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マダニ媒介感染症・元患者が初証言 2013年06月

2013年06月09日 | Weblog 

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※- マダニ媒介感染症・元患者が初証言 2013年06月09日
 

6月09日、NHK website ー : マダニが媒介する新たな感染症にかかり、一時は意識不明の重体となった山口県内の女性が元患者として初めて取材に応じ、「病院に運ばれた前後2週間ほどの記憶がない。自宅周辺の草取りをしていてマダニにかまれたと思うが、かまれた自覚はなく怖い」と、気づかないうちに感染した怖さなどについて話しました。

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マダニが媒介するSFTS=「重症熱性血小板減少症候群」は、ことし1月国内で初めて感患者が報告され、厚生労働省がさかのぼって調査した結果、平成17年からこれまでに、九州、中国、四国の10の県で21人の感染が確認され、このうち9人が死亡しています。

ことし4月山口県岩国市の病院に入院し、この感染症と診断された県内に住む60代の女性が、元患者として初めて取材に応じました。

この中で女性は、症状について、「体のだるさと39度を超える高熱が1週間ほど続いた。携帯電話に出ないことを心配した夫から連絡を受けた近所の人が、自宅のソファーで倒れているのを見つけてくれ、救急車で病院に運ばれたが、その前後、2週間ほどの記憶がない」と説明しました。

入院直後、担当の医師は原因が分かりませんでしたが、入院3日目に女性の容体は急変し、意識不明になったため、医師が体を調べたところ、右腕に3ミリほどのマダニが食い込んでいるのを見つけたということです

女性の容体はその後も悪化し、唇から出血したり、心不全を起こしたりしたため、集中治療室で治療を受け、一命を取りとめました。

女性はマダニが媒介する感染症にかかったことについて、「感染症のことは知っていたが、こんな風に自分がなるとは思っておらず、あとからぞっとした。半ズボンをはいて自宅周辺の草取りをした際、服についたマダニにかまれたと思う。毛虫や蜂に刺されれば分かるが、マダニにかまれた自覚はなく、だからこそ怖い」と話しています。

「ちょっと外来に来た患者では分からない」

女性を担当した国立病院機構岩国医療センターの谷岡大輔医師は、運ばれてきた直後の女性の容体について、「血液検査をしたところ血小板と白血球が少なかったが、原因が何か分からず、点滴をしたら元気になったので、かぜでもひいて元気がないくらいに思った」と説明しました。

入院3日目に女性の容体が急変し、意識不明になったため、医師が体を調べたところ、右腕に3ミリほどのマダニが食い込んでいるのを見つけ、SFTSを念頭に治療に当たったということです。

マダニを見つけた状況について谷岡医師は、「原因が分からなかったので体をずっと診ていて見つけた。マダニはほくろのようにも見え、患者の体を拭いたりしている看護師も気付いておらず、ちょっと外来に来たという患者であれば分からないと思う」と話しています。

女性の容体はその後も悪化し、意識障害に加え、口の中や皮膚の下に出血が見られるようになり、さらに呼吸不全と心不全が起きたことから、集中治療室で治療を行ったということです。

女性は徐々に回復し、減少していた血小板も正常な数値に戻ったため、3週間余りで退院したということです。

谷岡医師は治療の状況について、「集中治療室で総合的な管理を行ったことで何とか乗り切ったが、命が危なかった。ウイルスの治療薬はなく、患者の生命力がウイルスの力に勝ってくれないかと祈るような気持ちだった」と話しています。

そのうえで谷岡医師は、「すべてのマダニがウイルスを持っているわけではないので過度に恐れる必要はないが、医療関係者は診断に行き着くためにも、この感染症を頭の片隅において診察に当たる必要がある」と指摘しています。

< SFTSとは >

マダニが媒介するウイルスによる感染症SFTS=「重症熱性血小板減少症候群」は、感染から発症までの潜伏期は、数日から2週間とされていて、感染すると、発熱やおう吐、下痢などかぜのような症状が現れ、重症の場合は、血液中の血小板が減少して出血が止まらなくなったり、腎臓の機能が低下したりして死亡することもあるとされています。

ワクチンや確立した治療方法はありません。

国内で検出されたウイルスの遺伝子の配列が中国で見つかったウイルスと異なっていたことから、SFTSのウイルスは、以前から日本国内にも存在していたと考えられています。

ウイルスを媒介するダニは、衣類や寝具など家の中に生息するダニとは種類が異なり、国内でも屋外に広く分布するマダニで、春から秋にかけて活動が活発になるということです。

厚生労働省は研究班を設置して今後3年をかけて実態解明を進める方針で、研究班では、各地でマダニを採取してウイルスの分布を調べているほか、予防策や治療方法の開発を進めています。

「野山では肌の露出抑えて」

厚生労働省の結核感染症課の中嶋建介室長は「野山が突然、危険になったわけではないが、野山に入る時はマダニにかまれないよう長袖、長ズボンを着用し、足首の隠れる靴を履くなど、肌の露出を抑えることが大事だ。帰宅したらマダニにかまれていないか玄関や風呂場などで確認し、万が一かまれた時には速やかに皮膚科を受診してほしい」と呼びかけています

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