バイオマス

2015-01-31 13:54:35 | 日記
もともと生物(bio)の量(mass)のことであるが、今日では再生可能な、生物由来の有機性エネルギーや資源(化石燃料は除く)をいうことが多い。基本的には草食動物の排泄物を含め1年から数十年で再生産できる植物体を起源とするものを指す。エネルギーになるバイオマスの種類としては、木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・糞尿、プランクトンなどの有機物がある。バイオマスエネルギーはCO2の発生が少ない自然エネルギーで、古来から薪や炭のように原始的な形で利用されてきたが、今日では新たな各種技術による活用が可能になり、化石燃料に代わるエネルギー源として期待されている。総合エネルギー統計及び、電気事業法に基づく認可・届出の実績値によると、1998年度時点での一次エネルギー供給(58,910原油換算万kl)に占める新エネルギーの割合は1.2%(679.6)であり、その中に占めるバイオマスエネルギーの割合は68.7%(467.0)となっている。このバイオマスエネルギーの活用の増進を目指して「バイオマス・ニッポン総合戦略」が2002年12月に閣議決定された。

繊維強化プラスチック

2015-01-31 13:51:09 | 日記
 耐久性を持たせたプラスチックの複合材のことで、ガラス繊維・炭素繊維などを特定の型に積層させ、プラスチックで塗り固めて硬化させるという製造方法をとる。
 最も一般的ものは、不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を組み合わせたもので、ヘルメット、スキー、ラケット、浴槽、建材、産業用電子機器材料、小型船舶、自動車、航空機、人工衛星などに使われている。
 一体的に成形され、難燃性・耐食性に優れ、軽くて強いなどの利点を持つが、高価なうえに解体処理が困難でリサイクルに向かない。このため、2005年に廃棄物処理法に基づく広域的処理の対象となる一般廃棄物として廃FRP船が追加され、リサイクルシステムが構築されているほか、処理やリサイクルしやすい繊維を使用することなども検討されている。(2014年5月改訂)

ジーンバンク

2015-01-31 13:49:19 | 日記
生物多様性や農業などの分野で有用な生物の、遺伝子資源を保存するための施設のこと。遺伝子銀行の意。
 生物多様性条約では、生物多様性保全のために生息域内保全と生息域外保全の2方法を提示しているが、ジーンバンクは動植物園などとともに、人工的な管理下で保全を図る「生息域外保全」の一つである。多くの生物資源を将来のために遺伝子レベルで保存しておくもので、植物の種子を保存しておくシードバンク(種子銀行)もその一つ。特に、農作物や薬品の開発では、既に過去のものとなった農作物の種子や民間療法として使用されている植物などを遺伝子レベルで系統保存しておき、農業や科学に役立てようというFAOなど国連機関のプロジェクトもある。
 最近では、将来の科学技術の発展に備えて、トキなど絶滅に瀕した動物の精子や卵子あるいは細胞などの形で遺伝子を冷凍保存しておき、絶滅種の復活を図る計画もある。