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静かなパラダイス

ボビー・フィッシャーを探して…

2016年10月24日 | Weblog

製作総指揮がシドニー・ポラックなので
前々から観たいと思いつつも、すっかり忘れていた。
BSでやっていたので録画…ようやく観ることができました。



映画「ボビー・フィッシャーを探して」(1993年・米)
原題「Searching for Bobby Fischer 」
当初の原題は「Innocent Moves」だったようです。
脚本・監督:スティーヴン・ザイリアン

ボビー・フィッシャーの再来といわれた
7歳の少年の実話に基づく物語。



ボビー・フィッシャーは1970年代に活躍した
アメリカ人初のチェスの世界チャンピオン。
数々の奇行と波瀾に満ちた生涯…奥さんは日本人。



“ほら、感動するでしょ”という映画は
往々にして押し売り的な演出が鼻につきますが、
この映画はしっかりと家族が描かれていてよくできている。

主人公をはじめ、子役たちが自然で素晴らしい!
そして最高のキャスティング!
父親ジョー・マンテーニャ、母親ジョアン・アレン
この2人がとてもいい。
師匠ベン・キングズレー、ストリート・チェスの勝負師ローレンス・フィッシュバーン
僕の好きな俳優のウィリアム・H・メイシーにダン・ヘダヤもいい味を出している。
穏やかな光と落ち着いた色調のコンラッド・L・ホールの撮影が美しい。



時折挿入されるボビー・フィッシャーの記録映像や写真、新聞記事が
映画に奥行きと深みを与えている。
常套手段ですがよく練られた巧みな構成ですね。

大人たちが子供扱いをせず、人間として対等に彼らと接している。
同じ目線の高さ…温かい眼差し…ここがこの映画の肝だと思います。

さまざまな問題を乗り越えて、ラストはライバルの天才少年との大一番…
さて、どうなるのか?

この映画は“感動の映画ベスト100”の一本だそうです。
そういうレッテルは不要だと思いますが、
予想通り、あるいは予想を超える上質な良作…お薦めです!

 

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