“ハリネズミとキツネ”という寓話が古代ギリシャにあります。
キツネはハリネズミを捉えようといろいろな知恵を駆使し、
複雑な作戦を、たくさん編み出します。
一方、ハリネズミに出来ることはただ一つ、
攻撃されたときに体をまるめるだけの、極めてシンプルで明快な作戦。
キツネは、このシンプルだけど、
恐ろしく効果的な、ハリネズミの作戦を前にして、成す術もないというものです。
これは“キツネはたくさんのことを知っているが、
ハリネズミはたった一つ、肝心な点を知っている”という教訓です。
ところで、事業戦略を構築する祭には、
次の3点をどこまで突き詰めて考えるかが鍵になります。
・情熱を持って取り組めるものは何か(企業の使命)
・世界一になれる部分は何か(強みの徹底強化)
・経済的原動力になるものは何か(環境を分析し、機会を捉える)
この3つの重なる部分から、単純で明快な戦略が生まれてきます。
企業の成果創出のためには、
シンプルだけと効果的な戦略をハッキリさせなければならない。
あれこれ策を繰り出すことの前提として、
そもそも自社の寄って立つ事業は何なのかを、自ら問わなければならない。
優れた事業の戦略には、この寓話に共通する特徴があります。