スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

キャサリーンパー&限定

2013-07-13 18:59:02 | 血統
 水曜日のジャパンダートダービーを圧勝したクリソライト。この馬の輸入基礎繁殖牝馬は祖母のキャサリーンパー。1987年アメリカ産でファミリーナンバー16-a
                         
 1993年から3年間はアイルランドで繁殖生活を送り,翌年はイギリスへ。このイギリスでの産駒は輸入されて日本で競走生活を送りました。次の年もイギリスで種付けされましたが受胎したまま日本へ。したがって1997年に産まれた産駒が最初の日本産ということになります。
 コンスタントに産駒を出していき,2003年にエルコンドルパサーとの間に産まれたのが2006年のジャパンカップダートを優勝し,同年のJRA賞では最優秀ダート馬に選出されたアロンダイト。未勝利から4連勝で初の重賞挑戦がこのジャパンカップダートであった驚異的な上がり馬でした。残念ながらその後は勝利から見放されてしまいましたが,これは順調さを欠いたため。何もなければもっと活躍できた筈であったと思います。
 アロンダイトのひとつ上の全姉がクリソプレーズで,この馬がクリソライトの母になります。2着馬に父であるゴールドアリュールと同じだけの差をつけての圧勝でしたから,父と同様の活躍を期待したいですし,一族として叔父の古馬以降の無念を晴らしてほしいです。
 キャサリーンパーは叔母も輸入されて繁殖生活を送りました。1995年にフラワーカップを優勝したイブキニュースターは,キャサリーンパーの従妹です。

 同一の本性naturaを有するほかのものによって限定されるものが有限finitumであるといわれるのであれば,有限であるものだけが限定を受けているものであるということになります。スピノザの哲学では,事物の定義Definitioは定義される事物の本性essentiaを意味し,事物の本性というのはその事物と一対一で対応するもの,すなわちAの本性がXであるなら,Xという本性を有するものはAだけであるという関係にありますから,このことは第一部定義二から明らかです。したがって,ふたつの個物のうち,少なくともres singularisの方が限定されているということは,第一部定理二八から明白であるといわなければなりません。
 ただし,現在の課題の解決のためには,何が限定されたものであるのかということを知るだけでは十分ではありません。ここで考察しようとしている限定determinatioは,結果effectusとして限定を受けるものは何であるのかということではなくて,原因causaとなって結果を限定するものは何であるのかという点にあるからです。つまり必要なことは,個物res singularisが限定を受けているといわれるときに,そのres singularisを限定しているものは何であるのかということです。
 そしてその答えもまた,第一部定理二八のうちに含まれているといえます。すなわちこの定理Propositioは個物res singularisの原因と結果の無限連鎖を主張しています。それは要するに,結果としてのres singularisの原因はそれとは別のres singularisであり,そのres singularisの原因であるものはまたそれとは別のres singularisであって,この関係が無限に連鎖していくということです。したがってあるres singularisを原因として限定するものは,それとは別のres singularisであると考えなければならないと僕は思います。つまりres singularisは,結果として別のres singularisによって限定されるものであり,同時に原因としてそれとも別のres singularisを限定するものであるということになると思うのです。つまりres singularisとは,限定されつつ限定するものなのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする