キラー海藻

2015-07-31 14:26:19 | 日記
海藻(緑藻)の仲間。イワヅタ類の一種であるイチイヅタの変異型。どんな基質にも生育でき、繁殖力が強く、また、毒性を持つのでこの海藻を食べる動物がいないため、他の海藻を駆逐しつつ急速に生育地を広げる。このため、海産生物の産卵・保育・生息の場である海藻を駆逐し、本来の海域生態系を破壊するので、「キラー海藻」とよばれている。
変異していない本来のイチイヅタは、沖縄以南から太平洋、カリブ海の熱帯・亜熱帯海域のサンゴ礁などに生育する海藻であったが、ヨーロッパの水族館などで飼育されている間に、低水温に耐性を持つとともに強力な繁殖力を持つ株(変異型)になって、水族館や熱帯魚販売店などを通じて広がり、やがて自然界に流失したものと考えられている。
地中海では1984年にわずか1平方mの変異型イチイヅタ群落が発見されたが、船の錨や漁船の網などに付着し分布を拡大したこともあって、2003年には13,000ha以上の分布域となったことが報告されており、北米、豪州でもその分布が確認されている。
日本においては、1992~93年に能登半島沿岸で一時的な繁茂が確認されたが、現在のところ、キラー海藻が定着しているとの報告はない。

赤外放射

2015-07-31 14:25:26 | 日記
地球の気温は太陽から降り注ぐ日射エネルギー(可視光線)と、日射により暖められた地表から宇宙に放出される熱放射=赤外線のバランスで決まる。この後者を赤外放射という。赤外放射は大気中の温室効果ガスに一部吸収され、地表面に向けて再び放射され、日射とあいまって地表の温度はより高くなる。温室効果ガスが増えることにより、地表温度はより高くなる。これが地球温暖化である。

オイルパーム

2015-07-31 14:24:26 | 日記
植物性油脂の原料となるヤシの一種、アブラヤシ(油椰子)のこと。西アフリカ原産で、19世紀後半から東南アジアのプランテーションで栽培されるようになった。
アブラヤシからとれる植物性油脂のヤシ油(palm oil)は、大豆や菜種など他の植物性油脂よりも生産性が高く、安価であるため、マーガリンや揚げ物用の油など食用にされるほか、石鹸や化粧品など工業用にも多用されている。近年の日本での健康ブームにより、マレーシアやインドネシアなど東南アジアから日本への輸出量も増大している。これに伴うプランテーションの拡大により、熱帯林の伐採や伐採跡地の火入れによる森林火災、煙害などの問題も起きている。