「キス・キス」以来のダール。本当は先にこっちを本屋で見かけたんだけど後回しにしていた。新訳版は表紙がいいですね。
で、なんとなく「キス・キス」のときのような底意地の悪い感じを想像していたのだが、実際にはそういう方向とはちょっと違った。ただ、ダール自身がパイロットとして戦場を経験しているということもあってか、どことなく無常感がある。
印象に残るのはやっぱり「カティーナ」かな。結末は大体そうなのであろうと思いながらも、その通りになってほしくないと思いつつ読んでしまうし、でもやっぱり予想の通りの結末が来るとそれが戦争なのだと思わざるを得ない。あとは「あなたに似た人」。自分が戦場でなしてきたこと、ペダルの一踏みで殺すことになった人々の背景には何があったのかに、酒場で思いを巡らす飛行士たち。
つまるところ、そうした諸々が人間の業や救いがたい本質を示すのだとすれば、底意地の悪さとの共通項とも言えるんじゃないかと思った。そういう意味では、これもまたダールなんだろうと思えた。なので、やっぱりほかにも読んでみたい気持ちになった。
で、なんとなく「キス・キス」のときのような底意地の悪い感じを想像していたのだが、実際にはそういう方向とはちょっと違った。ただ、ダール自身がパイロットとして戦場を経験しているということもあってか、どことなく無常感がある。
印象に残るのはやっぱり「カティーナ」かな。結末は大体そうなのであろうと思いながらも、その通りになってほしくないと思いつつ読んでしまうし、でもやっぱり予想の通りの結末が来るとそれが戦争なのだと思わざるを得ない。あとは「あなたに似た人」。自分が戦場でなしてきたこと、ペダルの一踏みで殺すことになった人々の背景には何があったのかに、酒場で思いを巡らす飛行士たち。
つまるところ、そうした諸々が人間の業や救いがたい本質を示すのだとすれば、底意地の悪さとの共通項とも言えるんじゃないかと思った。そういう意味では、これもまたダールなんだろうと思えた。なので、やっぱりほかにも読んでみたい気持ちになった。