シギリヤロックを制覇した後、ダンブッラに戻り、世界遺産の石窟寺院を見学した。
こちらも坂道を登らなければ辿り着けない。
汗をかきかき、一歩ずつ歩を進めると、岩山の中腹に5つの石窟寺院が見えてきた。
ここは靴を脱がないと入れない。
靴下はOKというので、破れてもいい靴下をはき、まず第1石窟の中へ。
釈迦が入滅する姿を表した大きな涅槃仏に驚く。
写真を撮っても良いとのことだが、1枚では写しきれず、頭と足を別々に撮影した。
続いて第2窟、第3窟へと進む。たくさんの仏像や天井画が素晴らしく、見ごたえがあった。
翌日は、シンハラ王朝最後の都として栄えた、スリランカ中央部に位置する古都キャンディへ。
キャンディは仏教の聖地で、町全体が世界遺産に登録されている。
ここの観光のハイライトは仏歯寺。つまり仏教を開いた釈迦(仏陀)の歯を納めた寺だ。
4世紀にインドからスリランカにもたらされた仏歯は代々王家に受け継がれ、最後にキャンディの仏歯寺に落ち着いたという。
スリランカは仏教徒が7割を占める仏教国。
国内の敬虔な仏教徒たちがたくさんお参りにきていた。
私たちも蓮の花を手に、裸足になってシンハラ建築の八角堂が特徴的な仏歯寺の中へ入った。
しかし、仏陀の歯は見ることはできない。
仏歯が納められている本堂に祭壇があり、そこに蓮の花を捧げ、手を合わせた。
周りは皆、真剣に祈る人々。その敬虔な信者たちが醸し出すおごそかな雰囲気に圧倒された。
仏歯寺を見学した後、伝統芸能のキャンディアンダンスを観賞した。
リズミカルな太鼓に合わせ、カラフルな衣装を着けた女性が踊る。
男性の踊りはバク転を繰り返すなど、激しい踊りが続く。
最後のファイヤーダンスには驚いた。
観客を舞台の上にあげ、燃え盛る炎を腕にかざしたり、口に入れたり。
焼けた石の上を歩くパフォーマンスも。
火の勢いが弱いと油を注ぎ、炎が高く上がる中を何食わぬ顔をして歩く男性たち。
観客からは歓声が上がり、興奮状態に。
1時間足らずのショーだったが、圧巻だった。
その日は小高い丘にあるホテルに宿泊。仏歯寺を向いて立つ大仏と仏歯寺の夜景が美しかった。