life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

「ワニの町へ来たスパイ」(著:ジャナ・デリオン/訳:島村 浩子)

2021-12-17 22:49:56 | 【書物】1点集中型
 確かタマキングのつぶやきで見たんだと思う。タイトル(邦題)のキャッチーさに乗っかってみた。ワニの町ってなんだよ。スパイがワニに何の用事だよ。みたいな。

 敵の目を逃れるために元ミスコン女王になりすましてルイジアナの片田舎に潜伏したCIA工作員フォーチュン……のはずが、まあもともとがやりすぎて狙われているトラブルメイカーだからなのだろう、まるで引き寄せるかの如くいきなり事件に巻き込まれては、何故かおばちゃん(おばあちゃん)2人組、ガーティとアイダ・ベルの素人捜査を手伝わされる羽目に……と思ったら、このおばあちゃんたちもただ押しが強いだけではない事実が発覚したり、シンフルの町の漫画っぷり(笑)に振り回されまくるフォーチュンだったり。
 次々に笑かしてくれるネタが繰り出され、腕利き工作員のはずのフォーチュンのハズしっぷりも絶妙で、久々に深く考えなくていいドタバタコメディとして読めた推理もの。かつ、しっかり人情ものだったりもする。ついでに言えばバナナプディングも食べたくなる。キャラクターの造形が面白いので、充分に楽しませてもらえるエンタメ。シリーズだそうなので追っかけてみようと思う。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿