のある通りです。モダンで整った見栄えのする景観なのに、週末なのに(!)ガラッガラ。

カーバンクル杯について書いた、2018年の記事のリンクです☟

輝く栄冠!建築大賞を獲得した連合王国で一番見苦しい建築物がストックポートにあり!!!

一階、のレストランスペースは半分以上空き家です。

 

景気の悪いプリンセス・ストリート(右側)から、レッドロック(左側)に通じる小さな広場に面した角の建物に若いイタリア人のカップルが経営するカフェが最近オープンしました。

夏の終わりに、友人に連れられて入ってみました。コーヒーも自家製のイタリア菓子もとてもおいしく、お値段も手ごろでした。この日、通りがかりにのぞいてみたら、かなり繁盛していました。

ストックポートに限らず、空き店舗の多いエリアを有する町では、新しく店やカフェなどをオープンしたい新規の事業主に自治体が手厚い援助をしているようです。開店後1年間は家賃を払わなくてよい等の措置にひかれて次々と新しい店がオープンしています。

ただ、支援の期間が過ぎてからも正規の家賃を払い続けて同じ場所で経営を続けられるほど成功する店はあまりない...ということです。

イタリア人のカフェ、がんばってほしい!

 

 

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国家の恥辱、英国首相のスピーチ欺瞞、ニュースで報道されなくたって言ったのは事実!

2023年10月08日 04時32分23秒 | 英国の、生活のひとコマ

昨日はさわやかな秋晴れの、おだやかないい天気でした。

日中最高気温は19℃、午後、それより暑く感じられる時もありました。

写真は、葉が紅葉する過程が美しかったストックポート・タウンセンターのセント・ピーターズ・スクエアの木々、夏季限定だと思っていたゴボゴボ噴きあがる噴水(親子連れが水の間をキャーキャー言いながら駆け抜けていました)。

ぺコンとつぶれたビールのアルミ缶を持たされた、ストックポート選出の19世紀の国会議員、穀物法の撤廃に尽力した郷土の偉人、リチャード・コブデン像です。

話題は、さわやかでもおだやかでもない英国の首相の恐怖の噴飯スピーチに関してです。

水曜日の午前、与党、保守党の党大会が、マンチェスターで開催されました。

かつて労働党員だったバリバリ左派の夫(トニー・ブレア内閣のイラク派兵に抗議して脱党しています)と、午前11時開始のライブ演説中継を心待ちにしていました。

...が、夫は会場のマンチェスター・Gメックス前で開場を待つ保守党員がレポーターの質問に次々と答える場面を見て、発音が特権階級の子弟が通う(という)伝統私立校パブリックスクール風だとかこいつのエリートぶった服の着こなしが気にくわない...とか、いいがかりめいた悪態をつき始めました。そして肝心の首相のスピーチが始まっってすぐ、保守的なあらゆることに嫌気がさしたらしく、聞くのをやめてテレビの前を立ち去りました。

私はそのまま、座って聞きました。

私にはどうでもいい、イングランド南北を結ぶ超高速鉄道  第2ファーズ HS2(すでにロンドンと結ばれているバーミンガムからマンチェスターへ開通の最終段階)敷設を取りやめるという重大宣言のほか...まあ、いいことも言っていました。次世代の喫煙全面禁止案、若者の手に職をつけさせる案、超高速鉄道の代りに在来線やバス路線など市民生活に直結する公共交通機関の発展促進、女性に対する性犯罪や暴力には厳罰で対処する案...など。

最後のほうでドカンとぶちかましたのが教育に関する国辱発言、原文と私の意訳です☟

We shouldn’t get bullied into believing that people can be any sex they want to be. They can’t, a man is a man and a woman is a woman. That’s just common sense.”

私たち(教育を受ける子供たちの意)が、人は誰でもなりたい性になれると無理やり信じこまされるようなことがあってはなりません。人は誰でもなりたい性になれるなんてことはないんですから。男性は男性、女性は女性、これは常識です。

言葉遣いは決して攻撃的ではないけれど、民主主義国家である英国の首相リシ・スナクが堂々と、党大会で言ってのけた恐怖のヘイト発言。対象はトランス・ジェンダーの人々です。

常識って誰の常識だ?!

生まれた性と性自認が違う人の存在が常識外だと言いたいのですね。自分がそうでないから全否定、国家の元首たる人物の決定的な想像力の欠如の露呈!

前任者、ボリス・無能・ジョンソン首相のウンコぶりも大したものでしたが、ふてぶてしい容貌で感じ悪さ全開のジョンソンが非常識なことを言ってのけても、「そんなキャラクター」として受け流すことも可能でした。

スナクのこの発言は、特定の人々(トランス・ジェンダー)の存在への攻撃です。ジョンソンのバカ発言とは悪辣度のレベルが違います。

若々しい行動力、さわやかな笑顔、やさしいパパ、愛妻家のイメージで国民を魅了し続けたリシ・スナクが本性を現したと言ってよいでしょう。

言いたくないのですが、移民の子孫(非白人)であることも一定の人たちを特にひきつける重要な要素だったはずです。

 

「移民の子孫の自分が首相になれて、しかもそれが特別なことでも何でもないこの国を誇りに思う」と数十分前に発言し聴衆をむせび泣かせて会場を沸かせたスナクが、どの口で言う!?

白人優位の英国社会にインドから移民してきたスナクの祖父は当時、完全に少数派で、理不尽な待遇も受けたはずです。国会議員になった孫のスナクを誇りに思って亡くなったというそんな移民一世のおじいちゃんに対して恥ずかしくないのか?!

スナクの祖父は自分たちがもう無力な少数派ではない英国社会の変化がうれしかったはずです。

移民の子孫を異端視することがない現在の英国で、今や国政の最高の地位についた彼が自分とは違う少数派を異端視する正当性はあるのか?

絶対にありません!

移民の子孫であることを誇りに思う資格はない、スナク!

ご存知の通り、私の娘は男の子として生まれたトランスジェンダー女性です。(正式な登録はまだすんでいません)家族がヘイト対象だから躍起になっているのではありません。

トランスジェンダーに限らず、少数派の存在を異端視したり常識外認定することが民主主義国家では許されることではないと主張しているのです。それを許せば、自分だってなにかの分野で攻撃対象の「少数派」になることだってあり得るのです。そういう私と私の子供たちは、すでにこの国では人種的少数者ですしっ!

質問です。性自認が生まれた時の性と違うのってそんなに大ごとですか?私は、自分の娘がそうだとわかるずっと前からそんな人がいてもぜーんぜん不思議ではない、と思ってきました。

男の子だと思っていた自分の子供が「実は自分は女の子だ」と打ち明けてくれた時、思い当たることもありましたし、受け入れることに少しもためらいはありませんでした。実は女の子がずっと欲しかったことを思い出しましたし。

スナクのかわいい娘二人がトランスジェンダーだったりしたらどうなるのか気になるところです。(受け入れられないないとしたら気の毒なことだ!)

問題はもうひとつあります。

その日1日中、テレビのニュースではスナクの党大会演説の件でもちきりでした。

論点は、マンチェスターからロンドンに行く時間が1時間短縮されたって、ロンドンに用事がない私には本当にどうでもいい、もっぱら超高速鉄道の敷設中止の件でした(過去2世紀間にわたって、経済的にロンドンに従属させられてきたイングランド北部の産業にとってはどうでもいいことではないようですが)。あと、税制とか国家医療従事者のスト権とか...

テレビの報道では首相のヘイト発言がほとんど取り上げられないのはなぜでしょうか。平日の午前中のライブ中継です。働いている人は聞いてなかったでしょうね。

インターネットで検索すると、もちろんLGBT(性的少数者)のコミュニティが大さわぎをしているのがわかります。でも、LGBT  当事者ではない人たちにはあまり知られていないとか?だったら、たいへんです。

演説そのものを聞き逃した夫は「ほんとにそんなこと言ったのか、ニュースで言っていないじゃないか」と私がきき間違いをしたかのようなことを言いました。

YouTubeでいくつも上がってきている、スピーチの問題発言部分のビデオを大音量でプレイして納得させました。

「あなたたちの首相がこれ、言ったのよ。大さわぎしなさいよ」と当事者の娘も呼びつけて焚きつけました。二人ともキタナイ言葉をいっぱい使って反応してくれました。

翌日と金曜日あたりから、やっとボツボツと各国の反応がオンライン・ニュースで発信され始めました。

だけど、テレビのニュースでは、まだほとんど何も言ってません...

...日本では、「男性は男性、女性は女性、これは常識です」発言に関する報道は皆無...??なようですね。それどころか、喫煙違法化に関する部分のスピーチを紹介したビデオに、スナクの勇気と行動力を讃え、日本にもこんな政治家が必要だ!なんてコメントがいーっぱいついています。

だ、ま、さ、れ、な、い、で!

スナクは「賭け」に出たんですね。

多くの保守派が思っていても口にできない「正論」をあえて口に出すことによって、「僕はポリティカル・コレクトネスにビクビクして『正論』すら口に出せないへなちょこ政治家とは違います」ってアピールでしょうね。姑息です。

果敢な言論者でも何でもない差別主義発言者です。

大会で聴衆は喝さいしていましたし「よく言った!」「言ってくれてありがとう!」と言ったコメントがYouTubeビデオにたくさん寄せられています。

トランスジェンダーがいたら、そんなにダメですか?

トランスジェンダーのみならず、「これは常識」と少数派を攻撃してもオッケーな風潮が世の中に広がって行かないか心配です。

 

 

 

 

 

 

 

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格安パン屋もハロウィーン販促、季節限定商品の企画力

2023年10月05日 07時54分02秒 | 英国ってハズカシイ!

ストックポートにある格安パン屋チェーン、その名もパウンド・ベーカリー Pound Bakery の窓ガラスの目立つ位置に貼られていたポスターです。

ハロウィーン向け、季節限定のお菓子新スパーダー・マン New Spider Man

定番のビスケット、ジンジャー・ブレッドマンに定番の駄菓子、グミのクモを貼り付けて「スパイダー・マン」と名付ける企画力に脱帽しました。よく見たらクモに貼り付かれたジンジャーブレッド・マンは平常心で笑っています。

ただのダジャレ、手抜き商品アイデアではなく、クモのグミがちゃんとスパイダーマン色なところに企業のこだわりが感じられます。(定番のグミのクモは単一蛍光色が一般的です)

「パウンド~」は「1ポンド均一」ショップを意味する店名です。日本の「100均ショップ」ほどのお得感はありません。1ポンドは180円ぐらいですしね。

...スパイダーマン、買いませんでした。

 

 

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はじめて作ったおなじみのキノコスープとポーランドからやってきたちょっと豪華な野生のキノコ詰め合わせ

2023年10月04日 06時38分01秒 | 英国の食べ物、飲み物

英国ではとても人気のある、カフェの定番料理です。

クリーム・オブ・マッシュルーム・スープ (キノコのクリーム・スープ) cream of mushroom soup

軽く昼食をとるために入ったカフェの「本日のスープ」がキノコだったら大喜びの夫のお気に入りのスープです。

私もしょっちゅう飲んでいるにもかかわらず、実は作ったのはこれが初めてです。

 

スーパーマーケットではなく、商店街の八百屋さんで、チェストナッツ・マッシュルーム chestnuts mushroom という1年中出回っているお手頃キノコを380g買いました。100g、40ペンスは(70円)とても安いです。

ハンパな重さは、量り売りでしたので、ピッタリ400gを秤に載せるのが困難だったため。

 

話がそれます。

ポーランドから輸入された「野生のキノコ」寄せ集めの200gパックが 同じ店で、2ポンド99ペンスで売られていました。興味をひかれて、買いました!

2パック買ってこれでスープを作るのはちょっともったいないですね。

3~4日はもつそうです。お店の女性が勧めてくれたようにチーズをかけてオーブンで焼くか、ニンニクといっしょにバターで炒めるか、あるいは和風スパゲッティの醤油ベースのソースにからめて食べるのもいいかもしれません。

 

シメジみたいなのや、マイタケみたいなのも入っています。

上の写真の真ん中あたりにある丸っこい茶色のキノコは、見た目が100g40ペンスの安いチェストナッツ・マッシュルームにそっくりですが、香りがマツタケにそっくりです!マツタケかも...しれません。2つ入っていました。

野生のキノコ、興味深いです。

ポーランドでは昔から秋のキノコ狩りが盛んだそうです。ストックポートにもいくつかあるポーランド食品店では、お値段がピンからキリまでのキノコの瓶詰めがたくさん売られています。今度通りかかったら、ためしに安いものから買ってみます。

キノコ狩りがしてみたい!のですが、やっぱり毒キノコ、例えば猛毒のあるデス・キャップ death cap(名前からして怖い!)が怖くてまだ1度も試したことがありません。

夏に泊りがけで遊びに来た娘のインターネット・ゲーム仲間のデンマーク人の男性は子供の頃からキノコ採集をしてきた、キノコの目利きだそうです。秋には家族で森に行ってキノコ狩り...いいですねぇ。

 

レシピです。

インターネットで見つけたBBC編集の「豪華版レシピ」と、スーパーマーケット、テスコ Tesco の「普及版簡単レシピ」両方を参考に作りました。

4人分です。

材料は…

キノコ; 豪華版では種類を問わず野生のキノコ wild mushrooms 400g、普及版ではチェストナッツ・マッシュルーム 750g。私はチェストナッツ‐を400g使いました。

クリーム;私は豪華版指定の、クレム・フレーシュcrème fraîche 300g を使いました。乳脂肪分が高く、酸味のある発酵クリームです。普及版のミルク100ml で充分だと思います。

タマネギ1個ニンニク1かけ、ハーブはいずれも生のもの、豪華版はタイムとチャイブ1茎、普及版はパセリ1茎、チャイブは庭から摘んできましたがタイムはなかったのでお徳用の乾燥ミックスハーブでごまかしました。

豪華版は乾燥ポルチーニ・マッシュルーム porcini mushroom 25gと言う薫り高い高級食材を香りつけに指定しています。30gで3ポンドもします!刻んでお湯に浸して出汁を取るために使うのですが、私はもちろん省略しました。

豪華版の材料リストにあったお好みで仕上げにたらす、「トリュフ・オイル」という贅沢そうな材料も無視しました。

スープ・ストック;私は豪華版指定の野菜のスイス・ブイヨン(顆粒をお湯で溶いたもの)800mlを使いました。(うちにあったものですから)普及版ではミルクを入れるためか、野菜ストック(即席のキューブをお湯で溶いたもの)500mlと少なめですね。日本では万能の「コンソメ―スープ」で代用できそうです。

刻んだタマネギニンニクバター(豪華版)かオリーブ油(普及版)じっくり炒めて、タイムを加え(豪華版)、キノコを加えてまたよく炒めストックを加えて沸騰させ、クリームかミルクを入れてよく混ぜて電動のハンドミキサーで攪拌。おしまい

夫は窓際菜園のバジルをちぎって入れました。(一番上の写真)私は豪華版レシピ指定の、チャイブを庭から積んできて入れました。普及版はパセリを刻んで散らします。

豪華版レシピに指定があったクルトンは、コンビニエンスストアで5時を過ぎてヤケの投げ売り価格(28ペンス=50円)に暴落したフランスパンをバターで炒めて作りました。レシピにパンの種類の指定はありません。

好評でした。

意外にも、娘は今までクリーム・オブ・マッシュルーム・スープを飲んだことはなかったそうです。家で作って出したのは初めてですし、そう言えば若い人は外食にスープとパンなんて選びませんよね。

色のきたなさにギョッとしたようですが、飲んでみておいしいと言ってくれました。

 

野生のキノコの見分け方を、修得したいと本気で思うようになってきました。キノコはそこら中にニョキニョキ生えていますから。

 

娘のお友達でデンマーク人のキノコ採集上級者に言わせると、「食べられるキノコ」の美味しさには細かいランクがあって、不味いものはだれも見向きもしないのだとか、もちろん美味しさランクが高いものはとりつくされて、希少でしょうね。奥が深いです。

同じ欧州でも英国と違ってキノコ狩りの習慣が今もひろく受け継がれている国々があるなんて!うらやましいです

 

近所のキノコと毒キノコの怖さについて書いた最近の記事のリンクです☟。

採り放題、身近なキノコ...死の危険と隣り合わせのキノコ狩り

 

コメント (2)
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