思考の部屋

日々、思考の世界を追求して思うところを綴る小部屋

お大師様に導かれ・四国霊場第十三番大日寺の金昴先住職

2013年09月08日 | 仏教

 今朝のEテレ「こころの時代」は、四国徳島県にある大日寺の金昴先(キム・ミョウソン・55歳))住職の「お大師様に導かれ」というお話で、女性僧侶金さんご自身の運命とそこから語られる仏道でした。

 私がはじめて金武住職を知ったのは2年前の2011年10月2日にNHK総合のドキメント20minで放送された『韓国舞踊家運命の愛に生きる』という番組でした。
 
 金昴先さんは、韓国伝統舞踊の名手で間違いなく人間国宝に指名される予定の流舞踊家でした。1995年に徳島で舞踊公演した際、大日寺に宿泊した。そのとき住職であった大栗弘栄さんが金さんに一目惚れ、縁あって一年もしないで結婚、そこには赤い糸ともいえる運命がありました。

 長男・弘昴(ホンミョ)君(現15歳)も生まれ舞踊にも力を入れて幸いの日々を送っていたが2007年4月に住職で夫の大栗弘栄さんが急死、幼子の弘昴(ホンミョ)君と二人きっりになり前途がまったく閉ざされた状態になりました。

 金昴先さんは「韓国に帰りたい」と気持ちでいっぱいになり、帰国を決断するが、しかし、息子の弘昴君が病院での死に際の父である大栗弘栄さんの意識状態での手の動きから父の気持ちを理解、「僕は父さんのような僧になりたい。20歳になるまで母さんが守って」と訴えた。

 2007年7月、得度して尼僧になり、真言宗大覚寺派の指導で一から勉強し、翌年12月に住職に就任した。今は、「弘法大師が、わたしをこの寺に置いてくださった」と語る。「すべては弘法大師のお導き」四国霊場第十三番大日寺は多くのお遍路さんが巡礼で立ち寄る。

 先月の徳島の阿波踊りに「韓国連」が参加したようです。弘昴君は現在アメリカに留学、国際的な感覚を持つ僧侶として育つことを夢見て、そこには金住職の個人的な夢も重なる。世界が平和であるように。韓国、中国、日本の関係は現在最悪な状態です。「愛」「ありがとう」「おもてなし」そんな言葉が金住職から語られる。

 韓国舞踊には僧舞があり「お坊さんの修行は別物ではない。自身の中では踊りと僧を両立し、本当の僧舞が踊れている」と語っていました。

 英語、中国語、韓国語、スペイン語、そして日本語。金住職は舞踏家である頃100カ国ぐらいを公演するなの間違いなく国際人です。アジアは一つというよりも世界は一つ(We are the word)、「四国八十八か所霊場を世界遺産に登録したい」「息子を21世紀の立派な宗教家い育てたい」それは先代住職である夫大栗弘栄さんの意向でもあるという。

 徳島県の「徳」、高知県の「高」で徳の高い四国、愛媛県の「愛」そして香川県の「香」で愛の香りが出てくる四国、本当の香りが出てくるお遍路の国になることは世界が平和になるそこに四国精神があるという。

先代住職の語った言葉、

「仏縁で生まれた人は生まれ変わっても遍路になる」

「仏さまは我慢できるくらいの試練と不幸をお与えになる」

また、「辛い時、悲しい時、寂しい時、そんな大変な時に誰も助けてくれない。結局人生は楽しんだ者が勝ち、だと思う。人生は必ず幸せになるようにできている。だから楽しんだ者が勝ちだから楽しんで前向きで自分を傷つけないでチャレンジ精神で頑張って乗り越えて活き活きするだけ。」

 そして「運命を自然に任せるだけ」と語っていました。

 「結局人生は楽しんだ者が勝ち」とは、運命の与える意味を理解し、態度価値を持たれた方の言葉だ。そこには間違いなく「第二生まれ」をした人の姿が見えていた。

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