老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

戦闘地域に送られた「戦ってはいけない人たち」

2007-08-17 05:45:20 | イラク戦争
元「ヒゲの隊長」佐藤参議院議員の発言は、ある意味で素直な「個人の本音」ですが議員としては失格です。まあ、タレント弁護士やプロレスラーまで個人を抑えきれない人が参議院議員になれるので、佐藤氏もその程度・・・ともいえますが。

しかし、自衛隊の軍事スペシャリストが議員になってまでゼネラリストになれず「木を見て森を見ず」の発言をする。それを他の議員が疑問視しない。マスコミも騒がない。「戦闘していないのが非戦闘地域だ」「米国が『大量破壊兵器はある』と言うから、ある」と言ったおバカさん総理あたりから、日本の政治は危機的状況です。

私は佐藤議員が隊長としてイラクから帰還した時、政治家・防衛庁(省)官僚に振り回されて現場では相当なプレッシャーと理不尽な思いをしただろう、と察していました。米軍の下請け、「復興支援」とは名ばかりの基地ごもり、他国軍に「護衛される自衛隊」・・・等々。

その佐藤氏が政界進出と報じられた時、マスコミの中には「防衛庁・自衛隊制服組の代弁者になるだろう」との論調がありました。私は少し違っていて、彼が軍人体質ならばスペシャリストが活躍・主張できる環境づくりを。彼が市民体質ならば机上論と戦場の矛盾を思い知り、イラク派兵の間違いを正す環境づくりを目論むと思っていました。

結果は前者だったようです。佐藤氏は根っからの軍人、しかも感情論(浪花節?武士道?)に立っています。眼前で被弾する「友軍」「正義の側」がいたら、見過ごすなどできないスペシャリスト。しかし、なぜ「自衛隊のポリシーは?役割は?どっちが正義なの?本当に正義なの?」というゼネラリストの考え方ができないのか。そこが「政治家として佐藤氏は失格」と考えるところです。

でも・・・自分がイラクで同様な場面に遭遇したら・・・事務的には処理できず、やはり助っ人に行くでしょうね。「次の標的は自分達」という恐怖とともに。「隊長は腰抜けか!」という部下や隊員からの突き上げもあるでしょう。そして自衛隊基地は逆襲を受け、ドロドロの戦闘状態。「やられたら、やり返す」のがイラク人、イスラム過激派でしょうから。

「武器はあるけど戦ってはいけない人たち」を戦闘地域へ派兵した結果は、こういうことです。逆に、最初からその結果を期待していたならば、シビリアン・コントロールなど絵に描いたモチ、ただの紙切れ。「戦争?戦前回帰?日本はそんなバカじゃないよ」と楽観的な知識人には、猫パ~ンチ!

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助

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