あの大学時代の、馬鹿なオレ。その7【 ゆらい 】

2017-09-08 06:00:34 | 馬鹿なオレ、
ドイツ語で、Wandervogel、直訳で、「渡り鳥」のこと。
ワンダーフォーゲル、通称、ワンゲル。


ワンダーフォーゲルの誕生は、
19世紀後半のドイツにおいて、
急激な近代化に対する、
広い意味での自然主義の高揚を背景としている。

戦前期ドイツにおいて、
カール・フィッシャーらがはじめた
青少年による野外活動である。

また、それを元にする野外活動を率先して行おうとする運動。
1896年にベルリン近郊(当時)の
シュテーグリッツ(ドイツ語版)のギムナジウム、
その学生だったカール・フィッシャーがはじめた。

はじめ、フィッシャーらは男子ばかり、
郊外の野原に、でかけてギターを弾き、歌を唄った。
男子は半ズボン、ニッカボッカのようなスタイルになり、
女子も参加するようになる。

1901年運動のメンバーの一人、
ヴォルフ・マイネンの運動の中心が、歌を唄うことだった。

ワンダーフォーゲルには、
社会の固定された規範から自由でありたいという、
願いが込められている。

1910年代にはドイツ全土に広がるが、
時は第一次世界大戦に入り、
ワンダーフォーゲルは、
戦争忌避的な個人主義、個人の享楽主義のようにとられ、
好ましくないとの批判が出てくるようになる。

関連の団体、グループ13団体が、ホーエン・マイスナーに集合し、
「自由ドイツ青年」という団体を結成する。

戦争の進展と共に運動の一部はナチ化し、
のちヒトラーユーゲントに吸収されて、その姿を消す。
(ウィキよりの抜粋ゆえ…)


残念なことに、
この国は、西洋の概念を、取り入れる際、
大きな間違いを犯すことが多い。

その国における、その国の根本を、よく理解をしないまま、
西洋、各国の、その時代の状況や、考え方も、よく理解をしないまま、
この国の事情に、
無理やり、極端な話、うわべだけを、取り入れ、着せ替えてしまう。

鹿鳴館で、西洋人に、日本人が笑いものにされたこと、
そこに、象徴される様に。


オレが、平民までいた、ワンゲルが、
ドイツのワンダーフォーゲルから、引き継いだものは、

(過酷な状況でも)、歌を唄うことを忘れなかったこと。
楽しいギターの伴奏などはなく、苦行の伴奏のアカペラだったけど、ね。
そして、ニッカボッカ(半ズボン)というスタイルだった、と思う。

もうひとつ、
社会の固定化された規範から自由でありたいという願い。

ある意味、社会の固定化された規範からは、
冗談みたいな狂気で、逸脱していたが、
ワンゲル部内の、固定化された規範からは、
全然、自由では、なかったような気がする。

あと、もうひとつ、
阿呆の頭をよぎるのが、

19世紀後半のドイツにおいて、
急激な近代化に対する、
広い意味での自然主義の高揚を背景としている。

ここから、近代化に対する自然主義として、
枯れ木や、生木をナタで切り、自然を破壊しながらでも、
固形燃料や、EPIガスなどの近代化に、頼らず、
雨の日も、火を起こす、という近代化への抵抗。

どこか、滑稽な矛盾をしているが、
これは、西洋から考え方を取り入れる際の、
日本のお家芸なのかもしれない。


その後の、ヒトラーユーゲントへの吸収と、ナチ化は、
神様の独裁に、重なるように、思われるかもしれないが、
この事に関しては、奴隷、平民のオレの立場からでも、
その学生の遊戯性からいっても、まったく、違う、と言える。

先輩への挨拶は、「ハイル・ヒトラー」ではなく、
「押忍(オッスッ)」であった。

つまり、「万歳、神様」と、あがめるわけでなく、
「お早うございます」、縮めて、「おす」だったから。

神様は、何かを、語ることで、カリスマ性を、高める、のでなく、
何も、語らない、無言で、あることで、カリスマ性を、担保した。

そこは、神様だから、貴族だから、平民だから、
と、それぞれに、特別な挨拶があるわけではなく、
すべて、「押忍(オッスッ)」であったことからも、うかがえる。


日本には第二次世界大戦前の
ドイツとの国家的友好関係とその影響の元に、
1933年(昭和8年)文部省内に「奨健会ワンダーフォーゲル部」が設けられ、
国による健全な青少年運動として宣伝と普及が開始された。

それらに触発され1935年(昭和10年)に発足した
立教大学ワンダーフォーゲル部が日本での最初の学生団体である。
(ウィキよりの抜粋ゆえ…)


ドイツからの影響は、うかがえるが、
軍隊との関係性は、どうも、ないらしい。
(時代的に、関係性は、ある様に思えるんだけども…、
詳しくは、各自で、調べてみてください。)

ドイツの思想から、奇形化した、
日本独自の、国際連盟を脱退した1933年の健全性という伝統をたずさえて、
あるとしたら、軍隊式のテントに、かろうじて、戦争の臭いを、嗅ぐのみか。


平民で、逃げたお前に、
なにが、わかり、なにを、語ってんだ、と、

鹿鳴館時代の西洋人のように、
伝統を、神様まで、4年間、守り続けた、
ホンモノの皆さん「ワンダラー」からは、
山の中、同様に、罵声を浴びせられ、
嘲笑されるかも、知れないけれども、ね。



つづく、

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