風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

スウェーデンの秋暮らし 1-1

2017-11-09 | 海外
● prologue

去年、バルト三国を旅するにあたり、スウェーデンに住む友に現地情報を教えてもらいました。
今回は、その友に会いに行きます。
スウェーデンを訪れるのはこれが3回目。といっても前の2回の滞在期間は短く、ストックホルムしか知りません。
IKEAの登場でぐっと身近な存在になっていますが、日本から直行便は飛んでおらず、実際にはまだまだはるかかなたにある国です。

今回は友と過ごすのが目的で、観光は二の次です。
訪れたことがある場所では、暮らすように過ごしてみたいもの。
観光地のチェックはほとんどせず、のんびり旅支度をしました。

● 夜更けの出発

三沢から戻った翌週。青森の余韻がまだ冷めやらぬままに、今度は海外の北国へと向かいます。
仕事の帰宅後、荷物をまとめて出発。
羽田空港からの真夜中のフライトです。
いつも混んでいて、朝は座れないこともあるシャトルバスも、夜更けの乗客は私一人でした。
夜はとってもすいているのね。

夜の空港はロマンチック。でも今回は、どうにも気が晴れません。
行くのは楽しみですが、遠いヨーロッパまで一人なのが、寂しいし不安だからです。

今回はエミレーツ航空にしました。
日本就航便ができた時に「天井から星空が見える」と話題になり、ずっと気になっていたのです。

空港シャトルバスは、道路が混んでいると40分かかるところを、20分かからずに着きました。
なんてスムーズだったんでしょう。でもカウンターチェックインに長蛇の列ができています。
ひたすら並ぶしかありません。
普段使っている機内持ち込みサイズの最小トランクで行ったら、周りは特大サイズのスーツケースばかりで、私だけ(えっどうしたの?)というくらい小さいサイズ。
結局ハンドバッグ1つしか機内持ち込みできないといわれて、預けることになったので、もうちょっと大きなサイズにすればよかったかなと思います。



延々並んで1時間20分、ようやくチェックインできました。
もう席がなくて、真ん中のシートに決定。フライト中は寝るしかありません!

閑散とした真夜中過ぎの空港内。
普段はもうちょっと夜更かしですが、待っている間にかなり眠くなっています。



● Lock and Key

出発ゲートでゆったり待ち、搭乗開始のアナウンスを聞いて機内へと向かいます。
機体に続く細い通路を通りながら、ふとスーツケースの鍵のことが脳裏に浮かびました。

チェックイン時に急に機内預けとなった私のトランク。慌てて錠を取り出して、鍵をかけたんだっけ。
その鍵はジーンズのポケットに入れたけれど、とても小さいから失くしてしまうと思って、化粧室でポケットから出して、それで・・・
あれ、どうしたっけ?
そのまま置いて来ちゃったかも!?
このままだと、トランクを受け取っても錠が開けられません。
トランク本体を壊す方が早そう。
仕方ないな、と一瞬あきらめましたが(まだ飛行機の中に入っていないし、乗客の搭乗はしばらく続くから、ぎりぎり間に合うかも)と思って、元来た道を戻りました。

誘導中のグランドホステスに説明すると「ちょっと探してみます」と言ってもらったので、託してその場で待ちます。
(あの鍵、とても小さいから、見つけられないんじゃないかな・・・)と気を揉んでいたら、なんと「これですか?」と持ってきてくれました!
その姿は、まるで「あなたが探しているのは、金の斧?銀の斧?」の女神様のよう。
「落とし物で届けられていました」とのこと。どなたか親切な方、ありがとうございます。
よかった~。フライト直前に、どうもお手数おかけしました!



これが失くしかけた錠と鍵。大きさ比較に、旅のお供のクリームブランとソイジョイ。

● 真夜中のフライト

そんなわけで、自分の搭乗は最後の方になりました。
みんなドバイで降りるのか、機内には、南国リゾート風の格好をした人が目立ちます。

機内は満席でギチギチですが、座席の両側はスリムな日本人女性だったのでほっとします。
深夜フライトなので、暗めの照明の中、TVボードをぽちぽち動かしました。
画像はビジネスクラスですが、私はエコノミー。やっぱりどこかアラビア風です。



そもそもテンションがいまいち上がらないのは、真夜中だからです。
朝のフライトだと、「一日これから。がんばるぞー」というフレッシュな気持ちですが、離陸したらあとは寝るだけ〜。
その分、夜便は時間を無駄にせずに済むのです。
今回はあまり長い滞在ではないので、夜のフライトは助かります。



CAさんが乗客一人一人に、アラベスク柄のポーチを渡してくれました。
中にはソックス、歯ブラシ、アイマスクといったフライトの必要アイテム。
最近こういうサービスをしてくれるところ、少なくなったから、うれしいな。

飛びたったあとは、早々に寝ることにします。
うとうとしていたら、1時間半後に「ミールです」と起こされました。
(うーん、このまま寝せてー)と思いますが、、初めてのエミネーツの機内食は気になるので、身を起こして食事の体勢に。
おいしかったでーす。



● 星空エミレーツ

食事前までは薄明かりがついていましたが、食後になると、機内が真っ暗になりました。
通路の上に星空が光っています。
わあ、これが噂に名高い「星空が見えるエミレーツ」ね!!
思ったよりもずっときれいでステキ!



いつもなら、乗り物に乗ると秒速で眠りに落ちる私ですが、今回はなかなか寝付けません。
アラブ行きのひとりフライトに、緊張しているのかもしれません。



映画は盛りだくさんでしたが、眠れないけど眠いので、ずっと耳馴染みのいいヤマタツを流していきました。
CDリストにチャゲアスがありました。国際線では聴けるんだ〜。



● トラウマ克服

朝6時、ようやくドバイに到着。去年のモスクワよりも遠い、10時間ちょっとの長いフライトでした。
まだ朝日が昇ったばかりなのに、飛行機の外に出るとモワッと暑い空気に囲まれます。
ドバイはハタチ以来。あの時はパリに向かっていて、経由地だと気づかず(パリに着いた!)と入国審査の列に並んだところ、入国ビザを持っていないことで小部屋に連れて行かれて、長い銃をしょった髭ヅラの軍人さんたちに囲まれるという、怖い思いをしたんでした。
説明したらすぐに釈放されましたが、軍人さんたちのルックスが迫力ありすぎた~!



今回は、トラウマ克服のためにも、間違えずにトランジットの方へ行かないと。
去年は、行きのモスクワで飛行機を逃してしまったので、今度こそなにもないことを祈るのみ。
一緒に旅したモコちゃんも「ドバイの乗り換え、気をつけてね。チケットに書かれたゲートを信じず、電光掲示板を見て」と心配してくれています。
あの時のテツは踏まないようにしないと!



無事にトランジットの方へと抜けられました。
ドバイがハブ空港のエミレーツが、ここでは一番メジャー。
ヨーロッパやアフリカのあちこちに飛行機が飛んでいます。



● ドバイ国際空港

ストックホルム便はターミナル内を15分ほど歩いた先にあるCゲート。
乗り遅れないよう、すぐに移動します。



無事に搭乗手続きもすませ、空港バスに乗りこみます。
かなり長く乗っていきます。どれだけ遠くまで行くの?
成田空港よりも遙かに大きい空港です。



以前、ドバイで蛇口をひねると、お湯が出てきて、お湯の蛇口をひねるとやっぱりお湯が出てきたことが忘れられずにいました。
今回水を出しても、やっぱりお湯が出てきました。

● アラビアンナイト

空港内のショップは、完全にアラビアンナイト。
アラブ首長国連邦の首都に来ていますからね。





スウェーデンに行ったら、ラクダさんにはきっと会えない~。
なにがいるんだろう?ヘラジカとか?



● ストックホルムへ

ストックホルム行きの飛行機に搭乗して、ほっと一息。
あとは乗せて行ってもらうだけです。

乗客は6分の1くらいしかおらず、中はガラガラ。日本からの便が満席だったので、その差に面食らいます。
東洋人は私一人。あまりに乗客が少ないので、みんなが仲間のような気になります。
斜め後ろに座ったモーガン・フリーマン似のおじさんが「ペンが落ちたよ、ハイ」とか「シートベルトはもう外していいんだよ」など、なにかと声をかけて世話を焼いてくれました。
ぽつんと一人で座っていたからか、よっぽど頼りなく思えたようです。



今度は日中のフライトなので、エミレーツの星空ショーはなし。
でも、目を凝らすとちょっとは見えました。



ドバイ-ストックホルム間は4時間半の行程。
日本からの便に比べるとはるかに近いですが、日本国内のフライトと比べると、やはりぜんぜん距離が違います。
乗客が少ないし、面倒な人もいないので、CAさんも楽そう。軽食と食事が2回出ました。

前方に座るアラビア夫婦の子供たちに、CAさんがバナナをあげていました。
いいな、私もバナナほし~い。
おねだりすればもらえそうな雰囲気でしたが、まだ旅はこれからなので、やめておきました。

その2に続きます。



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2 Comments

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Unknown (アネッティワールド)
2017-11-13 14:54:50
凄い!
一人でスウェーデンに!
好奇心はあるけど真似できない行動ですね。

でも行った気分にさせてくれるので
楽しいです。

ゆっくり読んでいきますね。
アネッティワールドさん (リカ)
2017-11-13 16:14:41
友人がいるので訪ねて行ったんですが、なにもきっかけがないと、なかなか行けないですよね~。

アラブ経由だったので、着くまでが遠かったです。でも全く違う雰囲気を楽しめたから、まあよかったかなとも思っていまーす(^^)

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