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映画・演劇のレビュー

渋谷天外&鈴木健之亮プロデュース『生命のぬくもり』

2024-04-12 21:55:00 | 演劇

劇団往来と渋谷天外のコラボ企画。前半は恋川純の剣戟ショーと天外、恋川、要冷蔵の「にわか」(客からお題をもらってする即興寸劇らしい)3題。10分の休憩を挟んで後半は松竹新喜劇のネタを渋谷天外を中心にして、往来の役者たちと恋川純の劇団の混成チームで贈る。まさか松竹新喜劇を見るなんて思いもしなかった。きっと50年以上見たことがなかったはず。子どもの頃土日の昼にTVで藤山寛美の劇場中継を見ていた記憶はある。親が見ていたから。(吉本新喜劇も小学生の頃TVで見たけど、それ以来かも。いや、吉本は何度かチケット貰った時に見たかも)

 
見ながら、こういう芝居はさすがに僕にはしんどかった。今の僕は受け付けないベタベタの人情喜劇。お決まりの展開。テンポも悪いし。だけど、こういうものを求める客層は確かにいるのだろう。お約束を楽しむ。それはそれでいい。世の中にはいろんなタイプの芝居があっていいし、安心して見る芝居があってもいい。笑って泣いて、満足する。座長の渋谷天外は自分中心の舞台ではなく周りのキャストとのアンサンブルを大切にする。主人公を担った恋川純を立てて脇にまわる。
 
こんな芝居も確かにある。これは天外が30数年前に書いた本らしい。話にはツッコミどころ満載だが、気にしない。総勢20数名に至るキャストが狭い舞台を駆け回る。これはこれで貴重な体験だった。

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