金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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115:和田竜 『のぼうの城』

2011-09-20 09:18:37 | 11 本の感想
和田竜『のぼうの城』(小学館)
★★★☆☆

秀吉の北条攻めが始まり、成田家には北条家から、
兵を率いて小田原城に籠城するよう催促する使者が
やってきていた。
当主・氏長は、秀吉に内通する手はずをととのえながら、
忍城を出て小田原城に向かう。
忍城に残された家臣たちは、形だけで終わるはずの
戦支度を始めたが……

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確か、水攻めのシーンがあるからと、
東日本大震災に考慮して映画が公開延期になったんだよね。

石田三成と大谷吉継といった豊臣方の描き方はよかったけど、
成田家のほうはライトな漫画のノベライズといった感じで
イマイチだった。
甲斐姫のキャラクターも、ある程度史料に基づいているとはいえ
食傷気味。
もう、おてんば姫には飽きたよ!!

ストーリーはおもしろいんだけど、書き込み不足のため
リアリティが出なかったという感じ。
長親が領民に慕われて、それが水攻めを破るきっかけになるのなら、
それ相応の説得力が必要。
「馬鹿にしつつ愛している」ことが即「この人のために戦う」ことには
つながらないと思う。命がかかってるんだし。


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