ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




竹田第三アパート。中央区新富1-16。1987(昭和62)年4月29日(2枚とも)

新大橋通りの正金アパートの角を西へ入って2つ目の四つ角にあった建物。現在はタイムズビル(1993年1月竣工)というオフィスビルが建っている。当ブログでも参考にさせてもらっている『Web新富座』というサイトを運営している「サン・クリエート」という会社がそのタイムズビルに入っていたことがある。
写真の建物には上部の壁に「竹田第三アパート」の文字が置かれている。レリーフなのかもしれないが板で作って壁に貼り付けたようにも見える。新富町で竹田とくれば建設業の竹田組が連想される。『Web新富座』の第99回には、旧回効散ビルの調査で竹田土地建物(前身は竹田組)に問い合わせているが、「奇しくも編集部のあるタイムズビルの管理会社が竹田土地建物の関連会社であることから」とあるからやはり竹田組の家作として建てられたとみてよさそうだ。当然、少なくともあと2棟のアパートがあったのだろう。
1階は車庫になっていて、その上の壁の文字は「営業所」だけが読める。昭和25年頃の火保図では「国際自動車KK新富町営業所」で、その文字だったのだろう。戦前の火保図では「菊池タクシー」なので、最初から1階は車庫、あるいは早い時期に車庫に改造されたと思われる。火保図によればコンクリート造りなのだがどうなのだろう。
窓や出入り口にタイルによる縁取りをしている。新富橋際にあった竹田ビルと共通する装飾である。

右から書きの「竹田第三アパート」の「ー(音引き)」のフォントが縦組用である。そこで思いついたのだが、昔の本などで、横組みが右から文字を置いているのは横組みではなくて1行1文字の縦組みのつもりなのかもしれない。



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