スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ニエル賞・フォワ賞&第一部定理二六まとめ①

2013-09-16 19:12:45 | 海外競馬
 現地時間で10月6日に行われる凱旋門賞のステップレースが15日にあり,凱旋門賞を目指して渡仏した2頭の日本馬が出走しました。
 3歳馬によるニエル賞GⅡ芝2400mには,今年の日本ダービー馬キズナが出走。個人的には好発から前に行ってしまうようなケースを心配していましたが,そうはならず,隊列が落ち着いてからは後方2番手の内を追走。直線に入ってから外に出すとよさそうな手応えで前に接近。この時点で好勝負は間違いないと思いました。そこからすぐ内にいた人気のFlintshireを交わし,最内で先頭に立っていたOcovangoも捕えて先頭に。ずっと進路がなかったために脚を溜めることになったRuler of the WorldがFlintshireの内から急襲。2頭が並んでゴールイン。僕はグリーンチャンネルの生中継で視ていて,2着に思えたのですが,写真判定の結果はハナ差でキズナの優勝でした。
 優勝したキズナ東京優駿以来の出走で重賞4連勝。相手もまずまず揃っていて,休養明けで初の海外遠征と厳しい条件でしたがそれをはねのけた形。常識的には上積みがあると考えられますので,本番にも期待を持てる内容であったと思います。父はディープインパクト。母はキャットクイル。半姉にJRA賞1998年の最優秀3歳牝馬,2000年の最優秀4歳以上牝馬のファレノプシス。半兄に2002年のピーターパンステークスを勝ったSunday Break
                         
 騎乗したのは武豊騎手。日本馬に騎乗しての海外重賞は2007年のドバイデューティフリー以来。管理しているのは佐々木晶三調教師で,海外重賞初制覇。ニエル賞を日本馬が優勝したのは初めてです。
 4歳以上のフォワ賞GⅡ芝2400mには,JRA賞で一昨年の年度代表馬,昨年の最優秀4歳以上牡馬のオルフェーヴルが出走。ここはキズナの帯同馬であるステラウインドが出走。過去のレースぶりからこの馬は後ろを離して逃げることになると予想していましたが,逃げるには逃げたものの僕が思っていたほど後ろとの差は開きませんでした。オルフェーヴルはずっとインの3番手追走。直線に入ってステラウインドのすぐ外に出すことが叶うと持ったままで並び掛け,そこから追うと瞬時に後ろを離しました。騎手もビジョンを見たり後ろを振り返るほどの余裕があり,最後は流して3馬身差で楽勝でした。
 優勝したオルフェーヴルは前走となる3月の大阪杯からの連勝で重賞は10勝目。フォワ賞は昨年も勝っていて連覇。ここは能力だけで考えればこの馬に匹敵できそうな相手が不在で,馬場に問題はないこともはっきりしていましたから,楽勝は当然の結果ともいえます。この馬の場合は自身で勝利を放棄したりすることがありますので,課題はそうした点と,現地入りしてからちょっとしたアクシデントがあった点でした。今回はどちらも問題となりませんでしたが,本番も相手関係をどうこういう以前に,自身との戦いになるでしょう。父はステイゴールド。母の父はメジロマックイーン。曾祖母がグランマスティーヴンス。全兄にJRA賞で2006年最優秀2歳牡馬,2009年最優秀4歳以上牡馬のドリームジャーニー。Orfevreはフランス語で金銀のかざり職人。
 騎乗したのはフランスのクリストフ・スミヨン騎手。日本馬に騎乗しては昨年のフォワ賞以来の海外重賞制覇。管理しているのは池江泰寿調教師で,やはり昨年のフォワ賞以来の海外重賞制覇。
 フォワ賞に出走したステラウインドは5着。オルフェーヴルの帯同馬のブラーニーストーンはフォワ賞出走が叶わず,プティクヴェール賞GⅢ芝1000mに回り6着。日本馬全体での海外重賞制覇は昨年暮れの香港スプリント以来。

 今回はまとめに入る前に,お断りしておきたいことがあります。
 一般に,Aについて考察するとします。その過程で,直接的にはAと関係はしないのだけれども,Aの論証のために,Bの論証が必要になるという場合が発生し得ます。これはBについても同様で,Bの論証のためにはCの論証が必須であるというケースがあり得ます。論証過程ですから,これが無限に連鎖するということはあり得ませんが,細かく分割していくならば,この連鎖がかなり長く続くという場合が発生することがあるということは,お分かりいただけるものと思います。
 こうしたことは論証を必要とする考察については一般的に妥当します。ですからこのブログにおけるこれまでの考察においても,こうした場合というのが幾度となく発生していました。そのときに,たとえばBに該当する内容が,すでに考察されていたという場合には,そこに訴求すればいいのですから,さほどの手間を必要とはしません。しかしいつの場合でもそうであると限らないのは当然です。そしてその場合には,Aの論証にはBの論証が必須なのですから,A,つまりその考察の主題とは直接的には無関係であっても,Bの論証を行うということになります。そうでなければAを論証できないのですから,そういう手法を採用することは当然といえるでしょう。そしてこのことは,Bの論証に必要であるCの論証の場合にも該当します。そして,こうした論証を,さらにCの先まで,長いこと継続していかなければならない場合というのも生じ得るわけです。
 今回の考察においては,こうしたケースというのが頻出しました。つまりそれだけ,まだ考察していない事柄に訴える必要があるという場合が多かったということになります。実際,今回の考察の大半というのは,むしろそちらの論証に充てられることになったというのが正しいくらいではないかと思えます。
 そうした論証は必須であったのですから,避けることはできなかったわけで,そのために今回の考察が長くなってしまったのは止むを得ません。ただ,こうした事情がありますので,今回のまとめは,あくまでも今回の考察の主題に的を絞ることにします。
コメント
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