クールな生活

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黒い雨の科学的根拠と補償

2020-08-18 14:22:48 | 時事問題 社会
厚生労働相加藤勝信が科学的根拠を理由に国は地裁で黒い雨を科学的根拠なしで認めた判決に対して控訴するように広島県に働きかけ、広島県は苦渋の選択で控訴したという。
地裁判決は大岡裁判であったとみてよいだろう。
厚労相加藤のことばは、まさに戦後一貫した官僚による民間人への戦争補償はしないとする考え方の踏襲である。

厚労相加藤には、がっかりしている。次期首相候補の一人であったはずだが、コロナ対応で指導力が全く見えず、ただの学校秀才と見るしかなくなった。それに今回の黒い雨対応である。科学的根拠は、100ミリシーベルトの放射能が黒い雨にあったかどうかを議論することにしようとするのだろうか?首相安倍が、リップサービスのつもりか、黒い雨の降った地域を見直し検討とするというような言い方をした。範囲を広げようとどうしようと、対象を認定するかしないかの話なのである。なぜ安倍が?という疑問も出る。厚労相加藤は裁判の担当大臣で、首相安倍は広い見地から問題を見る立場である、という分担なのだろう。

裁判所が科学的根拠をもとに決めることなどまずできない相談だから、この高裁裁判は原告敗訴、最高裁までもっていって棄却で、結局補償なしに行くという、よくないシナリオが予想される。厚労相加藤の仕事は、ここまでで、よくできました、になるのだろう。被爆者議員がいないから、被爆者補償が官僚に物乞い扱いされることなのであろうか。被爆者救済というと共産党などの左翼ばかりということも問題である。
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