ヒートポンプ

2018-11-30 14:40:27 | 日記
高温側から低温側に熱を移し変える装置としては熱交換器があるが、ヒートポンブはその逆で、水を低い所から高い所に押し上げるポンプのような原理で低温側から高温側に熱を移動させる仕組みである。

 低い温度の熱源から冷媒(熱を運ぶための媒体)を介して、熱を吸収することによって高い温度の熱源をさらに高くする機器で暖房・給湯等に使用できる。また、低温側の熱源に着目すれば、熱を奪われてさらに低温になるので、冷凍・冷房に使用できる。

 ヒートポンプに利用可能な熱源として大気、地下水、コンピュータ排熱、ビルの雑排水、海水、下水、浴場排水などがある。

 ヒートポンプは冷媒の相変化時における吸熱、放熱等の特性を利用し、熱の移動を促すものであり、冷媒を動かすには、圧縮機などを稼動させる電力やガスなどの燃料が必要である。冷媒には主にフロンガスやアンモニアなどが用いられてきたが、オゾン層破壊係数ゼロで温暖化係数が低いCO2を冷媒に用いることで地球環境への影響を抑えるとして普及促進されている。

エストロゲン

2018-11-30 14:38:59 | 日記
卵巣などから分泌される女性ホルモンの総称で、哺乳類では卵胞や乳腺の発育を促し、二次性的性徴(乳房)を発達させる。人間ではエストラジオール-17β、エストロン、エストリオールなどがエストロゲン(女性ホルモン)として確認されているが、その中でエストラジオール-17βは作用が最も強い。
エストロゲンはステロイド骨格をもったホルモンで、分泌されたエストロゲンは血流によって離れた部位に運ばれる。そして、標的細胞の細胞質にある受容体と特異的に結合し、この結合体が細胞核に入り、細胞核のクロマチンにある特定部位に結合する。これにより一定の遺伝子が活性化され、それに応じたタンパク質の合成が起こると考えられている。
環境ホルモンにはエストロゲン様の作用を持つものがあるが(PCB、p-オクチルフェノール、ビスフェノールAなど)、それらもエストロゲン受容体に結合することにより同様に作用すると考えられている。一般的には、受容体への結合力の強さがその物質の作用の強さを決めることになるので、受容体との結合力を調べれば環境ホルモンの作用の強さを調べることができる。受容体への結合力が最も強いエストラジオール-17βに比べて、環境ホルモンは百?千倍程度弱いのが普通であることから、環境ホルモンのエストロゲン作用は弱いと考えられている。
なお、人体(女性)は不用のエストロゲンを不活性化してし尿として体外に排出するが、それが下水処理場で十分に分解されずに河川に放出される場合があって、そうした水系では人由来のエストロゲンが原因とみられる魚の雌化の現象が確認されている。したがって、環境中で生物の雌化現象が確認されても、その原因の特定に当たっては環境ホルモンばかりではなく、人あるいは家畜由来のエストロゲンも考慮する必要がある。

繊維強化プラスチック

2018-11-30 14:36:34 | 日記
耐久性を持たせたプラスチックの複合材のことで、ガラス繊維・炭素繊維などを特定の型に積層させ、プラスチックで塗り固めて硬化させるという製造方法をとる。
 最も一般的ものは、不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を組み合わせたもので、ヘルメット、スキー、ラケット、浴槽、建材、産業用電子機器材料、小型船舶、自動車、航空機、人工衛星などに使われている。
 一体的に成形され、難燃性・耐食性に優れ、軽くて強いなどの利点を持つが、高価なうえに解体処理が困難でリサイクルに向かない。このため、2005年に廃棄物処理法に基づく広域的処理の対象となる一般廃棄物として廃FRP船が追加され、リサイクルシステムが構築されているほか、処理やリサイクルしやすい繊維を使用することなども検討されている。