スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

アーバンナイトカーニバル&絶対に無限の認識

2017-08-07 19:03:18 | 競輪
 川崎競輪場で開催された昨晩のアーバンナイトカーニバルの決勝。並びは新山‐山崎‐佐藤の北日本,深谷‐伊藤の愛知,脇本に伊勢崎,原田‐園田の西国。
 やや見合うような形になったものの園田がスタートを取りにいって原田の前受け。3番手に脇本,5番手に深谷,7番手に新山の隊列に。残り2周のホームに入る前あたりから新山が上昇すると深谷が先んじて動き,ホームで園田を叩き誘導も交わして先頭に。追った新山がコーナーで深谷を叩き,4番手に深谷,6番手に原田,8番手に脇本という一列棒状に。後方に置かれた脇本がバックから反撃に出ると打鐘。そのまま脇本がホームで新山を交わしかまし先行に。やや口が開いて3番手に新山,6番手に深谷,8番手に原田という一列棒状に。口が開いていた新山がバックに入ってもなかなか前との差を詰められなかったので,直線は番手の伊勢崎が脇本を交わして先頭に立ちました。しかし6番手からの捲り追い込みになった深谷が外を強襲。これが届いて優勝は深谷。4分の3車輪差の2着に伊勢崎。半車身差の3着に脇本。
                                     
 優勝した愛知の深谷知広選手は4月の高知記念以来の優勝で記念競輪は15勝目。川崎では2012年に記念競輪を優勝しています。このレースは新山が先行して山崎の番手発進もあり,それをだれかが捲ることができるのかというレースになるのではないかと想定していました。深谷が先に動いて新山ラインの後ろを取ったのは,そういった展開を予想していたからではなかったかと思います。ところが脇本がかましていったときに新山が抵抗できなかったので,僕の想定とは異なった展開に。確かに脇本は捲りに回るよりは逃げた方が力を出せるタイプではあり,自分の力を十分に出すために駆けていったのでしょう。それで3着に残っているのですから,脇本の判断は正しかったのではなかったかと思います。ただこのレースの深谷は強すぎました。たとえ新山の先行でもおそらく勝てていたでしょう。この力を継続的に発揮していってほしいと思います。

 第一部定理一〇備考がいっているのは,延長の属性Extensionis attributumと思惟の属性Cogitationis attributumは実在的に区別されるがゆえに,同一の実体substantiaの本性essentiaを構成しているか異なった実体の本性を構成しているかは,各々の属性を十全に認識しただけでは不明ということです。つまり,延長の属性を十全に認識することは物体的実体substantia corporeaを十全に認識することと同じで,思惟の属性を十全に認識することは思惟的実体を十全に認識することと同じなのだけれども,だからといってこれだけでは物体的実体と思惟的実体が異なった実体であるか同一の実体であるかまでは不明であるということです。そして,第三種の認識cognitio tertii generisは,神の属性の形相的本性essentia formalisの認識を原因としているものですから,それは人間にとっては物体的実体か思惟的実体のどちらかを原因としているのですが,物体的実体も思惟的実体も,いい換えれば延長の属性も思惟の属性も,それ自身を原因として概念されているので,やはり同様にそれだけでは,物体的実体と思惟的実体が同一の実体であるかそれとも異なった実体であるかということ,要するに延長の属性によって本性を構成される実体と思惟の属性によって本性を構成される実体とが,同一の実体であるのか異なった実体であるのかということは不明なのです。
 では実際に異なった実体であるのかそれとも同一の実体であるのかということは,実は別の論理構成によって僕たちに知られることになるのです。もちろんそれは同一の実体であり,その実体とは神Deusなのです。このことは論理的には第一部定理一四にあるように,存在する実体は神だけであるということから帰結するのですが,そのことは第一部定義六にあるように,絶対に無限absolute infinitumであるという神の本性に起因します。したがって,僕たちが第三種の認識によって延長の属性なり思惟の属性なりの形相的本性を認識するときには,自己の類において無限である存在者としての神を認識していることになるのですが,存在する実体が神だけであるということを同時に知っているなら,それは絶対に無限である神を認識しているのに等しいことになります。どちらであっても,絶対に無限である神の本性を構成する属性を認識していることになるからです。
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