ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




江東区立深川図書館。江東区清澄3-3。1989(平成1)年11月26日(4枚とも)

清澄庭園の南西角に当たる場所で、仙台掘川の北に沿った道路沿いという立地。建物は設計=東京市、施工=西村組で1928(昭和3)年に建設されたもの。正面は2階、奥は3階建てだ。建設時は東京市立深川図書館で、江東区に移管されたのは昭和25年である。
関東大震災後の公共建築の典型かと思えるような外観で、装飾はほとんどなく、耐震耐火に考慮した造りであることはよく分かる。とはいえつまらないということはなく、これという外見上の見所がないのが返ってしぶくていい。しかしこういう建物を建替えの対象としてしか見ない人のほうが世の中には多いらしい。現在の、1993(平成5)年10月に開館した古典様式だかルネサンス洋式風の建物をどう見ればいいのだろう?



重厚な感じの玄関




図書館の南面とアールデコ風の裏門

『東京建築回顧録』(読売新聞社編、読売新聞社刊、1988年)によると、関東大震災後に「帝都復興院」の事業の一環として京橋、一ツ橋の図書館と共に建設されたもので、延べ床面積1,735㎡、建設には東京市学校建築課が当たり、276,150円の巨費を投じた、とある。1945(昭和20)年1月の空襲では屋上を突き破った焼夷弾が2階の閲覧室で火を噴いた。当時、館長代理を務めていた清水正三氏の活躍で本を焼かずに消し止めたという。

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コメント
 
 
 
Unknown (カナダ)
2010-01-09 03:48:44
レトロな図書館、イイですねぇ^^
こういう味のある建物大好きです☆
 
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