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映画・演劇のレビュー

劇団ひまわり大阪公演部 『生命の王』

2016-05-26 23:55:35 | 演劇
このあまりに単純なお話をストレートに見せる。あっけない内容。それを演出もそのままで見せるから、芝居は単調になった。1時間50分が長く感じられる。オリジナルの改変をしないのなら、もっとテンポよく見せなくては、今の観客には飽きられる。正しいことを正しいまま言っても、観客の胸には届かない。せめて、演出はもっと「ずるい見せ方」をすべきだった。(でも、それじゃぁ、どうすれば、ずるくなる、と聞かれたら、上手く . . . 本文を読む
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西川美和『永い言い訳』

2016-05-26 23:54:50 | その他
これはきついわぁ、と思った。夫婦の問題で、とても個人的なことなのに、まるで自分に対して言われているような、それくらいに描かれるいろんなことがガンガン突き刺さってくる。ずっと一緒にいて、自分の最大の理解者であったはずの妻のことを、ぞんざいに扱い、だんだん煙たがってしまい、距離を置いていく夫。あげくは、若い女と浮気をして、妻を蔑にする。愛が醒めたわけではない。まるで、保護者のような顔をする彼女を疎まし . . . 本文を読む
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がっかりアバター『THE KING OF THEATER』

2016-05-26 23:52:56 | 演劇
  まずその大胆な料金システムに驚く。HEPホール進出第1作にも関わらず、こういう提案をする。収支がどうなったのかはわからないけど、こういうリスクを冒してまでも、面白いことを追求する。それって、これはそれなりの自信作だ、ということなのだろうけど。それにしても、凄い。   もちろん、それだけではない。まず、舞台美術。ラストの屋台崩しも、手が込んでいて結構複雑な装置だったので . . . 本文を読む
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遊劇舞台二月病「LEFT〜榛名ベース到れる〜」

2016-05-21 09:45:08 | 演劇
なんと「連合赤軍」を描く。作、演出の中川真一はこの大胆な挑戦に真正面から挑んだ。これは革命についてのレクイエムなのか。それとも、新たな革命への黎明なのか。彼が何を感じ、考え、この素材に今、挑んだのか、それが知りたいと思い、劇場に向かう。だが、なかなかそこが見えてこない。渾身の力作であることは、わかる。しかし、今、これを作る意味が見えない以上、そこには何の意味もない。(少なくとも、僕には) なぜ、 . . . 本文を読む
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『ブレイド・マスター』

2016-05-21 09:18:30 | 映画
  まだ若い監督(ルー・ヤンという人だ。メイキングを見たら、30代くらいに見えた。)が、こういう大作映画の監督に大抜擢され、チャンスをものにして、このとても困難な仕事を「無難」にこなしていく。中国映画は今、活況を呈している。こういう大予算のアクション超大作が盛んに作られ、ちゃんとヒットする。映画がまだ、娯楽の王様なのだろうか。でも、こういうハリウッドばりの活劇ばかりでは飽きないか? き . . . 本文を読む
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加藤秀行『シェア』

2016-05-21 09:14:41 | その他
  この新人作家のデビュー作『サバイブ』は新鮮だ。(文学界新人賞受賞)僕には関係ないようなエリート層の人たちの鼻もちならないお話なのだが、あまりそういうのは気にならない。男3人の同居生活を描く。ルームシェアではなく、「2夫1妻制(全員男だけど)」ということらしい。ふたりのよく稼ぐ男たちと、家の世話する(家事全般担当)あまり収入のよくない男、という図式。別にホモではない。 「俺は男友達 . . . 本文を読む
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『グォさんの仮装大賞』

2016-05-17 21:51:51 | 映画
  『こころの湯』や『胡同のひまわり』のチャン・ヤン監督の新作だ。やはり、彼らしく詰めが甘くて、優しいばかりの凡作である。だけど、彼だから許す。こういうキツイ話を本気で撮ったりしたら、逃げ場がなくて、苦しいばかりだ。だから、適当に抜け道を作るほうがいい。甘いよな、と顔が綻ぶくらいでいい。   今回もしんどい話だ。養老院を舞台にして、死にかけの老人たちが、身を寄せ合い、生き . . . 本文を読む
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恩田陸『タマゴマジック』

2016-05-17 21:49:34 | その他
  この小さな本が提示した不思議はただの不思議ではなく、もしかしたら現代の黙示録なのかもしれない。どうでもいいようなことの集積が、実はとんでもないことの始まりであった、かもしれないし、もう始まりなんかではなく、終わってた、なんてことであるかもしれない。1999年に書かれた『魔術師』という短編の孕む不穏な空気に圧倒された。淡々と語られる不思議なできごと。それらがひとつに重なる時、答えが出 . . . 本文を読む
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カメハウス『どろどろどるーんぷらすてぃっく』

2016-05-15 21:41:17 | 演劇
  これは凄いわぁ。見ながらその強烈なイメージに圧倒された。というかその大胆な性描写。ふつう芝居でこういうことをしない。(まぁ、亀井さんだから「ふつう」なんかはしないのだけど。)でも、強烈で、鮮烈な青春絵巻。「マンガなら、こういうのはよくやるでしょ、」と舞台監督の塚本さんが終演後の雑談で行っていたけど、山本直樹とかならとこかく、これはエロも含むマンガではなく、エロも含む小劇場演劇なので . . . 本文を読む
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『山河ノスタルジア』

2016-05-15 21:11:49 | 映画
  久しぶりに心から見たいと願う映画を見た。最近はそこまで何かを執着することがない。だから、なんとなく見る、とか、たまたま見る、とか、仕方なく見る、なんて、のまである。もちろん、嫌々見ることはない。映画を見るのは大好きだ。どんな映画でもわけ隔てなく見たい。時間さえ許せば、みんな見てもいい。だけど、子どもの頃のように、ずっと待ち続けてようやく対面する、という喜びが失われたというような意味 . . . 本文を読む
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いしいしんじ『毎日が一日だ』

2016-05-15 21:08:45 | その他
  『ぶらんこ乗り』を読んで彼のファンになった。『麦ふみクーツェ』も大好きだし、『プラネタリウムのふたご』が最高傑作だと思う。だけど、そのあと、だんだん、あまりおもしろいと思えなくなった。でも、すべて読んでいる。 この2月に『よわひ』を読んで、ようやく再認識した。今の彼が好き、と思える。以前の彼ではなく進化し、「ひとひ」とともに、成長していくお父さんの彼の書くドラマが好き、と。実は昨 . . . 本文を読む
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『ヒーローマニア 生活』

2016-05-15 21:03:02 | 映画
  ここまで見事に大失敗されたなら、これはこれで潔いとでも言うしかない。久々にボロボロの映画を見た。きっと作り手はかなり考えたはずなのだ。それなのに、ことごとく失敗してその失敗の上塗りをさらなる失敗でして、気がつけばもう、どうしようもない映画になっていた。再起不可能な駄作になっていたのだ。   もっと安全圏で作ったなら、安易でどこにでもあるヒーローものになったはずだ。もう . . . 本文を読む
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『ラブバトル』

2016-05-13 22:25:56 | 映画
  この安直なタイトルにはうんざりさせられるが、これがジャック・ドワイヨン監督の新作で、昨年ちゃんと劇場公開もされていたのに、まるで気付かなかった不徳に顔を赤らめる。見つけた瞬間、速攻レンタルしてきた。もちろん、家に着いた瞬間に見た。   なのに、今日までここに書けないでいた。見てからもう3週間くらいになる。つまらなかったわけではない。彼らしい寡黙な映画で、主人公の女はま . . . 本文を読む
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吉川トリコ『光の庭』

2016-05-13 22:15:14 | その他
  こういう暗い話が最近のトレンドなのか、なんていうわけはなかろうが、最近読む本はこのタイプの作品が多くて、暗い気分になる。だから、ノーテンキな本が読みたくて、樋口有介『少女の時間』なんてのも読んだけど、あまり感心しないから、やめた。(もちろん、最後までは読んだけど) 時間のムダはしたくない。   実はこの2週間、本を読む時間があったから、いろんなタイプの作品も読んだ。町 . . . 本文を読む
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『悪のクロニクル』『ピエロがお前を嘲笑う』

2016-05-12 20:28:54 | 映画
  『悪のクロニクル』は実によく出来た映画だ。こんなにも面白い映画が日本では未公開でDVDスルーになる。2転3転するストーリーテリングの見事さ。最後のどんでん返しなんて、それはないわぁ、と思うほど見事。最初はなんだかなぁ、と思う。だって、あの状況なのだから正当防衛になるはずだし、現職の警官が殺人事件を隠ぺいするか? いくら出世がかかっていても、絶対にばれる。ばれたなら、いい訳はきかない . . . 本文を読む
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