ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




岡谷商事、笹村商店。千代田区神田須田町1-30。1991(平成3)年9月1日

上市園の横町を南にいった次のブロックである。看板に、岡谷商事は「毛織物卸」、笹村商店は「綿織物卸」と商売の内容が書かれている。下右の写真が現状で、古い看板建築の建物はほとんどがまだ残っている。
岡谷商事は銅版張りだった正面がトタン波板に張り替えられている。笹村商店の後ろは看板建築が2棟で、飲み屋だった表の造作が残っているしもた屋と「栄ネーム」だった家。この2棟もかつては銅版張りだったが(『するが亭、栄ネーム店』)、下右の写真では鉄板のようなもので貼りなおされている。確かに、薄い銅板を板の壁に張り付けただけではやたらと永くは保ちそうに思えない。建てられてから80年にはなる銅板張り看板建築は今や限界なのかもしれない。



左:岡谷商事、1994(平成6)年2月6日。右:近影、2012(平成24)年3月4日

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コメント
 
 
 
再開発 (マージナルマン)
2015-11-11 10:06:44
おはようございます。
このブロックが取り壊される、との張り紙が家々にありました。
岡谷商事や理容室ハシモトのある一画すべてです。20数家くらいでしょうか。すでにベニヤ板が窓に張られている家もありました。
致し方ないのでしょうが、神田の風景と記憶が失われていきます。
 
 
 
>マージナルマン様 (流一)
2015-11-12 11:12:30
このブロックにはとりわけ戦前築の家がいまだに多く残っていたわけですが、再開発の話がまとまるのを待っていたわけですね。ブロックの西側はビルに建て替わった家がなくて、戦前の家並みが見られる貴重な街区でしたが、古いものは消えていく……。
 
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