ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




武居三省堂。千代田神田須田町1-3。1987(昭和62)年2月1日

前の通りは靖国通りで、須田町交差点の付近。右へ行くと3軒先に鷹岡東京支店がある。建物は撮影時では左から、内藤商店、木下建設(旧森田ボタン店)、三省堂、ヨシムラ。かつては内藤商店とヨシムラは羅紗屋だったようだ。現在はヨシムラがそのままの状態で残り、旧森田ボタン店の建物が正面を改装したが残っている。
武居三省堂は 江戸東京たてもの園に移築されて展示されている。そのサイトによると、明治初期に創業した文具店で、建物は1927(昭和2)年の建築。タイル張りの壁に銅板の縁取りが入っている。壁面の文字や戸袋で和風の感じがする。移築した際に建築時の状態になるように手がはいったようで、二階上の「墨硯筆」が右から「筆墨硯文具算盤問屋」に、「三省堂」の文字も造り直されている。窓の手すりも鉄製のものに替えられている。


1985(昭和60)年7月7日

『看板建築』(藤森照信・増田彰久、三省堂、1988年、1500円)に店内の写真があり、その説明文に「入ると土間があり、その向うに畳敷きの上り框で、江戸以来の店の構え方を残している。紙の商いは和紙も洋紙も商品の扱いは同じなので、古い店の造りが残ったのだろう」としている。その写真に「山口半峯先生用筆墨/製造發賣所 三省堂 武居龍吉」の古い看板が棚に架かっている。どのくらい知られている人なのかは分からないが、山口半峯については『 荘内日報社>山口半峯』というサイトに略歴が載っている。
当書の外観の写真では窓の手すりはやはり木製だが、左写真のものとは異なる。

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