あさっては桃の節句。お雛様といえば、真壁(茨城県桜川市)の雛まつりや稲取りのつるし雛が有名ですが、多摩にも素晴らしいひな飾りがあります。
先週、健康ウォークで訪れた日野宿本陣。ここは佐藤彦五郎が文久3(1863)年に建てたもので、今では東京に唯一残る本陣屋敷です。本陣とは、参勤交代なので大名や幕府のお役人などが宿泊した施設。
ここにはかつて、天然理心流の道場があって、後に新選組の副長となる土方歳三や六番隊隊長となる井上源三郎が剣術の稽古に通っていました。
そう、日野は「新選組のふるさと」なのです。
この日野宿本陣では3月3日まで雛祭りを開催中。
明治、大正時代のお雛様やつるし雛が飾ってありました。
一番感動したのは「雛の国見せ」にちなんだしつらえがしてあったこと。
「雛の国見せ」とは、女の子が雛を携えて眺めの良い丘や小高い山に登り、座をしつらえて雛を飾り、雛に春の景色を見せてあげたという風習です。
江戸時代の古い本陣屋敷に飾られた色鮮やかなお雛様とセンスの良いしつらえ。
健康ウォークに参加した昔乙女たちは美しいひな飾りにしばし見とれ、日本のよき風習に浸っていました。
多摩は東京の一部だけど、多摩には多摩の素晴らしい文化が息づいているのを知りました。