Nonsection Radical

撮影と本の空間

AV女優の人と間違った

2014年02月27日 | Weblog
古本屋さんで「あの人、こんな本を出していたんだぁ」と手にしたのは『「正義の味方」の嘘八百』(講談社文庫)。
あの人とは、「AV女優」(ビレッジセンター出版局)を書いた永沢光雄の事。
そして、よく確認もせずに買った本の作者は谷沢永一。
全然似ていないようで似ているような・・・(汗;)
「当たらずとも近からず」という感じかな。

ちょっと調べてみると作者の谷沢という人は「右の人」らしい。
satoboはアカだと自称しているけれど、そういう立場の場合、「左の人」の書く本より「右の人」の本の方が実は得る事が多いんだよね。
自分で思ってもみない事が書いてあったりして、「ふ~ん、そんな事を考える人もいるんだぁ」と考えが拡がるんだよ。
もっともこの本の作者の場合、都合の悪い事は「たいした事はなかった」と言い、不確定な事でも「不明だが、~のはずである」などと結構”オチャメ”な論理展開なんだけど、基本は話の本質を少しズラして、そこに話題を展開するある種関西的話法の人である。
内容は、これまで正義とされている事に”異議”を唱え、作者の価値観から見た正義を述べるというものなんだけど、読んでいると結構その考えがアカであるはずのsatoboと似通っている事に不思議な気持ちを抱いたりしたんだね。
例えば、年寄りがいつまでも実権を握って手放さない事に苦言を呈し、「隠居」や「還暦」で現役引退するべきだとかの話とか、戦争責任は軍部”だけ”にあるのではなく、同調していた国民すべてにもあるとか。
明治期の日本発展までが本来の日本人の力で、それ以降は堕落したという話なんだけど、残念なのは、1983年出版というバブル前の話で、作者が「良き日本」の価値としたものが昭和の終わりとともに消え去って、金儲け一色に染まってしまった日本人の選んだ道が、それはアカのせいではない事をどのように話をズラして評論するか書いていない事だな。
自分がアカであるという自覚が、ちょっと揺らいだ本でした。
AV女優の作者と間違えて買わないように。




高井田中1丁目の街並み
大阪府東大阪市高井田中1丁目
撮影 2014年1月25日 土曜日 13時50分
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