ふわふわ

亭主と実母と家族
それは摩訶不思議な関係なり
不倫発覚後の家族たちの日常は如何に?

その後のその後

2012-04-18 11:58:07 | バトル

あれから亭主の禁酒は4日続いた

 

実は 反省うんぬん と亭主に言った翌日の夕飯時に 

黙って食卓に座ってる亭主に・・・これ自体 卑屈を絵に描いたよう

被害者意識見え見えである

 

なんでやねん!! 被害者はこっちやないか?

 

それは横に置いといて 自分たちだけビールを飲むのも気が退けたし 

第一メンドウになったので 声をかけた

 

「今日は飲まないの?」 

亭主は答えた

「何を?」

ハイ?

こっちが食卓でビール片手に そう言ったら ナニを飲むんでっか?

娘が即答した

「(もう)いいんじゃない?」 それ以上気遣う必要なしということである

こっちが折れてやったのに それ以上の気遣いを求めるなんて

なんとバカなオトコだろうかと 黙ってビールを呑んだ

 

おいしいねぇ~~~

 

またもタイミングを逃した亭主は 禁酒せざるを得なくなって数日経った

会議で夜に出かけて 10時ごろ帰宅した

夕飯は早めに済ませていたから いつもならお茶をセルフで入れて

自室に行くのだが ナゼか ウィスキーを持ち出して

「・・・今日は飲もうかな」ですと

 

そしてテレビの前に座って ワタシが録ってあげた教養番

ごらんになった

暴れた上がりに 子供に「勝手にデッキ買いやがって!」とぬかしたオトコが

その嫁に 録画頼むかね?

しかも アンタが言ってるデッキはとっくに壊れて今のは後釜ですけど?

 

ふ~~ん やっとこさ解禁したっちゅうわけか

こっちが水を向けた時に 素直にしとけば 早く飲めたものを

まぁ 自己反省期間ってことかいな

 

その日から 娘やワタシに軟化して 休日にはなんと山に行って

山菜まで採ってきた 

しかも足らんと思うや 孫のジャージの補正をしてるワタシに

「ねぇ みつばつつじ 見に行かない?とお誘いの声

はぁ? あなたさまとそんな美しい花を鑑賞したい気は毛頭ございませんが?

と 口から出かかったが ここはこらえて

「これ仕上げないといけないから」

 

亭主は ひとりで近くの山まで(丘か)出かけて なんとなんと

花をひと枝と 山ふじまで採ってきた

娘が ワタシに言った

「これってDVにはよくあることらしいで 

気ぃ許したらアカンで

気持ち悪う~~~~~

「しゃあないな 今夜は予定変更して 山菜のてんぷらやな」 

それもまたメンドウなことである

コンロ周りの油汚れの掃除付きだから

 

こうして 亭主の反乱はいちおうケリがついたが いつもの如くである

決して変わることはない

その証拠に やっぱりヘソくってるし・・・・しかもこの前よか額が増えてるやん

 

ハイハイ そうならそうでかまへんでぇ~

ちょうど 連休には 庭仕事をまとめてやりたいと思ってたから

キゲンが変わらないうちに 予定入れとこか

 

ハイ お疲れ~~~~

 

 


その後

2012-04-12 11:10:56 | バトル

嵐も過ぎて 天気も晴れた

しかし 家の中は まだくすぶっている

猫脱走騒動で ちっとは殊勝になった亭主

翌朝に キッチンにいるワタシに言った

 

「昨日はすまんかったね」 

 

はぁ? 最大限の謝罪がこれなんか?

ひと言謝りゃ済むもんじゃないだろうが?

しかし ここはとりあえず背中を向けたまま

 

「いいえぇ~」

 

皮肉に聞こえたって構わん

その後 いつものように朝餉を食らいながら言う

「ネコ(名前を呼ぶことはない)帰ってきた?」

「帰ってきたよ」

たぶんこれにて落着したと思ったんだろうか

 

昼間は娘と一緒に 庭の手入れをした

娘は電動草刈機 ワタシは電動芝刈り機で 芝ならぬ雑草を刈りまくった

庭ばかりが広い我が家は 定期的に刈らないと雑草だらけになる

息子が居るときは オトコ二人ですれば すぐに終わったが 亭主だけでは

中々に大変で しかも自らすることもなく 言われればイヤイヤするのが

常だったので 息子がいなくなってからは 少しずつ 負担を軽減して

出来るなら ワタシが管理できるようにと 刈る範囲を狭くなるように

工夫するようにした

イヤイヤする亭主に気を遣いたくないせいも大きい

 

我が家のことをナゼ イヤイヤでしかしない?

10ヨイショしたら1返してやるという理屈なら アンタの世話にはならんさ

 

今はDIYセンターで便利グッズが手に入る

除草シート 袋入りの化粧砂利 ・・・etc

ご近所のところでも 活用しているお宅があって聞けば 超ベンリ~♪とか

 

そこんちもダンナが動かないので 仕方なく奥さんがガンバっている

男尊女卑の偏屈ぞろいの地区だと 他の地区でも評判だから

運のないことよ

 

亭主には相談しなかった・・・したって文句しか言わないから 気分が悪くなるだけ

おかげで 今まで苦労してきた草刈りは3割がた減って ラクになった

亭主は気づいたが 無視である

言えば手伝う羽目になると思ったか それとも褒めることはワタシのしたことを

認めてしまうことになるので 断固拒否したいだけなのかはワカラナイ

 

しかし火種になることは必至なのだが この際かまわん

そのせいで 娘とふたりでして 約2時間ほどで いちおうキレイになった

その出来栄えに ふたりで自己満に浸る

「フン オヤジにしてもらうよか スムーズに出来たやん」と娘

「そうそう 少しずつ する範囲を狭くしていけば なんとかなるよ」とワタシ

「気づくかな?」

「帰ってきたら 普通 イヤでも目に入るからね・・・どやろか?」

 

 

その夜の食卓で ささやかな慰労のつもりで 缶ビールを娘と

半分こしていたら 何を思ってか 亭主も酒の準備を始めようとした

 

ハイ? 昨日の今日でっせ 何か呑む必要あるんすか?

酒の上の失態での騒動があった昨日なのに 酒を喰らうんでっか?

しかも 一日食事も抜いて胃を休めてた翌日でっせ?

 

ワタシを認めるどころか コトあるごとに弾劾して押えつけようとしか

しない御仁が またも形だけで家族するんでっか?

家族ごっこなんかしたくないんですけど?

 

「アンタ 昨日反省する言うたんちゃうん?」

 

え?という顔をした亭主は その後ダンマリでそそくさと食事を終えて自室へ行った

 

相手の気持ちも考えず したことも大したことじゃないと嘯いて いつものように

チャラに出来るなんて チャンチャラおかしいっちゅうねん

本当に反省してたら 自分がするはずだった庭掃除をしたうちらを

ねぎらってこそ 一緒に酒を飲めるんちゃうん?

それも気づかないなら おとなしゅう謹慎しとけってぇの

 

そして 今のところ静かな日が続いているが

たぶん 違った答えが出てしまったことに やっと気づいて 

またも火種を集めてるのだろう

 

うちらの怒りを肌で感じろよ

暴力でなにも解決しないってこと 十二分に考えるこっちゃね

 

※ この手合いは 死ぬまで 自己中なんで反省なんかしません

   闘いあるのみです


春の大嵐 その4

2012-04-11 11:38:07 | バトル

彼らは しばし機械とにらめっこしながら 時には空を仰ぎつつ

時を過ごした

 

娘はその間 さきほどの亭主の理不尽なことばに カッカしていた

下の娘からも電話が来て 様子を知りたがる

『せっかく 今年は父の日は なにかしてあげようかと思ってたのに』

 

甘いな

長女曰く「一緒に暮らさなくなったから 実際がどうなのか判ってないんだよ」

しかし 亭主の実態は 特殊なんだな

どちらの実家を見たって そんなのはいないし

 

 

ほどなくして 息子が部屋に戻ってきた

強く言ったからというが 続いて入ってきた亭主が 何もなかったかのように

息子の隣に座って まるで 家庭団欒の図である

後で聞けば 娘には玄関先で「心配かけてすまんね」だと

 

ノンノン!! 心配してねぇし

ワタシには 「刈草払い機 壊れた」 だけである

ムカついて返事もしなかった 

 

それで終わったと思うなよ このボケが~~!!

やるだけやって 力の鼓舞も見せてくれたしで 本人はスッキリだろうが

こっちは顔を見るのも不快である

完全無視で母子が会話してるうちに 亭主は 新聞持ってトイレに立った

 

即効 娘とワタシは 小声で(トイレでそば耳立ててるから)

『なん? あの態度??? そんなカンタンな問題?』

息子も相変わらず 鬱陶しそうである

なんせ おチビの遠足の用意をするはずだったのに とんだ仲裁だからね

孫も気の毒なことである 

 

とりあえず 強く言って「暴れない」のを約束させたからと言う

果たして いつまで持つんかね?

またしても 自分のクビを絞める結果となって それで許しあえると

思う神経が ワカラン

 

その日 娘とワタシは 気晴らしに映画に行って夜に戻った

正常な神経ではいられないからである

亭主は バタバタと出迎えにきた

そして言った 「ネコが逃げた・・・」

 

うちは先猫が野良犬に殺されてから 室内飼いにしている

亭主は殊勝にも うちらが帰らないので洗濯物でも取り込もうとしたらしい

そしてベランダ窓のカギをし忘れたのだと言う

 

ワザとかい? なんて意地悪く思ったのは いけないことかいな

可愛がってた娘は ブンむくれで外を探し回る

亭主も したことないのに懐中電灯で 外をまわる

これまたウソくさいし。。。

 

信用がないって こんなもんである

 

ネコは いつものように数時間後になにげに 帰ってきた

しばしの春を 謳歌したようだった

以後 毎朝 外に出せと起こしにくる えらいメイワクである

 

これにて 一件落着・・・・か?

 

※ リアルな描写で 気分を害されたら 申し訳ない

  こんな亭主を お持ちでは無い方 ご自分の幸せを噛みしめてください

 

 

 

 


春の大嵐 その3

2012-04-10 11:45:03 | バトル

結局 家族会議をしたところで いつもと同じ結果しか出ないのは

今までのことで分かっていた

子供らが頭つき合わせて考えても 親子というハードルを越えての

話し合いができないところが 敗因のひとつである

 

子供らはいつも言う

 

お母さんは口が達者だから オヤジが負けじと爆発するんだと

 

あのね アンタたち 問題とする視点がズレてないかい?

暴れたオヤジの言い分なんて ただのめくらましなんだけど?

いかに 自分の立場を好転させようかとしてるに過ぎないじゃない

ここは 親子関係を忘れて ひとりの社会人として どう考えるかを

してくれない?

 

今のオヤジの窮屈さは なにから派生したのか

どうして いつまでも同じことの繰り返しなのか?

 

第一 窮屈ってなんだい?

会議という呑み会でさえ きちんと行かせてるし 時には送迎すら

してやってるよ

それ以上に 毎日きちんと三度の食事も提供してるし

自由に使うオカネだって しっかりヘソクってるじゃん

どこが窮屈なん?

うちはサラリーマンじゃないから 毎月 収入が変わるんだよね

その中で きっちり支払わなくてはいけないものから 優先順位を

つけてるんじゃない

このワタシの給与さえ 一年遅れの涙金だし

固定の小遣いなんて出せやしないよ

実入りが少ないときは 少ないように 多いときには多いようにと

融通きかせて上げてるよ

 

家のことには全く関知しないのは 責任感がないだけで

困ったことは見ないフリしてる

そして結局 ワタシがヤリクリしてクリアするのが当たり前になっている

どこが不満をいうことがある?

言うなら することをしてからにし給えよ 便宜上の亭主よ

 

結局 反省なきまま 日を過ごして 何年も経ってしまっただけ

自分の仕出かしたことを すべて 責任転嫁して 都合良く逃れたいだけ

 

ワタシが 表に立つと 余計亭主は感情的になって

席を蹴って逃げるだけだから 一番いいのは 息子がオトナの男として

亭主に断固意見することである

 

で、亭主登場で 始まった家族会議は いつもどおり 水かけ論になった

よくも 口から出まかせを言い放題だよね

ワタシへの不満を ああだこうだとぶちまけていくが ひとつひとつ追求したら

総くずれである

筋が通らないのだ

子供らから それはおかしいと指摘されて ワタシへの不満が不条理だと判断され

ガマンならなくなった亭主は予想どうり 席を蹴って庭へ出ていった

今から庭の手入れすると言う  もちろん ポーズだが

そして納屋から道具を引き出すが どうやってもエンジンがかからない

 

 

どうする?と言う子供らに 頭が冷えるまで放っておけばいいと言った

今までみたいに アンタらを言いくるめられないとわかったんじゃないの?

 

その間に 策を練る

結局 同じことになりそうだから アンタらの強い意志を伝えるべきだと

 

要旨)

・孫もいながら この有様はみっともない

・その都度 不毛な話し合いはしたくないし 不愉快だ

・不満があるなら 口頭で述べるべきで酒を飲んでの狼藉は言語道断

 

そのとき 亭主が顔を出して息子に機械を見てくれと言う

チャンス到来である

 

いつもの堂々巡りでは納得できないから 強く出るべきだと言いおいた

不満を言うたびに アタフタとみんなが振り回され 挙句に

言ったから(暴れたから) ハイおしまい!では済まされない

 

改めて 亭主に宣言するよ!

現状を理解せよ

うちらは すでに夫婦ではない

離婚してもワタシにはデメリットしかないから 便宜上いるだけ

だから 夫婦としての生活を要求すること自体 現状を理解していない証拠

それを『甘え』という

 

このことは子供らにも はっきり伝えた

子供としては  メンドウだから別れればいいと言う

正直 ダレもこんなオヤジとは付き合いたくないだろう

しかし ワタシにメリットがないのも明らかで そこも理解してくれている

結局 亭主は 無理難題をふっかけてるに過ぎないのだ

 

もうね 自分の尻は自分で拭いてもらわねばならないさ

 

 

 

 

 


春の大嵐 その2

2012-04-09 22:28:25 | バトル

降りてきた娘にも なにやら言い放って 菓子袋を投げた

それを無視して 娘が携帯をワタシに差し出した

息子とつながったらしい

亭主は それを見ながら自室へ上がっていった

「まぁた 子供を招集するんですかぁ~~」 負け犬の遠吠えである

 

電話先の息子は ウンザリ声で言った

「今日は うちも予定があるんだけど」

おいおい アンタね ちょっと遊びにおいでとは言ってないさ

アンタの父親が また『包丁事件』のときのように暴れたんだから

とりあえず 駆けつけるだけの気遣いはないのか?

オヤジは オンナのワタシらを完全にバカにしてるんだから

長男らしく しっかりとオヤジに意見しとくれよ

元々おっとりタイプ 悪く言えばKY(空気読めない)だから 

しかも結婚するまで 散々オヤジの体たらくに付き合わせてしまったから

ウンザリするのも無理はない

 

「とにかく 来て『喝』入れてくれればいいんだから」で やっとこさ来ることに

もう一人の娘にも 一応電話しておいた

まだ子供が小さくてまた熱を出してるとあれば 母親を呼びよせるのは

気の毒なんで 来なくていいからと 経過報告するだけにした

 

小一時間後 朝ごはんも食べてない息子がやってきた

まだウンザリ顔である

まぁ 気持ちもわかるが ここはしっかり付き合っておくれ

息子はオトコだから きっとオヤジは口で負けると思っての狼藉なんだろうと

タカを括ってたらしい

 

事態はここにきて ハッキリしている

元凶は 亭主の不倫が発覚したことにある

不倫自体はすでに解決しているから いいのだが 亭主にとっては

暴露された恨みが強くて 未だに昇華できていないのだ

しかも不倫の程度も 寡婦だの行かず後家だのと 後腐れのないのばかりを

ターゲットにしてたから それをワタシにバカにされたのが 一番堪えてるのだ

 

そりゃそうでしょうが?

せっかく 不倫するなら もっとカッコよく ワタシが負けたと思えるぐらいの

不倫をしたら また違う意味で認めてやったものを

一番 みっともないのばっかりだったので チョチョンのチョンで

ワタシが すべてカタをつけたんだった

そのことも亭主のなけなしのプライドが傷ついたらしい

 

その時から亭主は その座から転がり落ちて 同居人になった

だから夫婦としての生活を 今更望んでも無理なんだよね

アンタは黙ってそれに従うしか 誠意を示せないないんだよ

でも わかってないね

 

そのようにさせたワタシが悪い

見つけたワタシが悪い

許さないワタシが悪い

 

それしか言わないってナニ?

如何に社会的には肩書きがあったって やってることがお粗末すぎる

そのギャップが ワタシにはガマンできないんだよね

 

そういうのを「目からウロコが落ちる」って言うんだよね

うすうす感じていた 亭主への不信感が かくもカンタンに ボロボロと

発覚して 過去を遡れば 息子がおなかにいる時からその裏切りは

生じていたのだ

 

そんなにワタシを何十年も ないがしろにして面白かったかい?

 

ことは最早 不倫の問題ではなかった

家庭を築くという亭主の姿勢が 初めからなかったことの衝撃の方が

強かった

亭主にとって 家庭はただのオレが飯を食わせてる使用人にすぎなかった

オレがいかに自由に好き勝手しようが ガマンしとくのが家族だったのだ

今頃 古いんだよね

ところが いかんせん 反撃してきたからたまらない

『言うこと聞け!』とどんなにあがいても 妻や子供は反抗する

 

そして とうとう亭主は 裸の王様になってしまったのだった

それを亭主は ワタシが子供らを洗脳したからだという

ハイハイ とうとう責任転嫁の大盤振る舞いに入ったか?

 

アンタがしなきゃいけないことはなに?

 

揚げ足取りに執着するんじゃなくて

まず何十年とないがしろにしてきたことの謝罪だろう

しかし亭主は それには気づかないフリで 不倫を暴いたワタシを責める

 

アンタ 正気かね?

いくらオトコのプライドだからって 通用しないこともあるんだけど?

 

家庭を持つべきじゃなかったね?

気のいいオンナなら 離婚して出てってあげるんだろうけど

あいにくワタシは計算高いオンナなんでね

どうしたって損しかない離婚には 同意できないんだわ

それに 反省 謝罪をしないアンタにタダでラクさせるって

『泥棒に追い銭』じゃん

一番したくないことだわね

 

さて 息子がやってきて ひとしきり 話した後に 亭主が降りてきた

いかにも さぁ早く終わらせようと いつもの態度である

毎度じゃそれも 通用しないってば 


春の大嵐 その1

2012-04-09 11:50:32 | バトル

さてさて 季節も少しずつ春になり 桜もせんだっての大風で花びらを

散らしている

 

件の亭主も 年度をまたいで またまた酒宴続きである

そして 恒例のごとく 大嵐になった

やっぱりオトコの生理ってもんも春になると 狂うらしい

しかも かねてから小心者だから 酒の勢いを借りないと出来ないから

メンドウなヤツである

 

数日前には 業者仲間と 『恒例』の「フクを喰らう(福を食べる)会」が

急遽催された

何も恒例ではない そう言えば すんなり行けると思う さもしい考えなのだ

まぁ 多少実入りも復活したから 仕方ないかと行かせたら

今度は 趣味の会の花見と言う・・・何回 花見をするんだか

こうして 亭主の要求はどんどんと上がり 持って出るオカネも

すでに いつもの倍に。。。

おまけに車で行って 代行で帰るというので その分よこせじゃ

アンタはお大尽か

 

イヤイヤながら 近場なんで 送っていった

翌日は休日で しかもなんの予定も入ってなかったから 数日前から

庭の手入れをしたいと亭主には伝えていた

だから あんまり飲まないでよとクギを刺しておいた

週に二度も酔いつぶれることはない

 

ところが 言っても言わなくても コイツは酔いつぶれるらしい

深夜一時半頃に帰ってきたらしいが 眠っていたので知らなかった

ところが階下から ドスンバタンと派手な音がするので目が覚めた

隣室の娘に「なんの音?」と聞いても「・・・わからん」と答えが・・

仕方なく ソロリソロリと階下に降りていったら 

なんと 煌々と明かりが照る中で モノに埋まって正体なく寝ている いや

酔い潰れている亭主の姿があった

なにがどうなった?

と 近づいたら キッチン入口にある三段ユニット棚の中の物が

すべて放り出されてあった 乾物 お菓子 ペットのオヤツ

目隠し用のミニカーテンも引きちぎられてるし

開き戸まで開けて 素麺の箱を引っぱり出し 哀れなそうめんは床の上で

散りぢりに・・・

狭いキッチン中に投げ飛ばしたようである

 

ふむ なんじゃいな?

よくよく見れば 壊れても大したことのないモノばかりで

しかも三段棚だけだし?

ハハ~~ン こりゃ ワタシへのうっぷん晴らしか

 しかし なんでまた? 送ってやったのに?

 

ま、とにかく酔いが冷めるまでは 近づかない方がいいなと

ホットケーキミックスの箱を枕にしてるのを尻目に 寝室に戻った

 

明けて翌日 果たして亭主はどうした?と 部屋を覗くと ちゃんと寝てる

じゃ 散乱したものはどうした?

降りてみてビックリ 

電灯は廊下 食卓 キッチン トイレまで 点けっぱなし

もちろん 散乱したモノは そのまんまである

キッチンなんて足の踏み場もなく お湯を沸かすのさえできない

 

もはやカンベンならんと 亭主の部屋へ

「ちょっと 下の散らかしたのはなんなん?」

「・・・・・知らん」 ウソつけ 後生大事に カバンはしっかり部屋まで

持って上がってるがな

「知らんことないでしょ?」

「覚えてないなぁ~~」 すっとぼけである

「はん?酔って覚えてないってことはないわな?

大事なカバンはしっかり 持って上がってるやん?

ほら 自分でしたのだから片付けてよ!」

「あ・と・で~~~」 これがスイッチだった

ムカついたワタシが 布団をはいでやったら 途端にスックっと

起き上がり ワタシを睨みつけて どなった

「お前が させないからじゃ!!」 ハイ?なにを?

亭主は酔ってるとばかりに 勢いつけてワタシを床に押し倒した

「なにすんねん!!(このボケは!)」

すぐに娘が飛んできて 亭主にどなった

「なにしてんの!! 離しなさいよ!」

「はぁ? これからセックスするんですよ~~」

 

これが父親のことばですか?

酔いに任せて放ったとは思えない

酔ってると思い込ませての狼藉である

父親の自覚もプライドも持ち合わせていないとは情けない

セクハラ 虐待 DV いずれも 当てはまる

 

しかし こっちだって負けてはいないさ

と、覆いかぶさってくる亭主のクビを チカラ任せに絞め上げる

そこへ娘も亭主を引っ張ったり 蹴ったり・・・後で聞いた話

 

さすがに赤くなってきた顔の亭主は 退け時だと思ったのか

すんなり力を抜いて起き上がった しかし今度は娘を睨みつけている

このまま 娘に手をかけるなら ゼッタイ承知しないと覚悟した

もう一歩間違ったら 凄惨な殺害現場になるところである

 

しかし亭主は そのまま階下に降りた

ホォ~っとひと息ついて 娘に言った

「○○(息子)呼んで」

階下に降りようとするワタシを娘が止める

「アブナイって」

なんの 酔いに任せてのお芝居は 終わりだわさ

絞められてる時に見たワタシの顔は マジだと知ったのだから

元々小心なオトコだから 力を鼓舞して こちらが困るのを見たかったのだ

 

階下では 亭主がブツブツとなにやら吐きながら あっちこっちのモノを

集めてテーブルに置いたり 流し台に置いたり・・・たかが三段棚のモノだけだから

片付けるのはカンタンだ

しかも壊れたモノなんてないし

しかし それでも腹が立つのか 菓子袋をワタシへ投げつける

ガキのケンカか?

 

 

※ あまりにリアルなんで 色文字 顔文字 控えています 悪しからずです