ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




茂木七郎治邸。千葉県野田市野田378。2006(平成18)年4月29日

写真の屋敷は、観光的には「茂木七郎治邸」で、安政5年(1858)頃に建てられた野田市で最も古い木造住宅ということだ。個人の住宅で中には入れないようだ。外からは長屋門と塀、塀に接した蔵が眺められるくらいなのだが、それだけでもかなりの見ものである。門の前には浅い溝に橋が架かっている。昔はちゃんとした堀で水が張られ鯉でも泳いでいたのだろうか、と想像してしまう。門は開いているから、覗きこんですばやく写真を1枚撮らせてもらえたかもしれない。
茂木七郎治は茂木家本家の分家の一つだろうが詳しくは分からない。名前からの連想だが、茂木七郎右衛門家から分れたのかもしれない。『 日本食糧新聞1993.01.08』の記事によると、1993年に94歳で亡くなられた四代目七郎治氏は明治31年生まれ。キッコーマンで役員を務めながら野田市の市議会議長にもなった名士だったようだ。



2006(平成18)年3月18日

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コメント
 
 
 
金田一さーん (定マニア)
2014-03-27 07:57:19
このお宅を見たら、ケーブルテレビでたまに放送されている「横溝正史シリーズ」のドラマを思い出しました。古谷一行扮する金田一耕助が自転車で通り過ぎて行きそうですね。あのドラマは、岡山県内や京都でのロケが多かったみたいですが、このお宅もうってつけですね。ドラマのエンディング(まぼろしの人が流れている)で、金田一耕助が蔵?やレンガの建物が建ち並ぶ街を徘徊するシーンがありますが、今まで前のページの野田の醤油工場だと思っていましたが、京都伏見の酒蔵群でした。
 
 
 
>定マニア様 (流一)
2014-03-28 21:05:55
金田一探偵の事件は必ず田舎の旧家で起こるようですね。戦後すぐの、まだみんな戦前の感覚で暮らしている時代……といった背景ではなかったでしょうか。たしかに写真のお屋敷はピッタリ来ますね。ただし後ろは田圃でも林でもなくてキッコーマン第一給水所ですが。その建物も大正期のものなので問題ないかも。
 
 
 
Unknown (定マニア)
2022-09-04 22:09:23
なんともすごい偶然です。古谷一行さんがお亡くなりになったので、またケーブルテレビで「横溝正史シリーズ」が追悼番組で放送されるんだろうな。なんて思いました。放送されると必ず見てしまうのが、エンディングのロケ地。レンガの建物からして、伏見の酒蔵だと思っていたのですが、それは「黒猫亭殺人事件」のロケ地でした。正確には、やはり千葉県野田市!そう、この茂木邸の目と鼻の先です。古谷一行さんが亡くなったことが報じられた翌日、YouTubeで偶然見つけました。探した人が実際に場所を訪問して紹介してくれていたので、しっかりメモを取りましたので、訪問したいと思います。本当になんという偶然でしょう。
 
 
 
>定マニア様 (流一)
2022-09-06 20:02:54
YouTubeの「ロケ地を現地調査」を見つけて見てみました。東武野田線が高架になったとは知りませんでした。1977年頃の撮影ですね。駐車場になった貨物駅なんかがあって当時の建物も少しは残っているようですね。
古谷一行の歳はぼくと3ヵ月しか違っていなかったことを知りました。
 
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